電話で一人芝居も!不動産営業マンの「交渉のフリ」に騙されるな

日刊Sumai

2020/2/14 20:32

訪れた先の不動産営業マンに、大家さんや管理会社へ連絡をとってもらうことがあります。希望の物件がまだ募集中であるか確認したり、条件面で交渉したりするためです。
必要があれば、交渉のための電話を営業マンから大家さんや管理会社にしてもらいます。
その際に「先方に電話で確認してみます」と言って営業マンが奥に入っていく時があります。「こんな場面で、実際は電話していないことがある」と語るのは『不動産屋はウソをつく』(三笠書房)の著者で現役不動産仲介営業マンでもある関田タカシさん。
では、そのとき一体何をしているのでしょうか。
家賃交渉するとき
電話をする人
Team-D / PIXTA(ピクスタ)
家賃や販売価格を決めるのは不動産会社ではなく、大家さんです。
お客さんから値下げ交渉を申し出されると、不動産会社の営業マンは商談中に大家さんに電話をかけて、その場で交渉を行います。
物件によっては大家さんや売主ではなく、管理会社が間に入っているケースもあり、その場合は管理会社と交渉するときもあります。
お客さんは自分の要望を交渉してくれ、融通を聞かせてくれる営業マンには感謝するでしょう。
しかし、電話をしているフリをしていることも結構あるのです。
たとえば、こんなやりとりをしていることがあります。
「お客様、ダメもとで家賃交渉をしてみますのでお待ちください」と営業マンは会社の固定電話から電話。
(電話のコールが鳴ると同時に、営業マンのポケットに入っている携帯電話が反応。つまり、自分の携帯に電話をかけている)
「お客様が○○なので値下げをしてほしそうですが、いかがでしょうか」
「そこをなんとか」
「ありがとうございます!助かります」
このように自分の携帯に電話をかけ、適当な「間」をとって、いかにも交渉しているかのようにふるまい、お客様を喜ばせようとするのです。
わざわざこんなことをするのは、自分の株を上げて、次のお客さんを紹介してもらいたいからです。実際はかけていないのに値下げできるのは、大家さんまたは売主からもっと安い価格で成約してもいいと事前に了解を得ているからです。
物件に申し込みさせたくないとき
ワンルーム
ABC / PIXTA(ピクスタ)
「もしもし、売主の○様でいらっしゃいますか。○○町のワンルームの物件に申し込みを入れたいのですが」
(少し間を空けて)
「え!決まってしまったのですか!そうですか」
「お客様、申し訳ありません。ワンルームの物件ですが、先に別の人が申し込みを入れてしまったそうです」
このように、電話をしているフリは「消し」にも使われます。
「消し」とは業界用語です。お客さんが希望する物件では不動産会社に安い報酬しか支払われないため、もっと高い報酬がもらえる物件に申し込みを入れてもらうよう、「もう募集していない」という状況を架空につくり出すことを意味します。
まとめ
オフィス
8×10 / PIXTA(ピクスタ)
このように、電話を使って営業マンが一人芝居をしていることがあります。どちらのケースもお客さんを納得させるための心理作戦。「頑張った感」の演出です。
もちろん、真面目に交渉してくれる営業マンはいるのですが、奥へ引っ込んで電話をかける営業マンは「何か企んでいるかもしれない」と疑ってみる価値はありそうです。

関田タカシ(セキタタカシ)
1982年東京都生まれ。宅地建物取引士。大学卒業後、大手流通不動産流通業者にて売買仲介の経験を積む。その後、収益不動産専門の売買仲介業者へ転職。ヘッドハンティングされ、現在では投資用不動産専門の売買営業担当として従事。著書に『現役営業マンが明かす不動産屋のぶっちゃけ話』『現役不動産仲介営業マンがこっそり教える最強の初心者向け不動産投資』『超実践 不動産投資のプロ技』(以上、彩図社)がある。

当記事は日刊Sumaiの提供記事です。

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