『MIU404』綾野剛&星野源の表情に釘付け、絶妙なバランスで保たれる明暗

dwango.jp news

2020/7/31 07:04


ダイジョウブ?オーケー?ノー?

「心が痛い」「内容激重」「やりきれない」「いつも誰かの悲しい気持ちも同時進行」。それでも「面白い」「痺れる」「最高」「もう一回見たくなる」。綾野剛と星野源がW主演を務めるドラマ『MIU404』(TBS系、金曜よる10時~)は、絶妙なバランスで視聴者の心に問いかける。

本作は、『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』の脚本家・野木亜紀子氏による一話完結のオリジナル作品。警視庁“機動捜査隊”(通称:機捜)でバディを組む“野生のバカ”伊吹(綾野剛)と理性的な志摩(星野源)。「何か違う気がする」と“ふんわり推理”の伊吹に、志摩は「すっごい、すっごい殴りたい衝動を抑えるの大変」と地団駄を踏みながらも、伊吹は志摩に懐き、志摩は伊吹のことを意外と買っている。

先週放送の第5話で扱われたのは、外国人労働者の実態。「留学生という名の出稼ぎ」「トリプルワーク」「欲しいのは、文句ない・言わない・お金かからない・働くロボット」「ジャパニーズドリームは全部嘘だ!」。日本社会の闇と、そこにいる人々の悲痛な叫び。そんな重いテーマをまっすぐに伝えながら「面白い」と感じさせるドラマって…

第5話のサブタイトルは『夢の島』。(以下ネタバレあり)

「イブキイラナイ」

メロンパン色のコンビニ店員姿で張り込み中。伊吹(綾野剛)の恋・秒で撃沈で始まった第5話。「あの子きゅるっとしてるよな」という志摩(星野源)の言葉に、ものすごい早さで振り向き慌てる伊吹。そんな会話をインカムで聴かされ、思わず口がへの字の九重(岡田健史)と陣場(橋本じゅん)。さっそく4機捜二組のバディにニヤニヤしてしまう。

発生したのは同時多発コンビニ強盗。犯人は外国人。1日12時間・週6で働いて月収8万円という低賃金で働く元技能実習生。SNSでは「#GOTO KONBINI」という投稿。「イブキイラナイ」と伊吹をフッたベトナム人のマイ(フォンチー)の店だけ犯人を取り逃し、マイに共犯容疑がかかってしまう。

メロンパン号をマイに紹介。「警察がボディーガードをする」と申し出るとマイは「タイサオ?」とベトナム語で言った。メロンパン号でキーワードが出てくるのはもはやお決まり。ちゃんとここで「タイサオ?」の意味もしっかり伝えられた。

第5話の半分くらいが進み、どうやら犯人はマイが想いを寄せる日本語学校の事務員・水森(渡辺大知)だと確定。

しかし継続捜査は終わり。

どうしても水森に手錠をかけたい伊吹は、志摩に「何とかして~」。捜査をする方向に志摩が話を進めていくと、伊吹の表情はみるみる変化。不満顔から「なつくな」と言われてしまうほどキャッキャする。そしてこれに付き合うウザったそうな志摩とのバランスも最高だ。

しかしそんな伊吹も「日本嫌い なりたくなかった」。理不尽な扱いを受けるマイの涙の訴えに、唇をかみしめる。いつもお茶目で軽いノリの伊吹だが、そのキャラクターの中でふと見せる本気の表情はさすが綾野剛。このバランスは圧巻。

水森はクロ。水森は眼鏡を外し、もう一度SNSに強盗を集める投稿をする。集める気のない投稿を。その意図に気づいた九重(岡田健史)からは、思わず博多弁が。突然の方言に陣場(橋本じゅん)もきょとん。BGMも止まり伊吹もゆっくり「なまってたね」―――。この止まった流れが、伊吹&志摩の「あっ!」で猛スピードで動き出す。「あーこの車めんどくせえな」と言いながら志摩がメロンパン号の屋根にランプを装着。この辺はエンタメ感たっぷりの楽しいシーンだ。

犯人が誰かより、このドラマの重きは犯人の動機。水森がもう一度強盗をしたのは「見せるため」。眼鏡を外し、「強盗をした俺は日本人だ!」「外国人は、この国に来るな!」と罪を叫ぶ。水森は“見ない方が楽”な世界を見てズレに気づいた人間。マイといると「一人一人のことを考えてしまう」人間。紫陽花の公園で眼鏡を外して見た景色は、“きれい”だったと思いたい。

「この国で起きていることこそが理不尽」「今さらどうして僕一人がこんな罪悪感を抱かなきゃならない!」水森の訴えを「うるせえーー!!!」と一蹴した志摩。「俺は今何十万人の話はしてない」「一人の、たった一回の、人生の話」。

その志摩の人生は“大丈夫”なのか?

「ダイジョウブ」どういう意味?マイ(フォンチー)は水森(渡辺大知)に尋ねた。「もんじゃ焼き行こう」と誘ったが、返事は「大丈夫です」。居酒屋店員が注文と違うものを持ってきたときは「いい、いい。大丈夫」。“大丈夫”はOK?NO?

第5話で志摩(星野源)を突然襲ったフラッシュバック。

志摩の異変・動揺。苛立ち、壁を蹴り、落ち着こうとする姿に視聴者はザワザワ。星野源の表現もまた見事だった。第4話でも「じゃあ撃てば?」と片鱗を見せていた気になってたまらない志摩の闇。

第6話では、「志摩(星野源)は、相棒殺し」という噂話を聞いた伊吹(綾野剛)が、志摩から真相を聞き出そうとする。しかし、志摩は一向に話そうとしない。

堪り兼ねた伊吹は、九重(岡田健史)から志摩のかつての相棒である香坂(村上虹郎)が不審な死を遂げていた事を聞き出す。伊吹は九重を引き連れ、香坂の死の真相、そして、同日に起きた連続毒殺事件について調べ始めるが…



おまけに、第5話のラストには成川岳(鈴鹿央士)とREC(渡邊圭祐)がつながってしまった。ということは“あの男”につながるということか…?

メッセージとエンタメ感。表情の明暗。見事にワクワクゾクゾク繋がっていくストーリー。第6話の心の準備はダイジョウブ?

■金曜ドラマ『MIU404』
毎週金曜よる10:00~10:54

(C)TBS

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