新型コロナに負けない! 激動1カ月、"希望"を発信し続ける飲食店の取り組み


新型コロナウイルス感染症の影響で、人々は春だというのに巣ごもり生活を送っている。街の人々は減少し、飲食店では閑古鳥が鳴いている。いつになったら以前のような元気な消費が街に戻るのか……。そんな不安を抱えながら、急激な変化に適応しつつ少しでも世の中に元気や希望を発信しよう! 社会に貢献しよう! とする飲食店が増えてきている。

○567(コロナ)円で定食を提供、コロナに負けない作戦を実施

国内に17店舗、海外に17店舗を展開するKUURAKU GROUPでは、様々な"コロナに負けない作戦"を実施している。例えば「くふ楽銀座店」(東京・銀座)では3月17日より平日限定でランチ営業(12時~13時30L.O.)をスタート。「コロナに負けない!」という気持ちを込めて、定食4品を全て税込567(コロナ)円という破格のお値段で提供し始めたところだ。

「このような状況下で、私たちにできることはやはり"食を通じてお客様を笑顔にすること"だと再認識しております。夜宴会が自粛ムードで難しい中、お客様のためにも、ランチを通じて"元気発信"に貢献したいと思っています」と同社・広報の斎藤光絵さん。

同店では初日から多くのお客が来店し、「銀座でこの値段のランチが食べられるなんて! 嬉しい!」との反応が多いそうだ。店頭看板でしか告知していないにも関わらず、口コミで広がり、連日、来客数は増加中。ランチだけで50人ほどの集客がある日も。

さらに同社では3月18日から、出店地域にある高齢者の多い医療・介護施設に「マスクの先着3,000枚寄付」を実施している。1施設30枚で、約100施設へのマスク寄付を予定しており、SNSを通じて提供先を募集している(なくなり次第終了)。対象エリアは、店舗のある東京都内(中央区・新宿区・渋谷区・足立区・荒川区)と千葉県(松戸市・市川市)だ。

「なぜこの時期にマスク3,000枚も持っているのか?」と疑問の方もいるかもしれないが、もともと同社では、花粉時期のノベルティとしてマスクを来店客に無料配布するサービスを実施しており、事前に大量に一括購入していたのだ。ちなみに同社の店舗では冬場は防寒対策としてお客に使い捨てのカイロなども配っている。

現在、同社のマスクは店のスタッフの感染予防と、直営店の来店客へのお土産配布として使われているが、今回さらにその一部を、感染したら重症化する恐れのある高齢者施設へ寄付することに。日頃から"お客様第一主義"の姿勢を貫く同社だが、マスクを本当に必要としている人々にも提供することで、店近隣の地域住民に安心を届ける。

※マスクを配布しているKUURAKU GROUP の直営店(おひとり様1枚):くふ楽銀座店、福みみ銀座店、博多屋大吉 銀座店、銀座かしわ、福みみ新宿店、福みみ新宿店 はなれ、福みみ渋谷店、くふ楽 本八幡店、元屋 町屋店、元屋 新松戸店、元屋 北千住店、カフェキッチン T.D.F.

ちなみに同社のカナダの店舗は政府指示で営業禁止になっており、一部の店舗でテイクアウトとデリバリーのみ対応。日本よりも厳しい経営環境を強いられている。そこで同社では「We are the world. We are one.」の専用ポスターを作って、国内外の全店舗にてこれを掲げ、スタッフ一丸となって「コロナに負けない!」と結束を固めているところだ。

○小中学生に向けた割引サービス

続いては春休みに一人で自宅で巣ごもり生活を送らなくてはならない都内の小学生・中学生に朗報! 「パラダイスダイナシティ銀座」(東京・銀座)では、3月25日からできたてのアツアツ弁当を販売するが、中学生以下のおひとり様のお客に限り200円割引にする。

回鍋肉、エビチリなど、全11種類の本格中華弁当がラインナップし、そのうち5種を日替わりで販売(平日のみ11~20時まで)。お弁当1200円、丼900円は全てお茶付きでお得だ。「コロナに負けない!」企画として、中学生以下のお子様が一人でお弁当購入した場合だけ、1,200円の弁当は1,000円に、900円の丼は700円に割引になる(購入時に学生証を提示)。

頑張っているのは都心の飲食店だけではない。栃木・宇都宮市の「奴寿司 華月」では、3月15日~4月7日の期間限定で、「お子様プレート」(就学前のお子様向け)を無料で提供することに。さらに「お子様御膳」(小学6年生まで)通常1,500円を、半額に近い税別800円で特別提供。「個室や半個室のテーブル席があるので、少しでも新学期前にご家族でゆっくりお食事を楽しんでいただけたら」と話すのは店主の石戸竜也さん。
○446店が賛同する「北海道の飲食業界応援プロジェクト」

一方、「緊急事態宣言」の発令も行われて大きな打撃を受けているのが北海道の飲食店。彼らを応援するために、「外食がダメなら、食事券を買って支援しよう!」という取り組みがクラウドファンディングACT NOWの「北海道の飲食業界応援プロジェクト」だ。

道内全域の飲食店446店が参加しており、3月9~31日までクラウドファンディングで支援を募集している。3月21日の時点では1,420人が支援しており、合計約1,117万円の支援金が集まっているようだ。支援金の内容は1,000円~500,000円の募金と、食事券2,000円、5,000円、10,000円の支援(購入)。4月中旬に飲食店に支援金額が振り込まれ、支援者は4月20日から支援した指定の飲食店で食事券を受け取れる。食事券の有効期限は2020年10月19日まで。

主催者である広告代理店業のトリプルワン(札幌市)の代表取締役の伊藤翔太さんは、「このままでは北海道の飲食業界が大変なことになる! と思い、プロジェクトを立ち上げました。当初、知り合いの数店舗の参加かと思いましたが、開始直後には道内の約200店舗から参加表明が来ました」と説明する。

「お店に来てください!」と積極的には言いにくい飲食店と、「(飲食店に)頑張って欲しい!」と思っているファンがこのプロジェクトによってつながれたと伊藤さんは実感しているところだ。飲食店からは「未来のお客様が見えただけで勇気をもらえました」と感動の声が彼の元にたくさん届けられたという。
○小中高生に50万食の弁当を無料提供

日替わり夕食宅配「ワタミの宅食」は小中高生の子供を対象に、3月9日から50万食を商品代金無料(1食あたり税込200円の配送諸経費のみ負担)で提供した。予約開始から電話注文が殺到し、2日後には募集が終了。現在は満3~18才(今年3月卒業)までの子どもがいる家庭で、2食以上の弁当を注文した場合、お弁当やおかずが1食あたり税込390円(宅配料込み)になる割引サービスを実施している。4月24日まで。

ここ1カ月で我々の生活環境は激変し、一般消費者も飲食店も、変化に柔軟に対応することが求められている。感染症の終息までまだ時間はかかりそうだが、少しでも社会に明るい希望が生まれれば、と工夫を凝らしている飲食店や事業者は少なくない。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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