加藤登紀子、コロナ拡大後初の大規模コンサート 観客1000人に感謝「相当な覚悟が必要だったはず」

 歌手の加藤登紀子(76)が28日、東京・渋谷のオーチャードホールに観客1000人を集めてコンサートを行った。新型コロナウイルス感染拡大の影響でライブの中止・延期が相次ぐ中、1000人規模の大型公演の開催は初めて。再開の先陣を切ろうと決行に踏み切った加藤は「相当な覚悟が必要だったはず」と集まってくれた観客に感謝した。

 見慣れない光景が眼前に広がった。観客は全員マスクを着け、前後左右1席ずつ空けた市松模様型に着席。ステージに登場した加藤は「なかなかいい眺めよ」と言い、笑みを浮かべた。

 政府が発表しているイベント開催のガイドラインである「50%以内の収容率」と「上限1000人」に従い、2150人を収容可能な同会場に1000人に絞って動員して条件をクリア。「無観客でやろうと準備を進めていたら、50%、1000人という条件が示されて、神の声のようだった。天から“おときさん(加藤の愛称)、あなた(の出番)じゃないの”と聞こえた」と、先陣を切って大型公演に挑む使命感に燃えたことを明かした。

 ヒット曲「知床旅情」や「時には昔の話を」など18曲を披露。コロナ禍で無料発表した新曲「この手に抱きしめたい」も歌った。観客は首を揺らしてリズムに乗ったり、大きな手拍子を送ってコンサートを一緒に盛り上げた。

 主催者側は感染防止策を徹底した。入り口には手のアルコール消毒、非接触型体温計を設置。観客とじかに接するスタッフはフェースガードを着用。万が一、感染者が出た場合のために、観客に座席番号と氏名、電話番号を書いた用紙の提出を求めた。

 20分の休憩を挟み、約100分間のステージ。加藤は最後にステージ上から、観客1000人と手を触れ合わせない「エアハイタッチ」をして締めくくると「くれぐれもコロナにならないでね。何が起こったとしても、その時その時を精いっぱい過ごしましょう」と呼びかけた。

 《デヴィ夫人らも来場》ファン歴40年という都内在住の主婦(72)は「やっと!という感じ。発信力があるおときさんのコンサートがきっかけで音楽界全体に再開のムードが広がれば」と期待した。大分から来た男性(73)は「いつまでも閉じこもっているわけにもいかないし、公演すること自体に意義がある」と話した。客席の中には、加藤と親しいデザイナーのコシノジュンコさん(80)や大竹しのぶ(62)、デヴィ夫人(80)、野口五郎(64)、菅直人元首相(73)の姿も見られた。

 《採算取れず有料配信で補てん》今回の公演は客数を半分にしたため採算は取れないが、オンラインの有料配信で補てんする。この日の模様は7月10日からスマートフォンなどで見ることができる。音楽業界では有料の配信ライブが広がっており、ジャニーズ事務所は今月16~21日、所属グループ20組のライブを配信。LDHも来月2日から各グループの特別ライブを配信する。サザンオールスターズは今月25日に開催し、約18万人がチケット(視聴権)を購入した。

当記事はスポニチアネックスの提供記事です。

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