8年間で20人のJリーガーを輩出!興國高校・内野智章の監督論

テレビドガッチ

テレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)が、3週連続でジュニア、高校、大学の3世代の“いま”を特集。15日放送の第2弾では、この8年間で20人をJリーグに輩出するなど注目を集めている興國高校サッカー部の内野智章監督をゲストに招き、独自の育成論に迫った。

まず、内野が選手を育てる上で大切にしているのが「武器を磨くこと」。「2人でディフェンスに来られたら失わないようにパスをするのではなく、結局は、そこで2人の間を割っていくのがジダンでありメッシ」と語り、教えるだけでは最高峰の選手を生み出せないという考えに至ったという。そして、技術を身につけるための育成理論として「適応力」「己のコントロール」「わからないままにするな」の3つを紹介した。

番組は興國高校の練習を取材。何気ない普段のドリブル練習でも、実は3号球から5号球、リフティングボールなどを使用している。ボールの硬さ、重さ、弾む距離感を変えることで、常に脳に刺激を与え、短い時間で技術力を高める。様々な環境で安定したパフォーマンスを出すための「適応力」が身につけられるという。

そして、試合中は相手のプレッシャーなどもあり理想の姿勢でプレーできる機会は少ない。そこで重要なのが「己のコントロール」。ウォーミングアップ中にブリッジしながら手や足を上げたり、3点倒立から開脚をしたりすることで、バランス感覚や力の伝え方を覚え、体をコントロールできるようにする。試合中に体幹がぶれずにスムーズな動きができるようになればパフォーマンス向上に繋げられる。

最後の「わからないままにするな」も内野ならではの取り組み。練習試合中に選手を呼び出し、問題点について選手と数分にわたり会話する。内野は「どんな練習よりも強い相手とのゲームが一番うまくなる。しかし、選手たちは漠然と指摘されては理解できないし、理解してプレーさせなければその時間が無駄になる」と、その場で伝える事が重要だと提言。選手たちに話を聞くと「その時は選手が1人少なくなるので、できれば早く終わらせて欲しい」「初めて練習試合する相手はびっくりしています」と笑いながらも、「(試合中でも)個人的なところをアドバイスしてくれて、高いレベルで求めてくれるのですごく良い」と語っていた。

このような独自の理論で指導するのは「型を破る」ため。興國高校では、選手のポジションや個々の特徴に合わせて独自の型が与えられ、そこにチームの型もある。内野は「あらゆる監督の下で活躍できるようになるには、型を破れるようになることが重要。それができないと同じ型を使わないチームに行ったら何もできない選手になってしまう」と持論を展開。「特に日本の子は言ったことばかりやるので。2人の間を抜きに行かなかったり、3人に囲まれたからってパスで逃げたりしたら怒る(笑)」と明かし、まさに型破りな指導方針を示していた。

そして、「型を破る」には「主張」が必要で、自己主張をしやすくするため、30人のトップチーム内に7人のキャプテンを配置。公式戦のメンバーもこの7人と内野監督、コーチの9人による投票で決定する。さらに試合後の反省会に内野の姿はなく、選手全員でビデオを見ながら意見をぶつけあうことを徹底。さらに練習メニューも選手自身で考える。内野は「サッカーに関わることは全部アウトプットさせています。いつも2000文字くらいの“振り返り”というLINEが30人から来ます」と考えを伝えることの重要性を説き、勝村も「自分の思っていることを文字で伝えるのは客観性がないと書けないから大事なこと」と賛同していた。

また、海外遠征にも注力。スペインやフランスなど強豪国の同世代と練習することで世界のトレンドを体験させている。特にスペインの進化は凄く、「ここで教えられていることがラ・リーガで体現されている。帰国したら1年間続けるのですが、翌年は更に進化していて、全く別の要素がそれに付け加えられている。その次に行くと2年前に教えてもらったことは古くて、戦術だったら完全に攻略されているので使い物にならない」と述べ、コーチングのレベルで日本に入ってきている情報は1年~1年半遅れている印象だと明かした。進化が早すぎて追いつけないのが実情だが、それを体感するために毎年同じクラブに遠征を行い、クリニックや練習試合をお願いしているのだとか。

更に、高校サッカーの為に内野が取り組んだのが新リーグの設立。今年、選手権を制した静岡学園をはじめ、技術力のある高校を集めて高いレベルで経験する場を作った。参加を決めた尚志高校の仲村浩二監督は「絶対に技術は必要で、選手も上には上がいるというのがわかるし、そこを目指せる。勝った負けたではなくて、個としてのレベルアップにもつながる」と賛同した。

最後に今後の夢を聞かれると、内野は「おじいちゃんが孫とリフティングしている姿を日本で見たことがない。何歳になってもボールを蹴る人で溢れているような環境になれば、世界のトップ10とかワールドカップで優勝できるんじゃないのかなと思っています。サッカーを死ぬまで楽しみ続けられるような選手を日本で一番多く育てるのが目標」と語り、アナリストの都並敏史は「内野先生が知っている最初のリフティングじいさんになります」と宣言していた。

当記事はテレビドガッチの提供記事です。

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