缶詰博士の珍缶・美味缶・納得缶 第116回 沖縄県民が愛するポーク缶! リニューアルで開けやすくなったぞ


缶詰博士によれば、定番缶詰も時代に合わせて少しずつリニューアルしているそうです。味付けは健康志向に合わせて減塩傾向になり、缶も安全性と利便性を考慮した形に変わっているとか。

「地味な変化ですが、消費者のことを第一に缶がえて(考えて)のリニューアルなんです。地味ですが!」と力説する博士。ではその"地味"な変化を語っていただきましょう。

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○わたしたちのポーク

沖縄の人たちは豚肉大好き。「鳴き声以外は全部食べるよ~」とは、沖縄県人の有名な言葉であります。その好き度合いは美ら海よりも深く、缶詰のポークランチョンミートだって大好きなのだ。

ポークランチョンミートは長らく輸入品しかなかったが、県民は「どうせ食べるなら沖縄産が食べたい」と缶がえた。その意をくみ取った「沖縄県物産公社」と「沖縄ホーメル」が2002年に開発・発売したのが「わしたポーク」であります。

"わした"とは"わたしたちの"という意味。「スパム」や「チューリップ」などと比較してやや高めの価格だけど、売り上げは堅調だそうな。

○なぜ鶏肉?

原材料を眺めると、豚肉の次に鶏肉と書かれている。
(あれ、豚肉大好きなのになぜ鶏肉?)

そう思われる方もおいでだろう。実はわしたポーク最大の特徴が、この鶏肉ブレンドにあるのだ。

淡泊な鶏肉を豚肉に混ぜることで、脂っこくなりがちなポークをすっきりとした味に仕上げている。でもでも、商品名はあくまでも「わたしたちのポーク」なのだ。そのユルさが好き。

○開け方をリニューアル

今回のリニューアルは開缶方式にある。従来は巻き取り鍵式(かつてのコンビーフ式)だったのを、イージーオープン式に変えたのだ。

従来の巻き取り鍵はフタに半田付けしてあり、それをはがすのがなかなか面倒だった。それがプルタブを引っ張るだけになったのだ。パチパチ(拍手音)。

原料など中身の変更はナシ。しかし内容量は20グラム増量して200グラムになった。パチパチ(拍手音)。

○小技を習得

イージーにオープンしたあとは、缶側面の角を対角線上にぐいぐいひねるように押してやると、内側に貼りついていたポークがはがれる。

それをまな板の上で逆さにし、何度か振れば、中身がずずっと出てくる。これはポークランチョンミートを開けるときの小技なのであります。あとは包丁でスライスして……。

○油ひきます

魚焼きグリルに油を少々ひき、スライスしたわしたポークの両面を焼く。スパムやチューリップの場合は油をひかなくても焼けるのだけど(わしたポークに比べて脂分が多いから)、わしたポークは淡泊なので油を使うのがよし。

○しょう油も合います

かくのごとし。わしたポークを焼いたあとで野菜類も焼き、一緒に盛りつけた。ポークランチョンミートといえばジャンキーなイメージが強く、お味も確かに濃厚かつしょっぱいのだけど、わしたポークは違う。

塩分が少ないし、原料がとてもシンプルだ。豚肉と鶏肉はどちらも沖縄産で、ほかにじゃがいも由来のでん粉と塩、沖縄産黒糖、こしょうだけなのだ。

ゆえに、子どもにも食べさせられるという安心感から、わしたポークは定番缶詰になったのであります。

といいつつ、このあと食べるときにはしょう油を掛けてしょっぱくし、それで白ごはんを2膳いただきました。ウマかった!

缶詰情報
沖縄県物産公社/わしたポークレギュラー 200g 507円(税込)
わしたショップオンラインほか一部のスーパー、ネットショップなどで購入可

○筆者プロフィール: 黒川勇人/缶詰博士
昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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