東京五輪の札幌マラソンコースを歩いてみた。沿道にはアダルトな看板が…

日刊SPA!

2020/2/13 15:51

「暑いから」という理由により、IOCによって強制的に札幌へと変更させられた東京五輪のマラソンと競歩。一連の報道はすでに多くの人が知るところだが、昨年12月20日に決定したマラソンコースは一体どのようなルートなのか。

◆マラソンコースに風俗店の看板が

そこで札幌と東京で二拠点生活を送る筆者が実際に歩いてみることに。今シーズンは記録的な暖冬で真冬でも比較的ラクだろうと思っていたが、ウォーキング当日の2月上旬某日はこの冬一番とも報じられる寒波が襲来。スタート地点の大通公園の気温は、朝マイナス4℃を記録。この時点で雪はまだ降っておらず、風もあまり吹いていなかったが、もはや不安しかない。

札幌中心部はロードヒーティングが設置されている場所が多く、それまでの積雪量も少なかったこともあって路面もアスファルトがむき出し。街中であれば、この季節でもマラソンができそうだ。

ちなみにこの日、大通公園は札幌雪まつりの開催直前。雪像や特設のスキー&スノーボード用の巨大ジャンプ台があり、普段とはまったく違う雰囲気だ。マラソンは大通公園を西に走り、端まで行ったら公園沿いをグルッと周り、札幌駅から真っすぐ伸びる駅前通りとの交差点まで向かう。そして、ここを右折してススキノ方面へ。

朝方なので人はまばらだが、ススキノのメインストリートも雪まつりの会場のひとつ。道路の中央をふさぐ形で氷像が並んでいた。

でも、それ以上に気になったのはススキノの風俗店の看板。「ソー○ランド」と書かれた看板がコース上に複数あり、マラソン中継時に映り込んでしまう可能性もありそうだ。

あと、カラスの多さも気になった。飲食店から出るゴミが目当てなのだろう。歩行者や車の目の前を横切る光景を何度も見たので、レース当日ランナーの走行を邪魔しないかこちらも心配だ。

そんなススキノを抜けると、中島公園という大きな公園があり、その入口に近い場所が5キロ地点となる。ここから公園沿いの道をしばらく進むと、札幌市内を流れる豊平川に架かる幌平橋という大きな橋がある。市内を見渡すことができるが、風が少し出てきて真冬の吹きさらしの風をモロに浴びてしまった。全身防寒具で揃えていたとはいえ、顔に当たる風がシャレにならないほど冷たい。

幌平橋からはマンションなどが並ぶ住宅街が続き、途中にコース最大の坂道がある。それでもぽっちゃりボディの筆者ですら息を切らさずに登れるほど緩やか。そこからも住宅街はさらに続き、10キロ地点を通過した後、南七条大橋という別の橋を渡って再び札幌中心部に入る。

ここからは札幌の南北を結ぶ大動脈ともいえる創成川通を北上。スタート地点とは別のアングルからテレビ塔を眺めつつ、通り沿いには観光名所の札幌二条市場を通過……のはずだったが、あまりの寒さに耐えきれず、ここで温かいカニ汁を飲んで小休止。すでに12キロ以上歩いており、筆者の足は悲鳴を上げている。

なんとか気持ちを奮い立たせ、再び歩き始めるが沿道にはほかこれといった観光名所もなく、景色を楽しむこともできない。しかも、15キロ地点を過ぎたあたりでついに雪が降り始めてきた!

5キロ以上におよぶ創成川通の直線を歩いた後は、宮の森・北24条通との交差点を左折。この通りはマラソンコースの北限に位置し、ここからさらに別の道に入って南下する。

◆雪道で転倒し、足首を負傷……

その後、北海道大学の敷地内の道を通って札幌市街へと南下するのだが、ロードヒーティングは入っていないようで車道も歩道も雪が積もったまま。しかも、ちょうど筆者が歩いていたときは大雪になっており、ときどき吹雪のような状態になっていた。除雪も追いついておらず、歩いている間にどんどん雪が積もっていくのがわかる。

それだけならいいが雪はアイスバーンの上に積もっていたため、北大構内の路上でスッ転んでしまうこと計3回。このとき左足首をひねってしまったらしく、痛みから一気にペースダウン。

ヘロヘロになりながらも三度札幌中心部に戻り、赤レンガの旧北海道庁を横目に眺めながら駅前通りに入ってようやくスタート地点に。約半分の22キロ近い距離を歩くのに5時間23分もかかってしまった。

残りの20キロは1週目のおよそ半分に相当する約10キロのコースを2周するのだが、大雪の中で足を引きずって歩くのはさすがに厳しく、筆者はここで無念のリタイア。

レース当日の8月は当然雪もなく、気温もまったく違うのでほとんど参考にならないだろう。ただし、少なくともこのコースに魔物が潜んでいるのは間違いない。あくまで冬場限定の話ではあるが……。<TEXT/高島昌俊>

【高島昌俊】

フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。世界一周(3周目)から帰国後も仕事やプライベートで国内外を飛び回っている。

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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