【医師監修】新生児のニキビとは? 原因とケア方法について



赤くなったりポツポツができたりと、赤ちゃんの肌はデリケートでトラブルが多いもの。中でも、新生児期によく見られるのが「新生児ニキビ」です。今回は、新生児ニキビの特徴や治療、ケアや予防法などについてご紹介します。

この記事の監修ドクター

大越陽一先生

杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウィメンズホスピタル小児科部長。小児科専門医

新生児にも「ニキビ」ができる

“ニキビ”と言えば思春期にできるもの、というイメージが強いと思いますが、実は赤ちゃんにもニキビはできます。
新生児ニキビとは?
1歳までの赤ちゃんにできる湿疹を総称して、「乳児湿疹」といいます。その中でも、「新生児ニキビ(新生児ざそう)」は生まれてすぐからおよそ生後1ヶ月ごろまでの赤ちゃんによく見られる湿疹です。

赤ちゃんの額、頬、まぶた、下あごなどに、中に白い芯がある湿疹や赤くポツポツとした湿疹ができて、膿を持つこともあります。新生児の約20%にでき、男の子は女の子の5倍くらいできやすいといわれています[*1]。
新生児ニキビの原因は? いつごろ治るの?
新生児の5人に1人ができるという「新生児ニキビ」。その原因や治る時期は、皮脂の分泌量と大きな関係があります。
新生児ニキビの原因は?
赤ちゃんの皮膚は、おなかの中にいるときにママからもらったホルモンの影響で、生まれてしばらくは皮膚の脂を作る皮脂腺の働きが活発になります。そのため、思春期と同じように皮脂の分泌がとても盛んになって毛穴がつまりやすくなり、炎症を起こして新生児ニキビができてしまうのです。

とくに男の子の場合はホルモンの影響で皮脂の分泌が女の子より盛んになるため、新生児ニキビができやすいと考えられています。

中には「ママが食べたものが母乳に出て新生児ニキビができる」と気にする人もいるようですね。でも、母乳だけでなく、粉ミルクや液体ミルクなどが原因で、新生児ニキビがよくなったり悪くなったりすることはありません。
新生児ニキビはいつごろ治る?
新生児期には分泌量が多い皮脂ですが、生後2~3ヶ月過ぎになると今度は急激に減っていきます。すると、生まれてしばらくは脂っぽかった赤ちゃんの皮膚も、乾燥してカサカサしやすくなってきます。

新生児ニキビは皮脂の出すぎによって起こるので、皮脂の減少とともに生後1~3ヶ月くらいで治ってくることがほとんどです[*1]。
新生児ニキビの治療は?
新生児ニキビができるのは一時期で、たいていは自然に治っていくもの。よほどひどい場合を除いては、治療は必要ありません。
新生児ニキビで受診する目安は?
新生児ニキビは、基本的には時期が来ると治っていきます。ただし、なかなか治らない、ニキビの数が増えてしまった、ジュクジュクした液や膿が出てきた、かゆみがありそうなどのときには、早めに小児科か皮膚科を受診しましょう。
新生児ニキビの治療は何をするの?
新生児ニキビは皮脂の分泌量が減ってくると自然に治るため、治療は特に必要ありませんが、もし、化膿するなどひどくなって受診した場合には、炎症を抑える効果のある塗り薬や抗真菌剤の塗り薬が処方されることもあります。
新生児ニキビの家庭でできるケアと注意点は?
新生児ニキビができたときは、何よりも家庭でのスキンケアがとても大切です。
新生児ニキビのホームケア

新生児ニキビの原因は分泌量の多い皮脂ですから、しっかり洗って皮脂を落とすこと、そしてきれいになった肌を保護しておくこと。この2つがポイントです。

お風呂では洗浄料でしっかり洗う
まずは、皮脂を落として皮膚を清潔にするため、お風呂で低刺激性の洗浄料を使い、洗ってあげましょう。赤ちゃんの顔を洗浄料で洗うのは、抵抗があるママもいるかもしれませんね。でも、お湯で洗うだけでは皮脂が落ちず新生児ニキビは治らないので、必ず洗浄料を使って洗いましょう。

化繊のスポンジを使うと、デリケートな赤ちゃんの肌を傷つける心配がありますし中にカビが生える心配もあるので、使用はおすすめできません。

洗うときは、洗浄料をよく泡立てて、泡をパパやママの手につけて指の腹でやさしく洗います。額、頬、あごなど脂っぽく新生児にきびができやすい場所は特に念入りに洗い、洗浄料の成分が残らないようにシャワーやぬるま湯にひたしたガーゼなどでしっかり流しましょう。

洗ったあとは清潔でやわらかいタオルを当てて、ゴシゴシこすらないように注意しながら水分を吸い取ります。小鼻の横などくびれた部分は、念入りに水分を取りましょう。

清潔にした肌は保湿を忘れずに
洗浄料で洗って皮脂を落とした肌は、そのままにしておくと乾燥してしまいます。そこで、洗ってきれいになった肌には、保湿剤をたっぷりつけることが大切です。スキンケアは、「洗浄+保湿」をワンセットと考えましょう。

保湿剤は、ワセリン、ローション、クリームなど赤ちゃん専用のものや、無香料・無添加で低刺激のものを選んでください。もし、使ってみて皮膚が赤くなったときには使用をやめて、赤ちゃんの肌に合うものを探しましょう。ふだんベビーオイルを使っている場合は、使用をやめると症状がよくなることもあります。
新生児ニキビケアの注意点は?
新生児ニキビをはじめ湿疹などの肌トラブルがある場合には、日焼け止めクリームをトラブル部分に塗ることはやめましょう。日焼け止めクリームが刺激となり、悪化の原因になることがあるからです。

なお、新生児ニキビができていなくても、新生児期などの月齢の低い赤ちゃんの肌はデリケートでトラブルを起こしやすいので、日焼け止めを塗るときは注意が必要です。

アメリカ小児科学会では、「6ヶ月未満の乳児の場合は、少なくともSPF15の日焼け止めを顔や手の甲などの限られた範囲であれば使用できる」[*2]としており、あまり広範囲に塗ることはすすめていません。また、使用した場合は帰宅後にしっかり洗い落としてあげることも大切です。
まとめ
新生児ニキビは、低月齢で皮脂の分泌量が多い時期の赤ちゃんにできる一時的な肌トラブルです。皮脂の分泌量は成長するにつれて減ってきますから、新生児ニキビも自然に治っていきます。できている間は、洗浄料を使って皮膚を清潔にしたうえで保湿を忘れないスキンケアを続けて、赤ちゃんの肌を守ってあげたいですね。
(文:村田弥生/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献

[*1]兵庫県保険医協会 ざ瘡治療の今後の展望[診内研より504](2018年8月25日) 西宮市・明和病院皮膚科部長・にきびセンター長  黒川 一郎先生講演

http://www.hhk.jp/gakujyutsu-kenkyu/ika/180825-110000.php

[*2]Sun Safety and Protection Tips from the American Academy of Pediatrics

https://www.aap.org/en-us/about-the-aap/aap-press-room/news-features-and-safety-tips/Pages/Sun-Safety-and-Protection.aspx

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

当記事はマイナビウーマンの提供記事です。

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