新型コロナ報道の横文字、正しい意味は?クラスター、ロックダウンetc.

女子SPA!

2020/4/5 08:46

「オーバーシュート」「ロックダウン」など、新型コロナウイルスのニュースでは耳慣れない英語表現が頻出しています。

これに対し「もう少しわかりやすく日本語で言えばいい」と苦言を呈した政治家もいましたが、海外から入ってくるニュースも多いため、英語での表現が消える様子はありません。

コロナ報道で使われる英語にはどんな意味があるのか、しっかりと理解しておきましょう。

◆「集団感染」「感染爆発」「都市封鎖」どの英語がどれ?

「オーバーシュートを起こす条件としては、クラスターから新たなクラスターが生じていくクラスター連鎖、あるいは大規模なクラスターであるメガクラスターが起こることである」

これは、3月21日に発表された『厚生労働省クラスター対策班による都における現状分析・推計』の一部。クラスターという言葉が連呼されていますが、そもそもどんな意味を持つ言葉なのでしょうか?

◆クラスター(Cluster)「集団感染」

クラスター(Cluster)を英和辞書でひいてみると、「果実や花などの房」「同種の物・生物などの集団・一団」という意味を持つ単語で、もともと化学や天文学、IT分野などで専門用語に使われているようでした。

それが新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、小規模な「集団感染」を表す用語として世間一般にも知られるようになったのです。

◆オーバーシュート(Overshoot)「感染者の爆発的な増加」「感染爆発」

一方、クラスターが広がることで起こるとされるオーバーシュート(Overshoot)は、「ある地点を行き過ぎる、通り過ぎる」「限界や限度を超える」という意味を持つワード。

「電車で乗り過ごした(Overshoot my station)」といったシチュエーションでも使われている一般的な英単語で、金融相場の行き過ぎた変動を表す用語としても知られていましたが、新型コロナ報道では「感染者の爆発的な増加」「感染爆発」という意味で使われ始めました。

◆ロックダウン(Lockdown)「強制的な移動制限の発動」

そして、東京都で現実味をおびてきた ロックダウン(Lockdown)という言葉。小池都知事や日本政府はこの言葉を「都市封鎖」と訳しています。

本来は、特定の地域を「封鎖」し立ち入り禁止にする措置や、安全のために屋内に「避難」させることを指す「強制的な移動制限の発動」を意味し、アメリカではよく、不審者が銃を持って校内に侵入したり、テロ事件の犯人が住宅街に逃げ込んだりした時のニュースで見かける物騒な英単語でした。

◆「濃厚接触」「買い占め」の英単語は海外メディアにも頻出

新型コロナ関連の海外ニュースを見ていると、他にも耳慣れない英単語が頻出しています。

日本メディアでよく使われる「濃厚接触」はクロース・コンタクト(Close Contact)、「人混みを避けること」はソーシャル・ディスタンス(Social Distance)、「買い占め」はパニック・バイイング(Panic Buying)、「転売」はリセール(Resale)といいます。

また、日本ではほとんど聞かないけれど、英語メディアやSNSでよく耳にする言葉にクアランティン(Quarantine)があります。これは「隔離」「検疫」「締め出す」「孤立させる」の意味。SNSを見ていると、「セルフ・クアランティン(自主的な自宅隔離)7日目」のような投稿が多く見られます。

BBCが3月28日に投稿した「トランプ大統領ニューヨークのクアランティンを示唆」という記事での“クアランティン”は、“ロックダウン”と同じ文脈で使用されています。

ご存知のとおり、ニューヨーク州ではすでに外出禁止令が出ており、ブロードウェイやデパート、映画館、飲食店などの商業施設がクローズ。大勢の人がセルフ・クアランティン(自主的な自宅隔離)であり、多くの日本人がイメージするところのロックダウンの状況にあります。

今回の大統領発言はその一段上を行く「強制的な移動制限」や「完全なる都市封鎖」を意味するもので、ニューヨーク州のクオモ知事は「荒唐無稽。州に対する宣戦布告だ」と批判。トランプ大統領も、わずか半日で前言を撤回したことがニュースになりました。

長期化が予測されている新型コロナウイルス対策、必要以上に不安にならないようニュースは正しく理解したいものですね。

Sources:「厚生労働省クラスター対策班による都における現状分析・推計」「BBC」

<文/橘エコ>

【橘エコ】

アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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