これはゲーム? 映画? 実写作品『デスカムトゥルー』がNintendo Switchで配信開始

日刊SPA!

2020/7/5 08:30

―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―

●デスカムトゥルー

Nintendo Switch、iOS、Android/イザナギゲームズ/1960円(税込)/配信中(PS4、STEAMは後日配信予定)

6月25日に「新感覚インタラクティブ映画ゲーム」と銘打った『デスカムトゥルー』の配信が始まりました。このタイトル、普通のゲームとは少々毛色が異なり、一部で注目を集めています。それはCGではなく実写を用いていること。具体的にはどのような内容なのでしょうか?

『デスカムトゥルー』は、アニメ化もされ全世界シリーズ累計出荷本数が350万本を超えるヒットアドベンチャー『ダンガンロンパ』のクリエイター・小高和剛さんが独立して、ゲームディレクター・シナリオを手がけたタイトル。映画とゲームを融合させた「インタラクティブコンテンツ」であり、プレイヤーの選択でストーリーが分岐し、複数のエンディングを迎えます。

始まりはとあるホテルの一室。ベッドに横たわる男は電話のベルの音で目を覚まします。男には記憶がなく、バスルームには縛られ気を失っている女。そしてテレビから流れるニュース映像には、連続殺人犯として指名手配されている自分の姿が……。

先が気になるストーリーですが、プレイ動画のアップロードおよび生放送禁止が発表されているため、物語の詳細は控えめにしたいと思います。

実写ゲームということでキャストもポイント! 主演は『実写版 テニスの王子様』の本郷奏多さん。ヒロインの女性捜査官役に栗山千明さん。ミステリアスなホテルのフロント役で声優の梶裕貴さんも出演しています。

1周クリアまでは2~3時間程度。アドベンチャーゲームと比べると選択肢が少なく、プレイ時間も物足りなさを感じますが、インタラクティブなドラマや映画と考えると見応えありといったところです。

最近はあまり見かけない実写ゲームですが、ゲーム史を振り返ってみるとそれほど珍しいものではありません。最初期は実写写真を取り込んだキャラのゲームが注目を集めました。たとえば格闘ゲームの『モータルコンバット』などがそのひとつです。

ゲーム機に大容量を可能とするCD-ROMが採用されると、実写映像を用いたストーリーメインの作品が登場し始めます。メガCDのホラーアドベンチャー『ナイトトラップ』(1993年)はインパクトがありました。

PS1やセガサターンの時代になってからは、榎本加奈子さん、高田純次さんなどが登場するPS1『ユーラシアエクスプレス殺人事件』(1998年)を筆頭に、芸能人、俳優を起用したインタラクティブドラマ系アドベンチャーが増加。三上博史さんが主演したドリームキャストのサイコホラーアドベンチャー『es』(2001年)は、その迫真の演技に引き込まれました。ただ、残念ながら実写ゲームはヒットに恵まれず、日本ではあまり浸透しませんでした。

今回の『デスカムトゥルー』は、そうした過去の実写ゲームの系譜に連なるものと言えます。また、Netflixのドラマ『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』に代表される、選択肢によって内容が変わる「インタラクティブコンテンツ」や、海外で火がつき始めているゲーム発のインタラクティブドラマのトレンドを、日本にいち早く持ち込んだタイトルという側面もあります。

『デスカムトゥルー』はNintendo Switchでも配信されていますが、ゲームファンではなく、むしろドラマ・映画ファンと相性が良さそうです。

昨年、Netflixがゲームへの本格参入を発表するなど、オンライン動画配信サービスとゲーム業界が近づきつつあるなか、過去に花開かなかった実写ゲームが、今度こそ定番のコンテンツとなる日が来るのでしょうか。

―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―

【卯月鮎】

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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