「宇宙人は必ずいます」気鋭の天文学者が断言するワケ

日刊SPA!

2020/2/18 08:50

「宇宙人は必ずいます」

そう語るのは、昨年4月に世界で初めてブラックホールの撮影に成功したプロジェクトの日本代表である、国立天文台水沢VLBI観測所所長・本間希樹氏だ。

◆世界有数の資産家たちが資金提供

「世の中の多くの人たちは『宇宙人なんているわけない』と思っているかもしれません。でも、宇宙人の存在を本気で信じていて、宇宙人探しにものすごい金額のお金を出している人たちが世界にはいます。たとえば、ロシアの資産家ユーリ・ミルナーという人や、Facebookを作ったマーク・ザッカバーグといった人がその一人。

彼らが支援する『ブレイクスルー・イニシアチブ』というプロジェクトでは、10年間に100億円ものお金を出し、最先端の電波望遠鏡を使って、宇宙人探しを進めています。宇宙人探しなんてバカらしい……と思ってしまうかもしれませんが、実は世界のすごい人たちは、けっこう本気でその可能性を考えているのです」

今後、特に注目なのが、「超巨大な電波望遠鏡を作る」計画とのこと。

「望遠鏡は、面積が大きければ大きいほど、遠くて暗いものを見ることができます。だから、巨大な望遠鏡を作れば、遠く離れた星に住む宇宙人が出す電波を受信できる可能性が増えるということ。いま世界的な計画として進んでいるのが、イギリスやオーストラリアやカナダ、中国、インドなどの10か国が参加している『SKA計画』。これは、地球上に数千台ものアンテナを立て、面積で1平方キロメートルの巨大な電波望遠鏡を作ろうというものです。この計画が実現すれば、太陽から比較的近い系外惑星で地球と同じレベルの人工的な電波を使っている場合に、漏れてきた電波を地球で受信できる可能性があります」

◆宇宙人に通じる会話は…?

さて、もし仮に宇宙人と会えたとしたら、どんな会話をするのがよいのか?

「多分通じるのが、『数学』と『物理学』、それに『音楽』の話題です。物理の法則は宇宙共通で、それを理解する基本は数学。宇宙の基本法則である相対性理論は、数学を使って記述されます。高度な文明をもった宇宙人なら、相対性理論もそれに必要な数学ももちろん理解しているはず。宇宙共通の法則だからこそ、理解度を比べれば文明レベルもある程度わかります。

一方、文化は宇宙人ごとにちがうはずですが、文化的な話の中で通じる可能性があるのは『音楽』です。なぜなら、音楽の基礎は数学で、リズムにも音階にも和音にも、すべて数学的な裏づけがあります。もしかしたら宇宙人の音楽は、意外に地球人のものに近いかもしれません。『いつかは宇宙人と会話で盛り上がりたい!』と思っているなら、いまから頑張って、数学と物理学、それに音楽を勉強しておくことを強くオススメします!」

ちなみに、本間氏の著書『ブラックホールってすごいやつ』では、今回、教えてもらった宇宙人の話など、宇宙にまつわるトリビアがふんだんに紹介されている。よければぜひチェックしてみてほしい。

【本間希樹】

国立天文台教授・水沢VLBI観測所所長。1971年、米テキサス州生まれ、横浜育ち。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了し、博士(理学)の学位を取得。専門は、超高分解能電波観測による銀河系天文学。特に、銀河系の構造研究と、巨大ブラックホールの研究。現在、巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解する、EHT(Event Horizon Telescope)プロジェクトに日本側の責任者として参加

【イラスト/吉田戦車】

漫画家。1963年、国立天文台水沢VLBI観測所のある岩手県水沢市(現奥州市)生まれ。1985年、デビュー。代表作は、『伝染るんです。』『ぷりぷり県』(ともに小学館)など。『ビックコミックオリジナル』(小学館)連載中の『出かけ親』にて、国立天文台水沢VLBI観測所を自身が訪問したエピソードを紹介

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/吉田戦車>

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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