自粛疲れで胃が不調な人が増えてます…胃にやさしい食生活のコツを医師に聞いた

女子SPA!

2020/4/30 15:45

 新型コロナウイルスによって不安な毎日が続いています。ストレスで体調不良を感じる人も多いようです。私自身、どうも胃もたれ感があって、食事をしてもなぜかすぐにお腹いっぱいになってしまいます。

これって、ただの運動不足? それとも、在宅ストレスで胃がやられる、いわば“テレワーク胃弱”みたいなもの??

胃の調子を整えて、家ごもりのいちばんの楽しみ「食べること」を堪能したいですよね。

◆胃が不調な人が増えているわけ

「当院にも、感染への不安や生活の変化がストレスになっているのか、3月に入ってから胃の不調を訴える患者さんは多いですね」

そう語るのは、消化器内科の緒方医院(東京都大田区)の刑部優美院長。刑部先生によると、ストレスは私たちが思っている以上に、胃に大きなダメージを与えるのだそうです。

「胃が私たちの意思とは無関係に食べたものを消化し腸へ送り出しているのは、自律神経の働きがあるからです。でも、ストレスがかかると自律神経は交感神経が優位となり、そのバランスが乱れてしまいます。すると、胃の運動機能が低下して、胃酸の分泌が増加。さらに、ストレスがあると胃や食道の知覚が過敏になるため、胃酸などの刺激を感じ過ぎてしまう。結果、胃の不調を引き起こしてしまうんです」(刑部先生、以下同じ)

しかも、ストレスにより胃の不調が起こると、その不調がストレスになり……という悪循環にはまってしまう。胃への負担はどんどん増すばかりです。

◆ストレスと胃の不調は深い関係があった

また、ストレスを原因とする胃の不調として、最近、「機能性ディスペプシア」という病気が注目を集めています。刑部先生によると主な症状は、

①食後の胃もたれ

②少し食べただけですぐにお腹がいっぱいになってしまう「早期膨満感」

③みぞおちのあたりの痛み

④みぞおちがやける感じ

という4つ。

こうした症状があるのに、内視鏡検査などの検査で胃の異常が見つからない病気が「機能性ディスペプシア」。2013年に疾病として認められたそうです。

「目に見える器質的な異常がないのに、胃の働き――機能に問題があるのがこの病気の特徴です。胃もたれや早期膨満感は胃の運動不全が原因ですし、みぞおちのあたりへの痛みや違和感は知覚過敏から起きます。先ほどお話ししたように、ストレスによって自律神経の働きが乱れると運動不全や知覚過敏が起こりますから、機能性ディスペプシアの症状も出やすくなる。ストレスととても密接な関係がある病気なんです」

以前は「神経性胃炎」「ストレス性胃炎」「胃下垂」などと言われていたものも、現在では、機能性ディスペプシアと診断されることが多いとか。

「外出自粛によるストレスから胃の調子が悪くなった方が、この病気だとは言えないのですが、もともと機能性ディスペプシアの方が、今春から強いストレスが加わって症状が悪くなるケースは多いのではないかと思います」

◆快調な胃のためには、ゆっくり腹八分目で

では、胃に違和感があるとき食事はどうしたらいいのでしょうか? 食事での注意点を刑部先生にアドバイスいただきました。

「まず、ゆっくりと食べること。食べ過ぎないこと。脂肪分が多い食事を避けること、です。早食いや食べ過ぎによって胃が膨らむと、食道と胃の間にある筋肉がゆるみます。また、脂肪分の多い食事も同じ筋肉をゆるめるんです。この筋肉がゆるむと胃酸が食道側に逆流しやすくなりますし、知覚過敏になっていると胃も刺激を感じやすくなっていて、つらい症状が出やすくなります」

食事はゆっくり、腹八分目が基本なんですね。

◆胃を癒す食材で、ごはんをもっとおいしく!

では、胃にやさしい食材は何でしょうか? 刑部先生によると、たんぱく質やビタミンなどの栄養素を多く含み、消化が早い食材がいいそうです。

「たとえば、キャベツに多く含まれるビタミンUやビタミンKには胃粘膜を再生させ、胃酸を抑える働きがあります。ビタミンCも淡色野菜の中では多く、キャベツはとても優秀な食材です。加熱するとビタミンが損じられるので本当は生食がいいのですが、消化のため胃に負担がかかってしまう。そのため、胃の調子がよくないときには、細かく刻む、あるいは、茹でたり、蒸したりして、茹で汁も一緒に食べるといいと思います」

香辛料をたくさん使うと胃への負担になりかねないので、味は薄めでやさしくが基本。

「また、たんぱく質を摂るために卵を食べるのであれば、温泉たまごがいいですね。たんぱく質は分子が大きいので、火を通して分解させることで消化がよくなります。しかし、卵は固ゆでになると凝固しすぎてしまい、これまた消化に悪い。その点、温泉たまごの黄味は生に近いので消化がよく、熱で壊れてしまう栄養素の消失も少なくてすみます」

そして、腸にいいとされるヨーグルトは、胃の不調のときにも積極的に摂りたいもののひとつ。

「ヨーグルトに含まれる乳酸菌を摂ることは、腸だけではなくからだ全体にいい影響があります。特に、胃の不調がある方にはLG21乳酸菌がおすすめです。乳酸菌にはいろいろな種類がありますが、LG21乳酸菌は胃酸にも負けることなく、生きて胃の粘膜に長時間とどまって増殖し、活発に活動してくれるんです」

実際、機能性ディスペプシアの症状がある人に、LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べてもらったところ、症状が緩和されたという試験結果もあるそうです(※)。

※機能性ディスペプシアの症状がある20~64歳の104人を、「LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べるグループ」と「LG21乳酸菌なしのヨーグルトを食べるグループ」に分けて試験。アンケート調査で、4つの症状(前出①~④)がすべてなくなった人の割合(除去率)が上のグラフ。12週後には、「LG21乳酸菌入りヨーグルト」グループの除去率が、そうでないグループの約2倍になった(Digestion2017;96:92-102)。

◆ぐっすり寝て、適度に運動。胃にやさしい生活をしよう

「胃の健康に大切なのは『自律神経のバランスを整えること』です。自律神経のバランスは規則正しい生活で整います。食生活だけでなく、散歩やウォーキング、ストレッチなので、リラックスしながらからだを動かすことも大切。

また、睡眠のリズムが整うと、胃の不調が改善する患者さんも少なくありません。寝る前に強い光を見ると眠れなくなりますから、就寝前はスマホやパソコンから離れて、脳やからだをリラックスさせましょう」

外出自粛で家ごもりが続くと、生活のリズムも崩れがち。生活習慣を整えて、すっきりした胃で“おうちごはん”を楽しみましょう!!

【刑部優美先生プロフィール】

緒方医院(東京都大田区)院長。北里大学医学部、同大学院修了後。北里大学病院消化器内科など、いくつかの病院勤務を経て、現職。専門は消化器内科、消化器内視鏡。

<文/鈴木靖子>

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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