ゲーム画面の前で撮影!? ドラマ『マンダロリアン』撮影の革命的な舞台裏

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Image: ILMVFX/YouTube

平たくいうと背景シミュレーター?

Disney+でストリーミングされている、『スター・ウォーズ』のスピンオフ作品『マンダロリアン』。現在はシーズン1全8話が配信されていますが、撮影時のセットが何と、グリーンバックではなくゲーム制作によく用いられる、Epic GamesのUnreal Engineで作った画像を円筒形の巨大LEDに映しているのだそうです。

劇中の半分はこの背景技術を使用


「プロジェクト・スポットライト」と呼ばれるこの仮想プロダクション・ツールは、劇中の50%ほどのシーンに採用されているとのこと。

円筒形セットは高さがおよそ6m、直径22.8mでグルっと270度のLEDが演者を囲います。画面の中なら岩でも山でも光源でも天候でも、すぐに増減や形状の変更が可能。背景はカメラの位置を追跡し、それに応じた角度に動くというのもポイントです。



シミュレーターは曲面になったスクリーンを使用することがありますが、それを映画撮影用にもっと突き詰めたような印象ですね。

NEW ATLASによりますと、本作はいくら『スター・ウォーズ』系列といえども配信用には映画ほどの予算が組めないため、どうにか予算内で最高の効果を生み出す技術を導入する必要があったとのこと。グリーンバックより合成の手間が圧倒的に少なく、背景で見たものをそのまま撮ればよいこの手法がちょうど完成したのは、好タイミングだったのだそうです。

これを使えば屋内外問わずシーンが選べます。そして宇宙船の一部をグリーンの台座の上に乗せたりと、従来の手法も併用でき、大幅なセットの変更もいらず、飛行機に乗って海外のロケ地に向かわずに済むのです。

詳しい解説


次の動画では、基本的な「プロジェクト・スポットライト」についてさらに詳しく知ることができます。



タブレット端末から光源の位置や空の色温度などのパラメーターをコントロールできます。カメラのフレーム内だけグリーンバックにすることも自在で、それでも天井に映った背景がバイクに反射するなど、現実味が失われません。

Unreal Engine 4はこんなゲームに使われている


ちなみにですが、「Unreal Engine 4」で作られた近年のゲームとしては、VRの『サマーレッスン』『スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー』『ファイナルファンタジーVII リメイク』『テイルズ オブ アライズ』といったものが挙げられます。

最近はゲームのグラフィックが向上しているとはいえ、ルーカスフィルムのインダストリアル・ライト&マジック(ILM)が採用するほどのエンジンだとは驚きですよね。『マンダロリアン』で使われた、とさらに箔が付きそうです。

今後は背景にも想いを馳せてみよう


『マンダロリアン』は、ウェスタン調の『子連れ狼』×『ゴブリンスレイヤー』みたいだなと思って楽しく見ていましたが、これからは背景にもっと注意を向けて(多分目で見てもわからないでしょうけども)見てみたいと思います。とかいってベイビー・ヨーダに釘付けになっちゃうんですけどね。

何はともあれ、この撮影方法はハリウッドに革命を起こしそうです。視聴者の私たちが知らぬ間に、これで撮られる作品が増えそうですね。

Source: YouTube (1, 2) via NEW ATLAS
Reference: Wikipedia

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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