55キロのセントバーナード犬、イングランド最高峰で5時間かけて担架で運ばれる<動画あり>

英湖水地方にあるイングランド最高峰の山「スカーフェル・パイク(Scafell Pike)」で、このほど体重55キロのセントバーナード犬が救助された。飼い主らと散歩中に歩けなくなった犬は16人のボランティア救助隊員によって担架で運ばれ、およそ5時間かかって無事下山したという。『Metro』などが伝えている。

英時間24日の夕方、飼い主のスー・ホールさん一家と共にスカーフェル・パイク山を散歩していたセントバーナード犬の雌の“Daisy(デイジー)”が、疲れて歩けなくなった。湖水地方にあるスカーフェル・パイクは標高978mでイングランド最高峰の山である。飼い主から連絡を受けたカンブリア警察が、ワズデル山岳救助隊に救助を要請した。

救助隊が駆けつけると、デイジーは後ろ足に痛みがあるように見え、動くことを拒否したという。救助隊はあらかじめ動物診療所に連絡し、大きな犬を担架に乗せる方法ついてアドバイスを受けていた。セントバーナード犬はイタリアやスイスのアルプスで救助犬として活躍しているが、デイジーは救助される側になった。

山岳救助隊の広報担当者は「毎年数十回ほど負傷した犬を救助しているが、セントバーナード犬を救助したのは初めてです」と語っている。

デイジーは非常に穏やかな性格であり、このことが担架に乗せて下山することに役立ったという。夕方以降は天候が悪化すると予測されていたため、できる限り早くデイジーを山から降ろすことが必要だった。

救助隊員はデイジーに優しく話しかけ、居心地が良いように担架をアレンジした。餌をたくさんあげるとすぐヘッドガードに顎を乗せて落ち着き、救助隊が助けに来たことを理解した様子だったという。

「現場到着後はデイジーにこれ以上の苦痛を与えないよう、慎重にデイジーの状態を観察し、痛みを和らげる鎮静剤を投与しました。」

「そこから先は、少しばかりの調整を省いて、人間を救助するのと変わりはありませんでした。これは我々の本業です。これまでに何百回と行ってきましたから。」

「我々の“命を救い、苦痛を和らげる”という使命が、単に旅行者や我々の担当地域の住民や訪問者だけにとどまらないと認識しています。」

「救助隊員の中には自宅で犬を飼っている者もおり、私たちは探知犬“ジェス(Jess)”とともに働いています。ですから我々は、動物と飼い主が感じる苦痛を理解しているのです。」

この日、リンカンシャー州の自宅に戻った飼い主のホールさんは「素晴らしい救助でした。デイジーはとても快適だったようで、言葉で言い切れないほど感謝しています」とお礼を述べ、このように明かしている。

「山にいた時も、デイジーは今のような状態でした。横になってとても落ちついて、お昼寝をしたいという感じで。山の上で時間が経過し、天気が変わるかもしれないと思いました。私たちは救助隊を呼ぶのが一番だと考えたのです。」

16人のボランティア隊員達は、小さな滝などを乗り越えながらデイジーを乗せた担架を運んだ。36年間ボランティア活動をするリチャード・ウォーレンさんは「なぜ犬を救助するのかと尋ねる人もいるだろう。私たちの使命は、救命と苦痛を和らげることです。犬を山に放っておくことはできませんよ」と語っている。

画像は『Metro 2020年7月26日付「St Bernard dog rescued from England’s highest peak」(Picture: PA)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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