自閉症の5歳女児、子供たちやスーパーにギフト1103袋を届ける「みんな笑顔になるから」(英)

自閉症(自閉スペクトラム症)を患い外出することさえ嫌がっていたイギリスの5歳の女の子が、約1か月で1103個のギフトバッグを作り、近所の子供たちの家やスーパーなどに届けた。「みんなを笑顔にしたい」と精一杯の頑張りを見せた女の子の話題を『Metro』『Linda Ikeji’s Blog』などが伝えている。

3月下旬のある日、英北西部ランカシャー州プレストン住むアビー・ドーソンさん(Abbie Dawson、27)は、5歳の娘ソフィア=ローズ・フライちゃん(Sophia-Rose Fry)からこんなお願いをされて驚いた。

「ママ、虹の絵を掲げているおうちの人に贈り物をしたいの。」

ソフィア=ローズちゃんは自閉症を患っており、外出することや自分の生活ペースが乱れることを好まない。それにもかかわらず、近所のスーパーのスタッフや外出規制中で自宅待機を強いられている子供たちのために、お菓子やおもちゃを袋詰めして届けたいと言い出したのだ。

ソフィア=ローズちゃんはアビーさんと毎朝20分の散歩を日課としており、近隣の家の窓に子供たちが描いた色鮮やかな‟虹の絵”が飾られていることをとても嬉しく思っていた。希望の象徴とされている虹は、医療従事者へのサポートや感謝の気持ちを示すだけでなく、「みんなでこの苦難を乗り切ろう」というメッセージが込められているからだった。

アビーさんは娘の温かい気持ちが嬉しくて、お菓子や飲み物、光るおもちゃ、自分で手作りしたキーリング、風船で作った動物などをソフィア=ローズちゃんと一緒に袋詰めし、1つ1つにメッセージを添えて配達を始めた。こうして2人は、3月30日から5月5日までに1103袋のギフトバッグを作り、近所の虹の絵がある家、スーパー、警察署、消防署などに届けたのだった。

アビーさんは、娘が大きな仕事をやり遂げたことについてこう語っている。

「娘は当初、緊張して不安なようでしたが、『ママ、私はやり遂げてみせるわ』と言って自分を奮い立たせていました。普段は外出することも、おもちゃを外に持ち出すことも極端に嫌がる子なのに、ギフトバッグの中には自分が使わなくなったおもちゃも入れていました。きっとそうすることで、子供たちを喜ばせたいと思ったのでしょう。」

「近所の虹の絵の家を訪ねた時は、最初にドアベルを鳴らし、ギフトバッグを玄関前に置いていきました。他にも方法はあったかもしれませんが、それが娘にできる精一杯のやり方だったのです。」

「娘は“ギフトバッグを届ける”という使命を果たすため、今までのあの子からは想像もできないようなたくさんのことを克服してくれました。私はそんな娘をとても誇りに思っています。」

一方のソフィア=ローズちゃんは、こう明かしている。

「お散歩しながら窓の虹を見たり、ギフトをおうちの前に置くのはとても楽しかったわ。だってギフトバッグを受け取る人は、きっと笑顔になるでしょう。そう考えるだけで私も自然と笑顔になっちゃうの。でも一番嬉しかったのは、お仕事をしている人たちにギフトを渡す時だったわ。だってみんなとってもいい笑顔を見せてくれるんだもの。」

なおアビーさんの自宅には、ソフィア=ローズちゃん宛てにたくさんの贈り物や手紙が届いているそうだ。しかしソフィア=ローズちゃんは自閉症で新しいおもちゃを受け付けないため、アビーさんはクラウドファンディングサイト「JustGiving」にページを開設し、慈善団体への寄付を呼びかけている。

イギリスでは11日から外出制限の一部緩和が始まっている。ソフィア=ローズちゃんがいつも通りの生活に戻るのも、そう先のことではないかもしれない。

画像は『JustGiving 2020年4月29日付「We’re raising £50 to Sophia-Rose: spreading the love」』『Metro 2020年5月12日付「Five-year-old girl delivers 1,000 goody bags packed with toys for key workers and kids in lockdown」(Picture:SWNS)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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