バイプレイヤーの泉 第40回 『10の秘密』妙な色気を漂わせる、新星・松村北斗が動き出す


幼少期から熱血ドラマオタクというライターの小林久乃が、テレビドラマでキラッと光る"脇役=バイプレイヤー"にフィーチャーしていく連載『バイプレイヤーの泉』。

第40回はタレントの松村北斗さん(SixTONES)について。『10の秘密』(カンテレ・フジテレビ系 1月14日(火)スタート)に出演する松村さん。2020年はグループとして、1月にCDデビューを控えているそうです。人気が大ブレイクして「松村くん? 知っているよ~」なんておじさまたちから言われる前に、どうも気になった彼の魅力についてあれこれと、先に伝えておきます。
○子犬ような愛くるしさと、艶っぽさの二刀流

14歳の娘を育てるシングルファザーの白河圭太(向井理)。ある日、娘を誘拐したとほのめかす電話が彼のもとに……。慌てて、元妻の仙台由貴子(仲間由紀恵)に連絡を取り、娘を探していくうちに父親が知ることのなかった、娘の秘密を知ることになる。

というのが『10の秘密』のあらすじ。まずは向井理さんが、中学生の娘がいる父親役という設定に驚いた。思えば彼もそろそろ四十路を迎える頃なのだと気づくと、自分の年齢が浮かんで新年早々、冷や汗をかいてしまった。松村さんはこのドラマで、圭太の娘・瞳(山田杏奈)と音楽仲間として関わる音大生の役。どうやら何か物語を動かす秘密を抱えているらしい。

松村さんの存在を認識したのは、昨年放送『パーフェクトワールド』(カンテレ・フジテレビ系)の、渡辺晴人役。主人公の鮎川樹(松坂桃李)と同じく、車椅子生活を送る青年を演じていた。感情の振り分けかたが印象に残っている。普段は明るく振る舞ったり、素直に機微を表現できない部分もあったりと普通の青年。でも障害を抱えていることに触れると、ふと弱さが垣間見える。

「(ハンディキャップのことが)みんな平気じゃないけど、平気なふりをして生きているだけなんだって!」

「もう……うんざりなんだよ……。きれいごとばっかり並べて!」

物語の邪魔にならない温度で、存在感を残していく。これが松村さんを気になった理由のひとつだ。松坂桃李に瀬戸康史という、いい男二大巨塔みたいな先輩俳優に囲まれて、ちょうどいい塩梅を出していくのは技術を要する。たいがいは前のめりになりすぎて、見る側が胸焼けを起こすのだけど松村さんにはその雰囲気が見られなかった。

新人の俳優さんなのかと思って、調べたら彼はジャニーズJr.に所属していた。でも"ぽくない顔立ち"がまた色気を醸して出していた記憶がある。

そんな風に昨年のドラマのことを回想していたら、先日、現代の団体行動について受けた講義のことを思い出した。現代人は、単独行動が多すぎてだんだん思考回路や適応能力が下がっているそうだ。確かにスマホを見ながらの孤食、ひとり暮らし、SNS上の友人たち。団体で動かなくていい理由は揃っている。でもジャニーズJr.という、才能の集団にいた松村さんはきっといい意味で鍛えられている。集団内における自分の立ち位置、出番、ヒエラルキー。すべてを10代から取得していたら、勘も良くなる。だからこそ、前述のいい男二台巨頭を立たせかたも、自分のアピール方法も体に身についているのだろうと予想。

そんな彼が『10の秘密』ではどんな色気を演出してくれるのだろうか。
○「ヘアアイロンを買う金ない」のひと言も美しく

松村さんの情報はきっとこれからどんどん増えていくと期待しつつ、私が印象的だった彼のひと言を紹介したい。

確か昨年末、金曜夜に酔って帰ってテレビを見ていたら、ドキュメンタリー番組にSixTONESが出演していた。コンサートの楽屋のシーンで松村さんが

「ヘアアイロンを買うお金がない~」

と、鏡に向かってぼやいていた。これから世に羽ばたいていくキラッキラのアイドルくんからは、あまり聞くことのないフレーズ。ヘアアイロンくらいダースごと買って、メンバーに配っているくらいの心意気が欲しい、そんな願望もある。でもその一方で

「(これも色気放出だ)」

とニヤニヤしながら納得もしてしまった。年上の金払いだけはいいお姉さんたちからすると、こんなひと言を言われたら、速攻で深夜のドンキに向かう。これも松村さん流の色気なのだと信じたい。

その昔、彼のことを深夜のイケメンドラマ枠でもチラホラ見かけた気がする。でも10~20代前半にかけて男子は数ヶ月単位で容姿を洗練させて、ビジュアルが変わっていく。記憶に残らなくても当然だ。そして今年はCDデビューを果たして、また様々なシーンで変化を見せてくれるのだろうと、ワクワクしてきた。これはひょっとして"沼"というものだろうか。

小林久乃

ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。地元タウン誌から始まり、女性誌、情報誌の編集部員を経てフリーランスへ。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事も持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には10万部を超えるベストセラーも。最新刊は『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)。静岡県浜松市出身。正々堂々の独身。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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