汗や湿気で髪がゴワゴワ…「夏の髪ダメージ」対策を医師に聞いた

女子SPA!

2020/7/29 15:45

 これからやってくる夏の暑い時期、知らぬ間に髪がゴワゴワになっていたりと、髪をきれいに保てず悩む人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、聖心美容クリニック統括院長・鎌倉達郎氏に、夏の髪トラブル対策について聞いてみました。

◆髪の日焼けは切れ毛・ツヤ消失の原因に

――夏になると、髪がゴワゴワになって毎年困っています。これは季節と関係あるのですか?

鎌倉達郎院長(以下、鎌倉):そうですね。それは、紫外線によるダメージが大きな要因だと思います。髪も頭皮も日焼けします。特に5月から9月頃までは紫外線量が多い日が続くので、要注意です。

紫外線は、髪のキューティクルを構成する「タンパク質」にダメージを起こします。キューティクルは、髪の表面を覆って内部の水分・タンパク質が失われるのを防いだり、外部刺激から髪を守るバリア機能の役割を担っています。紫外線によりキューティクルがダメージを受けることで、このバリア機能が低下し、髪のパサつきの原因になるのです。

――髪まで日焼けをするとは驚きました。紫外線は顔や手足を日焼けさせるだけではなかったのですね。

鎌倉:髪だけでなく頭皮も、顔や手足同様に日焼けします。日焼けによって炎症を起こすと、頭皮の赤み・痛み・かゆみ・皮めくれ(フケ)などを引き起こします。また、日焼けダメージにより髪の毛をつくる毛母細胞がダメージを受け、機能低下してしまう=薄毛になってしまう可能性があります。

――それでは、紫外線によるダメージへはどう対策したらいいでしょうか?

具体的には、以下3つの対策を行うことをお勧めしています。

①髪用の日焼け止め使用(スプレータイプなど。こまめに2~3時間おきに)

②UVカット加工を施した日傘や帽子の併用

③飲む日焼け止めの服用による、体内部からのケア

少し手間はかかりますが、紫外線ケアをきっちり行うことが髪や頭皮の運命を決めると思います。

◆汗や皮脂は気になるニオイの原因に

――夏にはたくさん汗をかきますよね。もしかして、これも髪や頭皮に悪い影響を与えていたりしますか?

鎌倉:髪の生え際には無数の汗腺(汗の出口)があり、頭皮は特に汗をかきやすい場所です。汗の水分と、頭皮の脂分(皮脂)やフケ(古くなった頭皮の角質)が混ざり、これが皮膚表面の雑菌により分解されると独特のニオイ(頭皮臭)が発生する原因です。さらに、汗の蒸発にともなってニオイが拡散されてしまいます。

――汗や皮脂へは、どういった対策がよいでしょうか?

鎌倉:頭皮を洗う際に、スカルプケア用のシャンプーで角質汚れをしっかり落としましょう。特に耳の後ろや後頭部は特に洗い残しが多いため、意識して洗ってください。

また、汗のニオイを防ぐには、頭皮用の制汗剤を取り入れることもおすすめです。日頃から汗をかいている方のほうが、ニオイの少ない「良い汗」をかきやすくなります。そのため入浴は、シャワーだけではなく湯船につかって汗をかくこともニオイ低減につながります。

◆外出先の応急処置は「ドライシャンプー」で

――外出先で頭に汗をたくさんかいてしまったときにできる、対処法はありますか?

鎌倉:汗による汚れは、水で洗浄しないとなかなかとれません。とはいえ外出先では難しいため、もし汗をかいてしまったら、応急処置として「ドライシャンプー」を使用すると頭皮のニオイやベタツキなどの不快感を抑えることができるので良いと思います。

発汗を抑えるには、首筋を冷やして頭部への血行をクールダウンさせるのが効果的です。また、外出前に頭皮用の制汗剤を使っておくこともお勧めです。

――実はドライシャンプーを使ったことがなく、効果があまりピンときません。どれくらい有効なのでしょうか?

鎌倉:外出先の応急処置として使用するのはよいと思います。洗い流さないドライシャンプーは、洗浄成分が肌表面にのこるため肌への負担が高い傾向にもあるようです。肌にあわないと思ったら使用を中止してください。各社いろいろなタイプのドライシャンプーを発売されているため、ご自分にあったものをいろいろ試してみるのも良いと思います。

先ほど少し触れましたが、頭皮の汗汚れは水で洗浄しないとなかなかとれないため、洗い流すシャンプーを使うことがベストです。

◆“冷房ガンガン”はNG。ニオイの原因にも

――なるほど、これで汗に対する対処法はバッチリです。そして家ではなるべく汗をかかないように、冷房をガンガンにします!

鎌倉:いや、実はそれも髪へのダメージの原因になる可能性があります。例えば、そのような夏の生活習慣による影響は、

①冷房によるパサつき

②自然乾燥による頭皮の痒み、ニオイ、ダメージ

が考えられます。

まず①の冷房のパサつきについて。日本の夏はエアコンが欠かせませんが、常時エアコンの風にあたることで髪の水分が奪われ、パサつきやすくなってしまいます。先ほどご説明した「紫外線によるキューティクルのバリア機能低下」とのダブルパンチで、他の季節よりも髪が傷みやすくなります。

そして②の自然乾燥による頭皮の痒み、ニオイ、ダメージについて。お風呂あがりは、暑いからといってドライヤーで髪を乾かすのをさぼりがちにもなりますよね。しかし、髪は濡れたままだとカビ菌などの雑菌が発生し、炎症や湿疹を起こしやすくなります。

また、雑菌が発生することで「生乾き臭」も発生してしまいます。さらに、濡れた髪のキューティクルは、ダメージを受けやすい状態です。例えば、髪が濡れたまま寝てしまうことで、頭皮は痒く・ニオイ、髪の毛はキューティクルがはがれてパサついた状態になってしまいます。

◆冷房対策に「洗い流さないトリートメント」

――家の中でも油断できませんね。生活習慣によるダメージにはどう対策したらいいでしょうか?

鎌倉:熱中症を避けるためにも、冷房を使わないというのは難しいと思います。アウトバス(洗い流さない)トリートメントを使って保湿したり、加湿器を使うのもよいでしょう。

そして髪を洗ったあとは、すぐに髪を乾かすことが大事です。しっかりタオルドライしてから、ドライヤーをすることを忘れずに。濡れたままだと雑菌が発生して、生乾き臭が発生します。頭皮の赤みや痒みが気になる方は、洗髪後のドライヤーを見直すことをおすすめします。

――夏の髪トラブルに関する疑問が解けてきました。日頃から髪をケアして、清潔感を保てるように頑張ります。

鎌倉:夏の頭髪トラブルは、ポイントさえ押さえれば回避できます。とくに紫外線については、髪にも肌にも致命的なダメージを起こすことがあるためしっかりケアして、この夏も乗り切っていきましょう!

【鎌倉達郎】

聖心美容クリニック統括院長。世界で初めて、脂肪幹細胞による豊胸術を行う。2016年には、日本人美容外科医として初めて、アメリカの医学雑誌「PRS」にてPRPに関する研究論文で最高賞を受賞

<文/るしやま>

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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