エコノミーと同じ座席の“なんちゃってビジネスクラス”とは?

日刊SPA!

2020/1/20 15:51

―[38万3497円でほぼビジネスクラス世界一周してみた]―

ビジネスクラスでも航空会社やルート次第では、意外と安く旅ができるのでは?

そんな思いつきから始めた今回のほぼビジネスクラス世界一周もついにヨーロッパ編に突入。欧州1か国目は、地中海に浮かぶキプロス共和国だ。

◆紛争で島が南北に分断されたキプロス

トルコの南に位置するキプロス島の大きさは、四国のおよそ半分。もともと1つの国だったが、ギリシャ系とトルコ系の民族間の対立から紛争へと発展。1983年に北キプロス・トルコ共和国が独立を宣言し、分断状態が続いている(※ただし、現在もトルコ以外の国家からの承認は受けていない)。

筆者は南側のキプロス共和国のラルナカ国際空港に到着後、首都のニコシアへ移動。実は、東西ドイツ時代のベルリンのように街の中央に国境線が引かれ、南北に分断されたままとなっている。

今も国連軍が駐留しており、民族間の対立は根深いものがあるようだが緊張状態にあるわけではなく、観光客や地元住民も両国を頻繁に行き来していた。筆者も国境近くのニコシア旧市街に宿を取っており、滞在中は毎日のように北キプロスを訪れていた。

アラブ風の北側に対し、ヨーロッパ的な南側と街の雰囲気は南北で大きく異なる。さらにギリシャ文明やローマ帝国時代の遺跡もキプロス島の各地にあり、小さな島ながら見どころは多かった。

◆旅費節約でエコノミーを利用

そんなキプロスの次に向かったのは、北欧スウェーデンの首都ストックホルム。ポーランドの首都ワルシャワで乗り継ぐLOTポーランド航空を利用し、航空券はこの旅はじめてのエコノミーで片道1万7176円。ヨーロッパ内の移動だし、ビジネスクラスの座席もエコノミーと同じ“なんちゃってビジネス”だと思ったからだ。

ただし、この航空会社はANAと同じスターアライアンス系列のため、同社の上級マイレージ会員の筆者はエコノミーでも優先チェックインや優先搭乗、空港ラウンジの利用ができる。午前3時台の真夜中の便だったのでラウンジが開いているか心配したが、ちゃんと営業していた。

サンドウィッチや菓子類などが少し置いてある程度だったが、利用客は筆者を含めて数人。今回訪れた空港の中ではもっとも小さく、ラウンジもコンビニほどの広さしかなかったが、ほぼ貸し切り状態でくつろぐことができた。

そのラルナカからワルシャワまでは約3時間半のフライトだったが、ヨーロッパ内のエコノミーなのでドリンクのサービスが1杯あっただけ。けれど、ビジネスクラスも予想通りエコノミーと同じ座席だったし、やはりそこまでのお得感はないようだ。

◆地元の郷土料理が用意されていたワルシャワ空港のラウンジ

ちなみにキプロスはポーランドと同じEU加盟国だがシェンゲン協定には入っていない。そのため、ワルシャワでは乗り継ぎ利用でも入国審査が必要だったが、早朝ゆえか全然混んでおらず、通過した後はすぐに空港のラウンジへ。

飛行機の到着が遅れたので数十分の滞在だったが、揚げ餃子のような見た目と味の「ピエロギ」、クレープの「ナレシュニキ」という地元グルメを朝食代わりに食べることができて満足。ホットミールはこの2つのみだったが、その国の郷土料理がラウンジに用意されているのはありがたいものだ。

ワルシャワから次のストックホルムまで約1時間50分で、機材は日本では見かけないボンバルディア製のCRJ900。高速バスのような通路を挟んで2席ずつの座席だったが、驚いたのはビジネスクラス。なんちゃって仕様ではなく、リクライニングタイプの大きなシートで幅を取るため、2席‐1席と変則的な配列になっていた。

ヨーロッパ内を飛ぶ便になんちゃってビジネスが多いのは事実だが、同じ航空会社でも機材によってシートが異なるケースもあるようだ。使用機材は航空会社のサイトなどで調べればわかるので、座席の仕様が気になる人は事前に調べおくといいかもしれない。

同じヨーロッパでも冬場も温暖なキプロスから氷点下の北欧に移動。次回はジャンボジェット機をそのまま利用した世界唯一のホテルに泊まった滞在記をはじめ、北欧での旅の様子をお届けするのでこうご期待。<TEXT/高島昌俊>

―[38万3497円でほぼビジネスクラス世界一周してみた]―

【高島昌俊】

フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。現在、自腹ビジネスクラス世界一周(3周目)の旅を実践中。旅の模様は日刊SPA!にて随時配信

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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