緑色のハト「アオバト」を知ってる?中学生写真家の神秘的なショット

女子SPA!

2020/8/5 08:45

 旅行もままならない今年の夏とはいえ、夏休みは写真を撮る機会も多いですよね。青い空や海、黄色いヒマワリなど、色どり鮮やかな被写体が豊富な季節です。

中でも動きの速い野鳥の撮影は、かなりテクニックがいるもの。中学生動物写真家として話題の藍沙(あいしゃ)さんに、野鳥の撮影について書いてもらいました(以下、藍沙さんによる寄稿)。

◆とても綺麗な野鳥「アオバト」を知っていますか?

こんにちは! 藍沙です。先日、『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系列)で、私のことが「中学生写真家」として紹介されました。その番組中で私が撮影していたのは、羽がとても綺麗な野鳥・アオバト。そこで今回は、アオバトの面白い生態を紹介していこうと思います。

アオバトは全長30㎝程度のハトです。その名前の由来は羽毛の色から来ているのですが、クチバシ以外は青くはなく全体的に綺麗なオリーブグリーンで、神秘的な紫色の瞳を持っています。

メスとオスは羽毛の色が少し違い、オスの翼の一部があずき色をしているので、区別がつきやすいです。見た目の美しい鳥ですが、興味を引くのはそこだけではありません。面白い行動をとるんです。

アオバオたちは海水を飲みに、海岸へ大群でやってきます。ハトの仲間で海水を飲むのはアオバトだけ。でも、海水なんか飲んでのどが痛くならないのでしょうか……。想像すると、のど飴をあげたくなってしまいます。しかも、海の近くでは猛禽類などの天敵にも襲われるかもしれません。中型の鳥といえども、荒波が打ち寄せる海岸に行くのはちょっと危ないのではないでしょうか。

◆アオバトはなぜ、海水を飲みに来るの……?

なぜアオバトは、そのような危険を冒してまで海水を飲みに海岸へ来るのでしょうか。

その理由は食生活にあります。アオバトが海岸に来るのは5月初旬から10月ごろまでで、7月から8月にかけてピークを迎えます。繁殖期のアオバトは、主に果実を食べています。しかし、果実だけからでは十分な水分やミネラルを摂取できません。

アオバトも人と同じく水とミネラルが必要なのですが、鳥はミネラルウォーターを買って飲むなんてことはできませんよね。水分とミネラルの不足という二つの問題を一気に解消する方法が、海水を飲むという行為なのです。まさに一石二鳥ですね(でも、人間が海水を飲むと、かなり悲惨なことになるので真似るのは止めておきましょう!)。

◆500羽がいっせいに海岸に来たことも

恐い天敵についても、ちゃんと対策があります。それは「数での勝負」。アオバトの天敵はハヤブサなどの猛禽類です。彼らは凄腕のハンターですが、大きな群れの中にいる一羽に狙いを定めるのは難しく、単体で狙う時よりも狩りの成功率が落ちます。だから、アオバトは群れで行動して危険を避けているのです。

なんと約500羽が一斉に海岸に来たこともあります。驚きの数ですよね。しかも一羽一羽がなかなかの大きさなので、それが海に一斉に向かう様子は圧巻です。

◆アオバトの飛来地で有名な、神奈川県大磯町

今回私がアオバトを撮影したのは、神奈川県大磯町です。大磯町は全国でも有数のアオバトの飛来地で、町のウェブサイトでもしっかりアピールされています。アオバトの撮影に向いているのは快晴の日なのですが、炎天下での撮影となりますで、水分補給をしっかり行いましょう。

朝早い時間に行くと、比較的暑くないのでおすすめです。また今回の記事では、長年アオバトの観察を続けられているバードウォッチンググループ「こまたん」さんの資料を参考にさせていただきました。ありがとうございました。

<文・写真/藍沙>

【藍沙】

藍沙(あいしゃ):2006年生まれ。小学校5年から野鳥を撮り始める。2018年、グループ展「シマエナガちゃんと仲間たち」に参加。2020年に第12回野生動物写真コンテストで入賞。愛機は富士フィルムのミラーレス一眼カメラ、X-T3。Facebook:@aiiishaphoto、Instagram:@photosaisha

当記事は女子SPA!の提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ