ふかふかベッドより畳?すぐに実践できるシリコンバレー式「睡眠」ハック


シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー 著、栗原百代 訳、ダイヤモンド社)の著者は、シリコンバレーのテクノロジー起業家、バイオハッカー。

ここ5年ほど、「ブレットプルーフ・ラジオ」というポッドキャストで、あらゆる分野の著名人に対するインタビューを続けているのだそうです。

各分野の一流の人ーーたいていその分野の開拓者――から学ぶためのトーク番組で、不健康な習慣や有害な影響を寄せつけない「防弾能力(ブレットプルーフ)」という思いがタイトルに込められている。

これはすぐれたネットコンテンツに贈られるウェビー賞を受賞し、7500万回ダウンロードされ、アイチューンズのランキングでつねに上位を占めるようになった。この本は、彼らとの大和と、そこから得たデータに基づいている。(「はじめに 『人類市場最強の技』を全部伝授する」より)

具体的には、それぞれのアドバイスを使いやすいものにするために、各テクニックやツールの基礎にある重要な考えを抽出し、42の「ハック」として紹介。

その各々に、「やるべきこと」として「身につけたい習慣」や「実行するとよいプラクティス」を挙げているのです。

自分の限界を超え、パフォーマンスを最大限に高め、人生を楽しむためのものだという42のハックは、大きく「もっと賢く」「もっと速く」「もっと幸せに」という3つのカテゴリーに分けられており、扱われているテーマもさまざま。

きょうは第6章「睡眠――努力しなくてもできるライフハック」のなかから、HACK18「『睡眠の質』を上げるハックを実行する」に焦点を当ててみたいと思います。

根底にあるのは、「いつ、どこで、どう眠るか」を改善して“睡眠名人”を目指さなければ、やがて身体に支障をきたすかも知れないという危機感です。

「畳」はふかふかのベッドに勝る

ここで登場するギュンター・W・アマン=ジェンソン博士は、SAMINAマットレスの考案者。著者によればそれは、“マットレス版ベントレー(英国の高級車)”なのだそうです。

そして、そんな博士は、睡眠時無呼吸などの解決法を自然界のなかに見つけたのだとか。

人類も含めて200種類の霊長類すべてが筋骨格の問題を経験している。しかし、すべての種の中でも人間は、森の地面で眠る獣たちよりもこの問題の多くに悩まされている。

つまり、マットレスではなく地面で寝れば、体が直感的に、腰痛や膝痛などを引き起こす筋骨格のアンバランスを正す姿勢を見つけてくれるわけだ。(215~216ページより)

森林の地表は、「天然の脊柱指圧師(カイロプラクター)」。胸を動かさず、脊椎を正しく並べて、関節の摩擦を少なくすることが大切だというのです。

とはいえ、ベッドで寝るのをやめて地面に寝ろと主張しているわけではありません。そうではなく、眠るときの姿勢に注意を払うべきだということです。

なぜならそれが、日中の精神衛生と生産性に影響するから。

著者はそれを知った結果、厚さ1インチ(約2.5センチ)の硬い発泡材のパッドを床に敷いて眠ることにしたのだと振り返っています。

最初の数週間は硬くて寝にくかったものの、慣れるとよく眠れるようになり、痛みもこわばりもなく目覚めるようになったそう。

いまはこのパッドで少なくとも週4回眠っており、その結果、体調は以前よりも良好なのだといいます。

しかも長期出張中は、ホテルの床で寝ることにしているというのですから驚き。理由は単純で、つまりはそのほうが短時間で良質な眠りを得られるから。

ホテルのベッドのマットレスは柔らかすぎるわけです。

ちなみに著者が使用しているパッドと同じくらい硬い唯一のマットレスは、東京で見つけた日本の伝統的な畳だったそうです。(215ページより)
シリコンバレー式超ライフハック
シリコンバレー式超ライフハック
1,980円

「頭を高くして眠る」ことの効果


特製マットレスや硬い床以外にも睡眠をハックする方法はあり、そのことについてアマン=ジェンソン博士が指摘しているのは、「野生の動物も家畜も、頭を少し高くして眠る」という自然な好みがあるということ。

人間が寝ているとき、頭は心臓の上にあり、血液は重力に逆らって心臓から脳へと流れ込みます。

ところが寝ているときは脳と心臓が同じ高さになり、脳へ向かう血行への重力の影響がなくなるため、頭骨内の圧力(頭蓋内圧)が増大するというのです。

アマン=ジェンソン博士は、この圧力は夜じゅう増大しつづけ、脳室とニューロンに余分な大家気を蓄積させると考えている。博士によると、これが脳浮腫(過剰な体液による脳の膨張)を起こす。

水平に寝ることは脳の膨張に加えて、目、耳、顔、副鼻腔、歯ぐきにも持続的に圧力をかける。体全体が、頭骨にかかる圧力によって酷使される。(217ページより)

つまり健康的な眠りを得るためには、重力の助けが必要だということ。したがって野生動物のように、頭を心臓より高くして眠るべきだというのです。(216ページより)

睡眠中の血流とアルツハイマー病の関係


アマン=ジェンソン博士の研究によれば、頭を高くした睡眠は偏頭痛と鼻づまりの緩和に加えて、血圧を下げ、水分の滞留を減らして静脈瘤を軽減し、アルツハイマー病を予防する可能性もあるという。アルツハイマー病の一因として、脳鬱血と頭部への圧力過剰を挙げている研究者もいる。アルツハイマー病患者の脳室はしばしば膨張しており、脳室に加わる慢性的圧力と脳の損傷に相関関係があることを示している。(218ページより)

頭痛、慢性の鬱血、睡眠時無呼吸症候群を患っている人にとって、睡眠は詳しく調べる価値のある分野だと著者は記しています。

ベッドの頭部の下に木のブロックを置くだけで効果があるならば、タダみたいなものだとも。

そのためここ数年、眠るときには頭を傾け、あつらえたマウスピースを装着し、睡眠トレース装置を用い、光を破断して真っ暗にし、さらにその他の睡眠ハックを活用しながら眠っているのだそうです。

自分に効果のある睡眠改善方法を見つけるのは、自分自身と愛する人、貢献したいと願っている人々に対する義務である。

そのように主張しているのは、実際にそうしているから。しかもその結果、睡眠の延滞的な質を大きく改善させたというのですから説得力があるわけです。

睡眠ハックのいちばんよい点は、努力し続けなくてよいことだとも著者は記しています。なにかを買うなり導入するなり、一度きりのシンプルな変更で事足りるということです。(218ページより)
シリコンバレー式超ライフハック
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1,980円



たとえばこのように、扱われているそれぞれのテーマは非常にわかりやすく、そして応用のしがいも抜群。

自分の好奇心次第で、本書からは多くのものを引き出すことができるわけです。

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Photo: 印南敦史

Source: ダイヤモンド社

当記事はライフハッカー[日本版]の提供記事です。

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