男女で違う“ワリカンの解釈”にSNSで共感多数、作者を直撃してみると…

日刊SPA!

2020/7/29 08:51

 Twitterにアップされた『ワリカンの解釈違い』という漫画が、7月下旬の時点で1.7万リツイート、7.2万いいねという値を記録し、話題になっている。

ディナーデートを終えた男女、男性が支払いを提案すると、女性は「私半分払います!」と固辞。解散後、そんな女性の対応を思い返し「俺のこと考えてワリカンにしてくれるなんて…」と悦に入る男性だったが、一方の女性は“借り作りたくないからワリカンにした”とクールな表情で男性のLINEをブロックするのだった。

今回は共感の声が多く寄せられたこの漫画の作者である一秒さん(@ichibyo3)に取材を敢行。漫画制作の裏話を聞いてみた。

◆奢られると生まれる“対価を払わなきゃ”という心理と認知のずれ

現在、1歳の息子さんを育てながら漫画家をしている一秒さん。デビュー後の低迷期から、現在はコルクラボマンガ専科という学校でSNS戦略を学んでファンを増やし、多くの仕事を受けるようになったそうだ。そんな一秒さんに今回バズった漫画『ワリカンの解釈違い』の制作秘話を伺った。

「以前“ドライブデート中に女性からガソリン代をもらいキュンときた”という男性のツイートと、それに対する“気がない人にはあえてお金渡すこともある”という反応を見かけ、この漫画を思いつきました。私自身の経験や友人の話でも“奢られたら対価を払わなきゃ”という心理から、恋愛に発展させたくない人にはワリカンで対応していたというケースは思い当たります。そうした際の気持ちを込めました。漫画には多くの女性から共感があった一方、『私は好きな人でもワリカンです』という声もいただき、興味深かったです」(一秒さん、以下同)

◆“モヤモヤした感情を形にした”カウンセリング的側面を持つお気に入り漫画

そんな一秒さん、自身のお気に入りは『好きの勘違い』という作品だそう。自宅でコーヒーを淹れたところ、自分が好きだったのは香りやカフェなど、“コーヒーを取り巻く文化”だった事に気がつかされるという作品なのだが、どこが気に入っているのだろうか。

「私のエッセイ漫画は“モヤモヤした気持ちを言語化するカウンセリング”的な側面があるのですが、本作はその言語化がうまくいったんです。年齢を重ねても本当の意味での“自分の好き”がわかっていなかった事に気が付き、驚かされました。SNS上でも多くの共感をいただけて、嬉しかったですね!」

◆SNSで漫画を発表する意味とは…

日常や男女関係の機微を巧みに切り取る一秒さんに、SNSなどネット上で大きくバズることについて、どう思っているのかを率直に伺った。

「実は以前、出した『女子を卒業する日』という漫画で賛否両論が巻き起こったことがあります。30代の女性が会社の飲み会で後輩男性に彼女がいないことを指摘したところ“セクハラ”だと言われ、その事について先輩の女性から30代以前の“女子”の時代に許されていたことが、一定の年齢を超えると通用しなくなると諭される、という話なのですが、男女をテーマにすると反響が大きい反面、中傷に近いコメントも多く集まります。ネット上で作品を発表することは、読まれるだけでなく議論の的にもなるということを忘れないようにしています」

――作品を作る時の繊細さと、バズった後に寄せられる大量の“声”に対するある種の鈍感さ、この両方を持つことが肝要と語る一秒さん、今後も我々の議論の的になる意欲作をたくさん生み出して欲しい限りだ。<文/TND幽介(A4studio)>

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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