宇宙論☆講座が非常時公演『炭火焼肉ミュージカル』を誰も観ることのできない無観客・無配信で本格上演

SPICE

2020/5/27 22:55



宇宙論☆講座(うちゅうろんこうざ)」が、旗揚げ公演改め非常時公演『炭火焼肉ミュージカル』を2020年5月30日(土)に、無観客無配信で上演する。

これまで、作曲家・音楽家の五十部裕明によるソロユニットという形態をとっていた「宇宙論☆講座(うちゅうろんこうざ)」。今回より新メンバー7名を加えた“団体”となり(実質的に“ミュージカル劇団”として生まれ変わったと解釈していいだろう)、旗揚げ公演改め非常時公演『炭火焼肉ミュージカル』を、2020年5月30日(土)に上演することとなった。開演は夕刻から深夜まで、上演時間は9時間~最長15時間30分(翌朝終演)を予定。会場は関東某所(非公開)。といっても、無観客・無配信のスタイル。すなわち、いっさい誰にも観られないという、コンセプチュアルな舞台作品なのである。

本来、宇宙論☆講座は団体としての「旗揚げ公演」を行うために、台本を書き、音楽を作り、稽古を重ねる等の準備を進めてきた。しかし、コロナ情勢の影響により急遽「非常時公演」へと改めた。この「非常時公演」とは、劇場空間に出演者とスタッフ達が集まり、充分な感染対策を施した上で本番がおこなわれるものの、会場には観客を一切入れず、かといって上演をオンラインで生配信するわけでもなければ、上演の様子を映像に撮って後日公開するというわけでもない、一夜限り、ワンステージのみの不可視な公演である。
リモートワークで製作中の舞台美術
リモートワークで製作中の舞台美術

とはいえ上演終了後に、実際の本番の舞台写真ほか、創作の様子、稽古の様子、オリジナル劇中曲の音源、上演レポートなど、どんな公演だったのか、作品の空気感やニュアンスが感じ取れる程度には、上演データを集約した公演特設サイトが立ち上がる(現在も準備段階の同サイトが閲覧できる → https://uchuuronyakiniku.wixsite.com/sumibi )。

また、彼らは、上演に向けた「応援のことば」を募集中だ。投稿は次の三通りのうちのいずれかで可能。

①上記、公演特設サイト内のフォームに送る https://uchuuronyakiniku.wixsite.com/sumibi/cheering
②「 #炭火焼肉ミュージカル 」のハッシュタグでTwitterでつぶやく
③演劇情報サイトCoRichの「観たい」欄に書き込む https://stage.corich.jp/stage/107512

【あらすじ】
飢えた猫たち(キャッツ)が力を合わせ、最強の獅子(ライオンキング)に戦いを挑みますが、負けてしまう話です。人類がいなくなった地球、日本の東京に生き残った獣たちによるサバイバルと弱肉強食の世界を、ミュージカル頂上決戦として描きます。物語の最後には、ライオンもネコ科の動物(キャッツの仲間)だということが分かり、みんなで大団円を迎えて合唱します。それと同時に、五十部(宇宙論☆講座・代表)が宇宙論☆講座を旗揚げするまでの架空のドキュメンタリーもサイドストーリーとして描きます。
(作曲・演出・台本…五十部裕明) リモートワークで製作中の舞台美術
リモートワークで製作中の舞台美術

今回の試みは、コロナショックにより演劇の表現様式や鑑賞様式が大きな転換期を迎える中で発想されたものだが、そもそも宇宙論☆講座はこれまでも、奇抜なスタイルのミュージカル公演で、演劇マニア達の注目を集めてきた。

出演者が酒を飲んで泥酔した状態で上演する『ものすごい覚せい剤』。出演者だけでなく観客も一緒に生ビールを飲みながらオール酩酊状態の中で進行する『生ビールミュージカル』。人間のキャストは皆無で、たった一台のロボットだけが出演する『スーパーロボットミュージカル~楽しい東京オリンピック~』。ただ、おばけ屋敷を建ててみたくなったからやってみたという『宇宙論☆講座のおばけ屋敷』……。そしてこれらは、いずれも告知が殆どおこなわれないため(ひどいものは本番前日に初告知)、知る人ぞ知る秘教的な公演となっていた。その意味では、これまでも一般的な観客は限りなく「不在」に近く、また作品も限りなく「不可視」に近いものだった。

それでも、期せずして「ゼロからのスタート」となった彼らの旗揚げ公演は、思い切り尖鋭的な実験であるには違いない。演劇の自明性を揺るがせる「観客不在」「不可視の上演」の実践は、ポストコロナ時代の脱<演劇>のありようが探られていくうえで、様々な議論を呼びそうだ。

なお、宇宙論☆講座の全作品で作曲・演出・振付・台本、さらに演奏や歌唱などを一手に担ってきたのが、主宰の五十部だ。「この世の楽器で弾けないものはない」とまで豪語するほどの天才肌のミュージシャンである。劇団「地蔵中毒」の会場で執拗なまでにリピートされつつ、名曲の誉れ高い「地蔵中毒のテーマ」「沼の性教育」も五十部の作曲&演奏作品だ(ある意味、彼のマスターピースといってもいいだろう)。そんなこともあり、今後、その動向から目を離すわけにはいかない人物であることは明らかだ。

主宰・五十部裕明 コメント


旗揚げ公演にして、初の赤字公演です!
なぜなら、チケット収入がゼロだからです!


支出のほとんどは、大量の、肉代です!
肉は、上演中に焼いて、神に捧げたあと、出演者やスタッフが食べます。そしてタンパク質となり、出演者やスタッフの、血や肉や骨になります。
これからの宇宙論☆講座を作る赤字です!


なので、クラウドファンディングとかそういうのも一切考えてません!

オンライン稽古の様子(最上段中央が五十部裕明)
オンライン稽古の様子(最上段中央が五十部裕明)

当記事はSPICEの提供記事です。

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