マスク警察の恐怖!厚労省が認める「マスクを外してよい」タイミングとは?

OTONA SALONE

2020/8/1 16:00



こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしていきます。

「マスク警察」なる言葉も生まれ、世間では、外でマスクをしていない人に対して厳しい目が向けられています。でも、ちょっと冷静になって下さい。厚生労働省は、「熱中症のために、マスクを外して!」と呼びかけていますよ?

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#37】

まるで「マスク警察24時」。殺気立った怒号に恐怖


2020年8月は、厳しい猛暑になり、9月は厳しい残暑になると予測されています。毎日のマスク着用に息苦しさを感じている人も多いのではないでしょうか?

「権利を主張するより、義務を果たす」ことに忠実な日本人の心に、マスク着用の義務感は確実に根差しているようです。

学校の生徒が外でマスクをせずに歩いていると、学校に通報があったり。

マスクをせずにベビーカーに赤ちゃんを乗せているお母さんを叱責する人がいたり。

道ゆく人を監視し、マスクをしていない人が通ると怒鳴り散らす高齢者がいたり。

さまざまなマスク警察の報告が全国で寄せられています。

でも、待ってください。

外出時のそのマスク、本当に必要でしょうか? むしろ危険かも知れませんよ?

軽視しないで!コロナより身近にある「熱中症」


昨年の5月から9月の5カ月間で、熱中症で救急搬送された件数は、約7万1千件。これは、救急搬送されるほどの重症者であって、軽症者は含まれません。

新型コロナウイルスの日本国内の確認者数(NHKまとめ)は、7月28日現在まで(12月から8カ月間)で約3万1千件で、重症者は、67人、死亡者は、999人。

この他にも、無症状者や風邪程度の症状で終わった軽症者はたくさんいると思われます。

単純に比較などできませんが、これを見ると、コロナだけを怖がって熱中症を無視するのは危険です。

熱中症の重症化は、毎年、身近に迫る問題です。軽いめまいや頭痛から、けいれん、意識障害、死をもたらす、重大な状態です。

厚労省公認の「マスクを外してよいタイミング」とは




出典・【厚生労働省】令和2年度の熱中症予防行動

熱中症は、外気温が高くなり、体温が上手く下げられなくなることで体に熱がこもってしまう状態です。

マスクをしていると熱がこもりやすく、脱水も伴いやすくなるため、熱中症リスクが高まります。

以前も記事『「汗をかかない人」ほど熱中症のリスクが高まる意外な理由って?医師が解説』

でお伝えしたように、普段汗をかかず、運動不足の人ほど、急な気温上昇に耐えられずに熱中症リスクが高まりますが、今年は皆さん自粛期間を過ごして運動量が減っているため、リスクが上がっていることと思います。

厚生労働省は、「熱中症予防行動」の指針を発表し、「屋外で他人と2メートル以上の距離が保てる際には、マスクを外すこと」を呼びかけています。

具体的には、以下のように。このタイミングでは外してOK



●屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合はマスクを外す

●マスクを着用している場合は負荷の強い運動や作業を避け、喉が乾いていなくても小まめに水分補給する

●適宜、マスクを外して休憩する

そもそも、通気性の良い屋外では、三密(密集、密接、密閉)空間と違って感染リスクは下がります。

特に、健康維持のために、ジョギングなど運動している際に、ずっとマスクをするのは高リスクです。

そのマスクは誰のためにつける? マスク警察のためではない


むしろ、コロナよりも、マスク警察の方が怖くてマスクをしているという人も多いのではないでしょうか?

マスクは、感染防御というよりも、ウイルスを持った人が飛沫を拡散しないようにという目的の方が強いので、確かに、自分のためよりも他人のためではあります。

ただし、他人にリスクを与えないシーンで、過剰に他人の目を気にしたマスクが、自分の命取りになっては元も子もないのではないでしょうか。

「厚生労働省」という強い権威が、マスクを外して良いタイミングを明確に示しています。

マスク警察が怖い方は、ぜひ、厚生労働省が示す熱中症予防行動啓発ポスターを印刷して、携帯してください。

「厚労省の紋所が目に入らぬか!」と根拠を示して、むしろこちらが啓蒙して下さい。結果として、その方を熱中症から守ることもできるかも知れません。

この夏は、全員で乗り切っていきましょう。

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】



文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、新しい時代のヘルスケアを様々なメディアで発信している。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」他メディア出演多数。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。

当記事はOTONA SALONEの提供記事です。

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