「杮」読める? 「カキ」でしょと言ったあなた、不正解です

日刊Sumai

2020/8/1 20:45

読めそうで読めない漢字「杮」
果物の「カキ」の字と、とっても似ていますね。2つの漢字を並べて見比べてみましょう。
柿と杮は自がすごく似ている
同じ木偏ですが、右の「カキ」は木偏にナベぶたに巾という字。左は同じ木偏ですが、縦棒がつながっています。
さて、何と読むでしょう?
「杮」が落ちたらおめでたい!?って、どういうこと?
歌舞伎座の杮落し公演
faula / PIXTA(ピクスタ)
「杮落し」という言葉があります。これは新しくできた劇場の初興行のこと。歌舞伎座でも建て替えられた直後に、歌舞伎界のスター勢ぞろいで1年間にわたり盛大に杮落し公演がとり行われ、たくさんのファンが押し寄せました。
でもなんで、「杮」を落とすこのが、おめでたい新劇場での公演につながるのでしょうか?
昔は家が出来上がって、これを屋根から払ったら完成だった
杮葺きの寺院
miaaa / PIXTA(ピクスタ)
今では瓦葺きや金属サイディング系の素材の屋根がほとんどですが、100年前くらいまでは、住宅の屋根は萱か木の板を葺いていました。板を葺く屋根でもいろいろあるのですが、もっとも薄い板を用いた葺き方が「杮葺き」です。
今でも京都の金閣寺や銀閣寺、奈良の室生寺など古いお寺に行くと、この手法で葺いた屋根を目にすることができます。
木の板で屋根まで葺き終えて、あとは屋根に残っている「杮」を払い落せば完成!床屋さん帰りのような、さっぱりとして美しい屋根が現れます。
ここから「新しく建ってめでたい!」ということで、劇場の新規オープンの公演を、「杮落し(杮葺落し)」と言うようになった訳です。
「杮」とは建築中に木を削ったときに出た木片のこと!
建築中に木を削ったときに出た木片

正解は「こけら」です。

似た字でしたが「柿(カキ)」とは全然違いましたね。
ちなみに「杮落し(こけらおとし)」ですが、正確には屋根がない建物では言いません。だからオリンピックで建設された国立競技場で「杮落し」というのはちょっと微妙です。
まあ、観客席には屋根があるということで、間違いとは言えませんが…。
この漢字にもチャレンジ!

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当記事は日刊Sumaiの提供記事です。

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