「#高3生の悲痛」に10代が思うこと 大人が思うこと

TOKYO FM+

2020/5/22 17:00

ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。5月21日(木)の放送では、番組の掲示板に寄せられた投稿から気になるものを取り上げました。その中から、パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、「本来なら電話で話がしたかった」というメッセージを紹介します。



こもり教頭:昨日(5月20日)は夏の甲子園の中止が発表されて、今日は大阪、兵庫、京都で緊急事態宣言が解除されたり日々変わる世の中なので、僕たちも経験していないことばかりですけど、掲示板でみんなが今思っていることを知れるというのは大きいですよね。

さかた校長:そうね。掲示板に書かれてあることは、その瞬間瞬間のリアルな声や意見だからね。

【今日、Twitterでトレンド入りしていた「高3生の悲痛」を、自分も高3であるため読んでいました。同い年の他の子たちの意見を聞けるのかと思い読んでいたら、大人たち(1部の方々ではありますが)の批判の言葉で溢れかえっていて、とてもショックでした。「家で勉強すればいい」、「家で勉強できないなんて、甘えだ」、「大人だって就職氷河期、リーマンショックを経験した」など。
結局、私たち高3の代は大人に振り回されるだけ振り回され、最後には「未来は楽しいぞ」それだけ言って、今の私たちの現状から目を背けられてしまうのでしょうか。私たちの代のことを理解をしてもらうなんて難しいことはわかってますし、理解は出来ないものだと思ってます。ただ私たちの代は大学受験の他にも、大人になる前の最後の行事がなくなり、人生で最後になるかもしれない大会もなくなり、それでもどうか気持ちを切り替えて少しでも前を向いて、どうなるか分からない日常に目を向けて進んでいることを知ってもらいたい。少しの弱音を吐くことも、許されないのでしょうか?(17歳女性)】


こもり教頭:これは5月20日の書き込みなんですけど、僕もTwitterのトレンドで目にしたんですよ。それを見ていく中で……辿り着くところはメディアですよね。SNSのメディアとか、そうじゃないメディアかもしれないけど……今の高校3年生が……いろいろあるじゃないですか。インターハイ、Nコン、甲子園の中止から9月入学制や受験はどうなる? という話とか。学生は全員影響を受けているけど、一番の当事者は今の高3だから。

さかた校長:うん。

こもり教頭:“高3生の悲痛”という言葉を作って、高校3年生が迷っていること、悩んでいる声を集めた最初のきっかけに悪意はなかったと思うんです。高3生が甘えている、という話ではなかったはずなんですけど……本当にわかんないですけど、その人たちの声が溢れかえったせいで、高校3年生の子たちが疎外感を感じて“自分たちは違うんだろうか……”と思ってしまっている現状を目の当たりにして……。自分は大人になってしまったというか、今年25歳で高3の子からしたら“そっち側”という見られ方になってしまうのかなとか……。僕的にはけっこう考えた部分もあるので、どんな言葉をかけられるか……また“言葉をかける”というのも上からだし、経験していない僕たちが言うのも違う気がするし……。

さかた校長:そうだよな。俺たちは大人だけど、この歳になってわかったこともあって……大人も弱音を吐くんだよな。君たちに「我慢しろ」とか言う大人って、君たちを責めるようで弱音を吐いているんだよ。意味がわからないこの状況に余裕がなくて、君たちに何かを言うことで弱い部分を出しちゃっている。俺たちは本当なら余裕をもって、隣の人くらいには優しくしないといけないんだけど、それすらできない人が大人にもいる。攻撃するつもりはなくても言っちゃってしまっている大人たちがいて……みんな不安なんだということを……わかってほしい。でもその中でも、君たちのほうが絶対大変だと思う。本当に大変やと思うから、俺と教頭とかは、職員(スタッフ)のみなさんもね、全員どうにか君たちの背中を押したり優しく寄り添えたらいいなという方法を模索している……けれども、僕らは僕らでいっぱいいっぱいなところもあるからね。

こもり教頭:うん……。

さかた校長:だから、弱音を吐くのは全然いいんだよ。

こもり教頭:そうですね……まぁ悔しいですけどね、言葉にしてみて。大人を代弁していることが……今、校長が丁寧に伝えてくれたことを、根底から覆すようなことを言いましたけど(笑)。

さかた校長:でもそうなんだよ。うまく言えないんだよな。どうにか、どうにか……! と思っているけど、それでも君たちのことを思っているし……うん、どうにかしたいと思っている。

こもり教頭:うん……。

さかた校長:だから必死で考える。どうにかして、君たちの力になりたいと思う。うん……そうだな……それしかないな。

こもり教頭:言葉にしてみて思ったのは、全部の大人がそう思っていると思われるのは悔しいし、でも“いる”のも事実だけど、そう思っていない大人もいるんだよって。少なくとも、校長と僕はそんなこと思ってないし、もしつらいことがあるならここに来てほしい。逆電ができるかもしれない。もし何かあれば、この学校に戻ってきてほしいと思う。



――放送後、掲示板には以下のようなコメントがありました

【うーん、誰かが可哀想な思いをしていて、さらに可哀想だねって言われていたりすると、誰でも「俺だって可哀想なんだよ」って言いたくなるかもしれないよね。つらかったのは私達だけじゃないし、つらいのは今だけじゃない。昔も今もつらいことばかり。だけどお互いに、つらいのは自分だけじゃないんだから、少しは誰かの心に寄り添えるようになりたいよね……大人っていうのは年齢のことじゃなくて心の持ちようだし……。(17歳女性)】

【泣きました。そんなふうに思われるんだって傷つきました。知ってます。みんな大変なんです。みんな自分なりに頑張って生活してます。甘えだって言われるのは悔しいです。でも、校長と教頭の話を聞いて、安心してまた泣きました。(17歳女性)】

【甘えだなんて言われたくなかった。たかが17年、されど17年。大人の人に比べたらそんな短い人生経験の中から必死に自分が頑張れる理由を探して、モチベーションを無理やりあげて大会や行事が無くなってしまったつらさを紛らわすように、頭に入ってるかも分からん受験勉強を何時間もやってる。未熟だから、子どもだから、大人の人からしたら、そんなことで悲しんでるなんて甘いんじゃないかって思われてるかもしれない。つらくても親に心配かけたくないから家では絶対悲しい素振りは見せないって決めてたし、同じ決心をした高3生は全国にいっぱいいると思うんです。だから自分にとって身近にあるSNSに、少しでも弱音を吐きたいと思って呟いたと思うんです。でもその少しの弱音を吐いただけで叩いてしまう大人の人たちがいるのは、正直いって驚きました。お互いつらいからこそ、そのつらさを指摘することで補うなんて寂しいじゃん。2人の言葉聞いて勉強しながらいつの間にか泣いてました。上手く言葉に出来ないけど、ありがとうございました。(17歳女性)】

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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月~金曜 22:00~23:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/

当記事はTOKYO FM+の提供記事です。

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