『性暴力を減らすために』大学で“性的同意”に関する新入生オリエンテーションを義務化

『性暴力を減らすために』大学で“性的同意”に関する新入生オリエンテーションを義務化

表紙のポテトの深い意味とは?

表紙で目を惹くポップなポテト。
実はこれには深い意味が。

ーーーVoice Up Japan ICU支部(4月より“Map the Better”へ改名)の西山さんは、
『表紙のポテトは、性的同意に関する大切な言葉の頭文字“FRIES”をあらわしています。
性的同意が“成り立つため”に重要な判断基準は5つ。
それが“FRIES”=フライドポテトです。
こうした日常的なアイテムをモチーフに、性的なハラスメントや暴力に興味のない層にもリーチできたら』と語ります。

性的同意クイズ

性的同意チェックリスト


また、アンケートの結果「相談できる公的機関を知らない」「公的機関へ相談するのはハードルが高い」といった声が挙がったことから、身近な学内相談機関を掲載。
被害者になった時、加害者になってしまったかもしれない時にも相談できる窓口として紹介されています。

性的同意についての新入生オリエンテーションも

さらにICUジェンダー研究センターによる性的同意に関するレクチャーの受講も必須となり、2022年9月にはオンライン講座を全新入生に実施。
履修登録の仕方などと同様の“義務項目”として、30分の性的同意に関する講座と、30分のSOGIに関する講座(SOGIについて~ジェンダー・セクシュアリティの基礎知識~)を提供しました。

このように、全新入生へ性的同意に関する講義受講の義務付けを実施するのは、日本国内の大学において珍しい試みです。

性被害のない世の中へ

『今後は、4月入学生全員(約700名)、9月入学生全員(約700名)にガイドブックを配布し、ICUジェンダー研究センターHPにも掲載予定です。他大学にもポジティブな影響を与えられたら』と話す西山さん。
新入生全員が手に取った後は、効果測定も行うそうです。

性的同意について、これまで学校できちんとした学びの機会を提供してこなかった日本。
大学でサポート体制が整えられるのは、大きな一歩と言えるのではないでしょうか。

このような機会が増えていき、性的同意について世の中にしっかりと理解が広まることを願います。
みなさんはこの取り組み、どのように感じましたか?

画像出典:Voice Up Japan ICU支部作成「性的同意ハンドブック」より


(MOREDOOR編集部)