津田寛治、山田裕貴と板橋駿谷を「日本も安泰!」と大絶賛した理由

ananweb

2020/2/13 21:30

今回、ご紹介する作品は、『山中静夫氏の尊厳』。信州の山深い自然を舞台に、人間が死んでいくことの意味、そして、最期まで生き抜くことの意味を描いた感動作です。中村梅雀さんとともに、主演を務めた津田寛治さんにお話をうかがいました。
写真・角戸菜摘 文・田嶋真理 ヘアメイク・原さとみ(ヴィクトリーフォード)

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■ 「役を選ぶより、どのように料理するかを大切にしています」

『山中静夫氏の尊厳死』の原作は、芥川賞作家であり、現役医師でもある南木佳士氏による同名小説。長年、呼吸器内科を担当する医師・今井俊行は、末期がんを宣告された患者・山中静夫と出会います。あまりにも多くの死んでいく人間を診すぎていた今井がうつ病になりながらも、ふる里の村の墓地に自分の墓を作ろうとする山中の最期の希望を叶えようと立ち向かう姿を描く感動の物語です。

がん患者の山中を演じるのは、歌舞伎、舞台、映画、ドラマなど幅広いジャンルで活躍する中村梅雀さん。医師の今井俊行を、2002年公開の映画『模倣犯』でブルーリボン賞助演男優賞を獲得するなど、さまざまな役柄を自在に操る津田寛治さんが演じています。

ーーこの映画に関わったきっかけを教えてください。

津田さん 『山中静夫氏の尊厳死』を監督した村橋さんは、俳優の中西良太さんと仲が良いんです。僕も中西さんとは、テレビ朝日の刑事ドラマ『警視庁捜査一課9係』でご一緒するなど、懇意にしていただいていて。ある日僕が、中西さんが出演と脚本を手掛けた映画『ある取り調べ』を観て席を立とうとした瞬間、その監督だった村橋さんが、司会もなくたったひとりで舞台挨拶を始められたんです。その誠実なトークを拝見して、いつかご一緒できたらと思っていました。中西さんは『山中静夫氏の尊厳死』にも出演されているんですが、中西さんとのご縁をきっかけに、オファーをいただいたことも嬉しかったです。

ーー原作をはじめて読まれたとき、どう感じましたか?

津田さん リアルで深い物語だなと思いました。筆者の日記を覗き見るような感覚で読み進めることができました。“お医者さんも人間なんだ”というメッセージにも共感しました。映画の脚本にも原作の良さが反映されていると思います。

ーー今井に共感したところを教えてください。

津田さん 疲れていて、感情の起伏が少ないところですかね(笑)。彼が感情を秘めたまま、淡々と生活していく姿に感情移入しました。彼が人の死にゆく姿を看取るという、劇的な瞬間に接することが日常化して、精神が破綻していく過程にも納得できました。

ーー津田さんが疲れている理由は?

津田さん 誰もが感じることかもしれませんが、年を重ねるほどに、楽しい思い出も、傷ついた思い出も積み重なっていく。自分が気づかないうちに、体の疲労だけでなく、精神的にもすり減っていき、疲れを感じるんです。

ーー津田さんのお仕事選びのポリシーとは?

津田さん ポリシーはありません。選ぶよりも、目の前に来たものをどのように料理するかを大切にしています。

ーー結果、お仕事が増えすぎて、疲れてしまうということはありませんか?

津田さん それもあるかもしれませんが、演じることはとても楽しくて。疲れは無意識にたまっていくものなんだなと実感しています(笑)。

ーー津田さんは、人気の若手俳優さんたちと多く共演されていますが、最近、印象に残った方はいらっしゃいますか?

津田さん たくさんいらっしゃるんですが、いま、ご一緒している方だと板橋駿谷くん。彼は本質を見極める目を持っているんです。山田裕貴くんも素晴らしい俳優だと思います。これまでの苦労を見せず、お仕事をしていることへ感謝の気持ちを感じる。そのうえで、お芝居で何が大事なのか、ちゃんとわかっていて、監督や先輩方の意見に耳を傾け、役へ柔軟に対応できる。彼らのような方がいれば、日本も安泰だなと思うほど、尊敬できる俳優さんたちですね。

■ インタビューのこぼれ話

素顔の津田寛治さんは、優しい2児のパパ。子育てについて聞くと、「自分の反省点として、人に見せるための子育てをよくやってしまうんです。例えば、子どもが“わぁ~、すごい”と(立膝をして)電車から窓の景色を見ているときに、周りの目を気にして真っ先に“靴を脱ぎなさい”と言ってしまう。子どもは、怒られたことに対する怯えを積み重ねてしまうのではないかと。靴を脱ぐことは大切なことだけれども、ときには“わぁ~、すごいね”と一緒になって楽しむ。自分がダメ親だと思われても、子どもの気持ちを大切にすることも大切なのではないかと考えています」。「人に見せるための子育て」という言葉は、小学1年生の女児を育てる筆者も身につまされる思いを感じました……!

■ Information

『山中静夫氏の尊厳死』2月14日(金)より シネスイッチ銀座ほか 全国順次公開2019年9月21日(土)より映画の舞台・長野県(佐久アムシネマ)にて先行公開中出演:中村梅雀、津田寛治ほか配給:マジックアワー、スーパービジョン

(C)2019映画『山中静夫氏の尊厳死』製作委員会

当記事はananwebの提供記事です。

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