アベノマスクは「デザインがダサイ」! 追加配布騒動で波紋

日刊SPA!

2020/8/1 15:50

文/椎名基樹

◆「あんなダセーマスクをして表を歩けるか」と皆思った

コロナで中断されていたプレミアリーグが再開された時、アーセナルの選手がアディダスのマークが入ったマスクをして、バスから降りて来る姿がカッコよくて、めちゃくちゃそのマスクが欲しくなった。早速、海外ファッション通販サイト「BUYMA」で注文した。割高だし入手まで時間がかかるけどとにかく欲しい。

2万枚を即日完売したという「ミズノ(MIZUNO)」のマスクが再発売され、ネット予約に申し込んだが、落選してしまった。GAPもマスクの発売を始めた。発表から、ちょっと遅れて最寄りの店舗に行ってみたが、完売していた。ジャーナルスタンダード、ユナイテッドアローズにも行ってみたが軒並みマスクは売り切れていた。

アディダスのマスクが届いたにもかかわらず、相変わらずネットでかっこいいマスクを探してしまう習慣は改まらない。「感染防止」の本分はすっかり忘れてしまい、マスクそのものに興味がいってしまい、本末転倒も甚だしい。でも欲しい物ができて、それをスマホでネットを掘りまくるのって楽しい。

アベノマスクが追加配布されることが決定して、波紋を呼んだ(※)。そのことを話題に取り上げた「バイキング」(フジテレビ系)でヒロミが「あのデザイン何とかならないのか」と発言した。他の出演者は冗談だと受け止め、皆から笑いが漏れた。

(※編集部注:7月31日、希望施設にのみ配布し、残りは備蓄する方針に変更した)

しかし事の核心は、まさにそこにあると、私は“アホノマスク”と揶揄された、この政策が発表された当初から思っていた。問題はマスクをプレゼントするという政策そのものにあったわけではなく、送られてくるマスクのダサさにある。「あんなダセーマスクをして表を歩けるか」と皆思ったのだ。

そもそも、記者会見の時などでも、アベノマスクを使用していたのは安倍首相1人だけで、周りの議員たちですら使っていなかった。「親分がつけているんだから協力したれよ!」と思った。アベノマスクの不評の声が強まるにつれ1人2人、使用する議員も見られるようになったけれど。議員のおじさんたちですら「あのマスクはちょっと……」と思っていたのだろうか?

もし、送られてくるマスクがユニクロのエアリズムマスクだったら、「安倍ちゃん気が利くじゃん」と人気を高める結果になったかもしれない。

◆安倍首相は私服姿もダサい

話は脱線するが、どこのメーカーのマスクも軒並み入手不可能になっているにもかかわらず、エアリズムマスクは、ユニクロの店舗に行ったら普通に買えた。ユニクロの生産能力恐るべしだ。この生産体制ならば本当に国民に広く配布することができたんじゃないか? ユニクロもこれ以上の宣伝の場もないだろうから、多くのマスクを寄付してくれたんじゃないか? とまぁこれは完全に憶測で、「商売なめるな!」と怒られちゃいそうだけど。

脱線ついでにもう1つ余分な一言。エアリズムマスクは形も綺麗だし、着け心地が最高に良い。私もご機嫌に使わせていただいてます。ただ色は、黒も発売してくれないだろうか? 白はなんか顎にパンツはいてるみたいで。あと小池百合子都知事のマスクは顎にでっかいブラジャーしてるように見えるのは私だけだろうか?

数年前に安倍首相は、ウメ星デンカのような凄まじいファッションセンスの私服姿で、ネットをざわつかせた。基本ファッションには無頓着な人なのかもしれない。いや多分かなりの“ダサオ君”だ。今回のコロナ禍でそれが大きく露呈してしまった。

星野源の「うちで踊ろう」とのコラボ動画でひんしゅくを買った理由は、「有事の時に何やってんだ!」という批判だけではなく、あまりの「ネットのノリのわかってない感」がダサすぎたのが大きいと思う。まぁ、この手のネットのノリには私も、違和感を覚えて、全くついていけないから安倍ちゃんと同じだけれども。

「安倍首相ってもしかしてカタブツ?」と最初に思ったのはリオネジャネイロオリンピックの閉会式だ。マリオの格好で登場した安倍首相は「こんな恥ずかしい格好してられるか」とばかりにすぐに帽子をとってしまった。「安倍ちゃん、カ、カテーよ……」。きっと麻生太郎だったら満面の笑みでノリノリで登場したに違いない。そしてネットは「マリオ、つーか、ワリオ」というあたたかい書き込みが溢れたはずだ。

今の人たちはウィルスの危険にさらされているからと言って、ダサイ格好をすることなど許せない。特に東京の人はそうだろう。そんなメンタリティーを、ファッションにもサブカルチャーにも興味がない、安倍首相は理解していないのかもしれない。だが、取るに足らない事だけど、為政者が理解すべき大事な民心であるはずだ。盟友の伊達男、麻生“ボルサリーノ”太郎が一言アドバイスしてあげればいいのにと思うのだけれど……。

【椎名基樹】

1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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