6時間未満「睡眠」が全人口の4割!日本初“睡眠偏差値”発表

IGNITE


「毎日きちんと睡眠をとっていますか?」

こう尋ねられたら、胸を張って「はい」と答えられるだろうか。

実は、日本人の睡眠はかなり危ない状態にあるらしい。ブレインスリープが発表した「睡眠偏差値」に基づく調査結果をみていこう。



ブレインスリープは、個々の睡眠習慣など睡眠状態を直接的に判定する項目のみならず、職場での生産性やストレスの程度、また睡眠時無呼吸症候群 (SAS)のリスクなど、全国47都道府県の1万人(性別・年齢・都道府県で割付した10,343名)を対象に調査した「睡眠偏差値」を日本で初めて発表した。今後この調査を活用し、睡眠不足世界一の日本国民が抱える睡眠負債の問題を解消すべく様々な活動を行っている。

◾︎調査結果の要約

睡眠に関する様々な調査結果から、日本初となる「睡眠偏差値」を構成。偏差値をランキング化した結果、TOP1,000 (上位1割)とワースト1,000 (下位1割)の対象者における「食事・喫煙・飲酒・環境」などの生活習慣には大きな違いが見えてきた。

さらに、下記5つの項目についても日本人の睡眠における特徴が明らかとなった。

①睡眠時間
②SASリスク
③仮眠意識
④都道府県別ランキング
⑤職業年齢別ランキング

その詳細を見ていこう。

①睡眠時間:日本の睡眠破綻が明らかに



日本人の睡眠時間は、2018年OECDなどの調査によると7時間22分で世界ワースト1の短さだった。24時間社会を背景に近年さらに睡眠時間が短くなり、近年の厚生労働省の調査では6時間未満の睡眠時間の日本人が全人口の4割を占めると報告されていた。

今回の調査結果では日本人の睡眠時間の平均が6時間27分と、OECDの報告値より、さらに55分短いことがわかった。今の日本は「睡眠負債」の蓄積に留まらず、さらに破綻に向かっている傾向にあると言えるだろう。

②SASリスク:睡眠時無呼吸症候群(SAS)リスクが高い人は22%



睡眠時無呼吸症候群は「睡眠」中に「無呼吸」状態が繰り返され、睡眠が妨げられる病気。中等度以上(1時間に15回以上の呼吸停止)のSASに罹患していると心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが通常の2~4倍になり、治療せずに放置した人の約4割がおおむね8年以内に死亡するというおそろしいデータもある。今回の調査では睡眠時無呼吸症候群のリスクが高い人が、日本人全体の22%もいることがわかった。従来から報告されているように、肥満傾向のある人ではSASリスクが有為に高くなる。

また、SASリスクが高い人の平均睡眠時間は6時間17分で、そうでない人の平均睡眠時間6時間30分に比べて有意に短いことも分かった。

③仮眠意識:日本人の67%が仮眠を希望している



日中に眠気を感じ、仮眠を希望した人はいずれの年代でもその割合が高く、全年代合計では全体の67%を占めることがわかり、特に20代から40代でより高い傾向がみられた。睡眠障害ではない方でも、日中に眠気を感じたら仮眠をとることが効果的だ。午後3時くらいまでの20分程度の仮眠であれば、夜の睡眠の質にも影響がなく、日中の眠気を解消する効果が見られやすい傾向にある。30分未満の昼寝をする人は、昼寝習慣がない人に比べて認知症発症率が6分の1程度だったとの報告もある。

④都道府県ランキング:1位青森県・47位宮城県



睡眠偏差値には、各都道府県でそれほど大きな差はなく(52.21-48.35)、日本人の 睡眠の課題は全国的なものだと思われる。地域差としては、1位の青森県は睡眠の質や習慣がよいため、日中に眠気を感じることがあまりない人が多いことがわかった。また睡眠時間においても全国3位の長さだった。一方、最下位の宮城県は睡眠時間において短さはさほど目立たなかったものの、睡眠習慣や健康度合い、ストレスの項目において、悪い傾向にありった。また睡眠障害の一つである睡眠時無呼吸症候群のリスクがある人も全国で一番多い県となった。

⑤年齢職業別:若手経営者の睡眠が危険



全年代職業別にみると建設・採掘の仕事に従事している人の睡眠偏差値が43.83と最も低く、次いで睡眠不足が関与する勤務時間中における事故が多い職業の一つである職業運転手の睡眠偏差値も44.64と、低いことが判明した。特に、20代の職業運転手の睡眠偏差値は38.93と非常に悪い傾向がみとめられた。また、「経営者・役員」の睡眠偏差値が世代によって大きな差があった。50~60代の経営者・役員の睡眠偏差値は50.16と平均より高かった一方で、20代の経営者・役員は35.77と全体の中でも最も低い睡眠偏差値となった。睡眠時間で見ても5時間32分とOECD(2018年度)の調査による平均値7時間22分と比べると1時間50分短い結果となった。

睡眠偏差値WEBページ:https://brain-sleep.com/sleep-deviation/

◾︎睡眠偏差値とは

調査手法:web調査対象/地域:全国/対象者条件:男女/サンプル数:n=10,343s

※今回、パーセントで比較した数値においてはその出現頻度にχ2(カイ二乗)
検定を、集団間の睡眠偏差値の比較においてはt-検定を、それぞれ行い、有意水準5%以下を統計的に有意な差と判定し記載した。

▼「睡眠偏差値」算出のための項目とは▼

・生活習慣→食事、運動習慣など/・生産性→日中眠気と勤務時間、仮眠意識など/・ストレス→簡易ストレスチェック/・睡眠の質→睡眠環境や睡眠前行動など/・SASリスク→いびきや血圧・遺伝など

※上記の項目を独自のアルゴリズムで集計した




◾︎株式会社ブレインスリープ

ブレインスリープは、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所所長の西野精治を代表取締役・最高医学責任者として「最高の睡眠で、最幸の人生を。」をスローガンに、令和元年5月に設立された。主に睡眠に特化した企業への睡眠コンサルティングやITを活用したサービス、医学的根拠がある睡眠情報の発信などを行っている。世界一睡眠時間が短い日本人の睡眠負債をなくし、生活向上に導くことを目指しているという。※予防医学のアンファー株式会社が出資するベンチャー企業。

健康な毎日を送るための基本中の基本である睡眠を、どこかなおざりにしている日本人が多いことをお分かりいただけただろうか。自分はきちんと睡眠をとれているのだろうか? と一度立ち返ってみるきっかけとして、この調査結果を使って欲しい。

(冨田格)

当記事はIGNITEの提供記事です。

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