SNSで話題の漫画『トイレの恐怖』作者に聞く、“日常の一コマを抜き取る”秘訣

日刊SPA!

2020/8/1 08:51

 Twitterに今年の7月13日にアップされた漫画『トイレの恐怖』が、7月末の時点で9900リツイート、7.3万いいねを記録するほどの注目を集めている。

漫画家である作者が自宅のトイレで用を足していると、背中に触られたような不気味な気配を察知。徐々に強くなっていくその感覚に恐怖と不安が募っていくが……実はトイレの蓋が背中に倒れてきているだけだった、というなんともズッコケてしまうオチの本作。絵柄が急に劇画調になるなど、その落差に爆笑してしまう人が続出したようだ。

今回は、これまでにもSNSで多くの笑いをさらってきた作者のも~さん(@mori2ta)に取材を敢行。爆笑必至の漫画を執筆した裏話を伺った。

◆「なんでもないこと」を「おもしろい!」と感じる観察眼

現在34歳のも~さんが本格的に漫画を描き始めたのは、今から11年前のこと。現在ではTwitterと自身のブログでコンスタントに漫画をアップするかたわらで、広告漫画や挿絵の執筆などをしているそうだ。そんなも~さんに、今回の『トイレの恐怖』漫画のような“日常の一コマを抜き取る”秘訣を伺った。

「実は、私が普段『おもしろいな!』と思うことって、ほかの多くの方にとっては『え、そんなこと?』って事がすごく多いみたいなんですよね。何もない道でも変なところにキノコ生えていたり、雲が変な形だったりしたらおもしろいじゃないですか。

だから、トイレの話も抜き取ったというよりは、私的に“おもしろ体験”だったんです。そういったこともあって、漫画をアップして読者の方から『あるあるです』って反応をいただくと、『え、これがあるあるなの!?』って私の方が驚かされています(笑)」(も~さん、以下同)

◆読者の爆笑をさらった“髪型シリーズ”の意外な誕生秘話

も~さんの漫画には、意気揚々と美容室に行ってカットしてもらうと、雑誌を見て期待していた仕上がりとは全く異なる髪型の有名人そっくりになってしまうという、自虐風味の爆笑シリーズがあるが、これはどういう経緯で思いついたものなのだろうか。

「もともと、友人と語り合う時の持ちネタだったんですが、エッセイ漫画を描き始めるときに『あの話、ウケていたし使えるかも』と思ったのがきっかけです。読者さんからの評判も良いので、ちょっとずつ続けています。

ほかにシリーズ化しているものだと、パートナーとのエピソードなどあるのですが、意外とファンが多いのが“ニノ”と名付けた兄の二の腕に生えた毛の話なんですよね(笑)。兄が『描いてくれ! 描いてくれ!』と何故かせがむのもあって続けています」

◆ちょっと切ない出来事も漫画にすることで“浄化”できる

最後に、SNSで漫画をアップすること、そこで大きくバズることなどについて、も~さんに思うところを語っていただいた。

「連載だと“解決まで求められるから描けない”日常のネタでも、SNSなら描けるんです。お気に入りの服が着られなくなったとか、本来なら切ない出来事も、漫画のネタにして、『笑った!』『元気が出た!』と反応をいただけると、浄化されていくというか。

バズることに関しては、なんでバズったのか毎回検討もつきません(笑)。ただ、誰かが傷つく表現になっていないかは、いつも気を遣っています」

――お話を伺ったも~さんは、漫画と同じく底抜けに明るい方だった。日常をおもしろがろうとするも~さんと、その漫画を通して日常がおもしろくなる我々読者。これからもさまざまな素晴らしい作品を生み出していってもらいたい限りだ。<文/TND幽介(A4studio)>

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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