Rin音「Cherry Blossom」は春の陽気に溶け込む愛すべき日常を届ける

UtaTen

2020/7/30 12:00

ありふれた輝く日常を描く




朝の情景から歌詞は始まります。

自分に対しての投げかけのような、誰かに対しての投げかけのような、そんなメッセージ。

対象がはっきりとわからないからこそ、自分の日常を描いているようで感情移入はしやすくなります。

そんな、どこにでもありそうな日常を情緒的に美しく描き出すのがRin音の世界観の特徴です。

何も考えずに日々をだらだらと過ごすことに若干苛立っている様子ですね。

校則を破っている自覚はあるのにだらだらと愚痴を言う、みっともない友達の話を知らん顔で聞く学校生活が容易に思い浮かびます。

似たような経験は、誰しもあると思います。

日常を過ごしている時は、その体験はありふれたものでつまらなく感じますが『Cherry Blossom』を通して日常を覗いてみれば、きっと美しいものに感じますよ。

青春の一大イベントはやはり恋?



気怠い朝や、学校での日々、理由がない憂鬱。

友達、勉強、部活と青春に欠かせないないものは沢山あります。

それらを少しずつ、適度な塩梅で映し出したのが『Cherry Blossom』です。

この楽曲は青春の1ページを描いていますが、青春に欠かせないイベントといえば何でしょうか?

それは恋です。

そして、それは当然、この楽曲にも登場します。

決して楽曲の主題ではないですが、気づかないうちに恋をしているように、自然と恋の話題が散りばめられています。

気になるあの子が何をしているのか知りたくなってしまう。

「でも、明日会えるからまぁいっか」と投げやりなポジティブさで恋を描くのが、Rin音流でしょう。

こちらの箇所は、先ほどの歌詞と対比になっています。

朝昼晩と君が何をしているのかはわからないけど、僕はずっと君のことを考えているよ。

恥ずかしくも少し自信気に伝える告白シーンのようですね。

桜色に染まる日々



この楽曲は、全体を通して春の陽気に包まれたような温かさを持っていますが、それが最も顕著に現れるのはやはりサビでしょう。

心地よい語感で構成された歌詞は、温もりを届けてくれます。

「寄せては返す波を夢に見て、未来に向けて未だに描いてる」

この歌詞は、はっきりとした未来を描けていないことを書いているように思えます。

いつまでも定めらない考えや未来を、現れては消える定まった形を持たない波にたとえているのでしょう。

「話し言葉で手紙を書いている」

本来手紙を書く際の原則として、話し言葉を使うことはNGです。



このことから、決まったルールに従えない、社会的に正しい行動を取ることが出来ない幼さを表現しているのではないでしょうか。

若かりし悩みは、具体的に表現することが難しいです。

頭では分かっているのに、口に出せないことはよくあるでしょう。

そんな悩みや取り留めのない考えを、ゆるいビートに乗せて昇華させているのが、この楽曲の素晴らしい点です。

ラップなので韻を踏んではいますが、決していやらしくない、鬱陶しくならないラインを弁えているのです。

新世代ラッパー・Rin音は、韻を踏むことだけがラップではないことを教えてくれます。

▲Rin音 - Cherry Blossom (Official Lyric Video)

『Cherry Blossom』を聴いて、春の雰囲気を味わいましょう。

TEXT 富本A吉

当記事はUtaTenの提供記事です。

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