結婚相手を香りで見つける時代に? 香りと言語の変換システム爆誕

ガジェット通信



突然ですが「あなたの好きな匂いは何ですか?」と尋ねられて、上手く人に伝えられますか? これを実際にやってみると、結構難しいと思います。それは、香りから連想する言葉が人それぞれ違うから。そこでAIを利用して、香りと言語を変換するシステム「KAORIUM(カオリウム)」が開発され、自分の好きな匂いを言葉で表現できるというので発表会に伺ってみました。

これからの成長産業は「香り」



開発したSCENTMATIC(セントマティック)社は先月下旬に誕生した新しい企業。代表取締役の栗栖俊治さんは、元々大手携帯電話会社にて、新サービスや新機能といったユーザー・エクスペリエンス(UX)に関わる企画・開発に従事されていた方で、サービスの名を聞けば誰もが一度はお世話になったことがあると思われます。



そんな栗栖さんが次に目をつけたというか、嗅覚を利かせたのが香りの分野。「私たちは普段から様々な香りを嗅いで生活しています。カレーの匂いでお腹がすいたり、朝のコーヒーの香りを心地よく感じたりします。また最近では赤子は母親の匂いをかぎ分け、そこで安心感を得たり、逆に赤子が発する匂いで女性は安心するという研究結果も出ています。つまり香りは私たちの情動に直接働きかけることができるといえます。香りの分野は、ここ数年で研究が進んでいるばかりでなく、2020年には世界規模で5兆円、2025年には6兆円という市場規模が見込まれ、新規事業の参入が進んでいます」とのこと。



その一方で消費者の立場からすると、香りを好きか嫌いかで判断はできても、それがどういう香りであるか、どういう香りが欲しいか、というのを、店員になかなか伝えられないのが実情ではないでしょうか。「事業者サイドとしては香りに期待はかかるけれど、消費者としては香りにお金をかけづらい状況です。それが解決できれば、新しいビジネスチャンスであり、より生活が豊かになるのではないかと考えて、私たちの会社は誕生しました」といいます。

香りから連想する言葉を選ぶだけの簡単システム





そこで考えたのが、香りを言葉で表現するという方法。「例えば絵画に言葉を乗せることで漫画が生まれました。インストゥルメンタルな楽曲に言葉を乗せれば歌になります。どちらも言葉を使って表現することで、よりストレートに情感に訴えかけることができるのです。ならば香りに言葉を乗せよう、と考えました」。



では、どのようにして香りを言葉で表現するのでしょう。この発表会では司会を務められていたフリーアナウンサーの馬場典子さんが挑戦。その様子を交えながら、香りを言葉に変換するというカオリウムについて説明しましょう。



カオリウムの筐体は大型のタッチパネルディスプレイと15本の小瓶で構成されています。ちなみに小瓶の中身は、匂いをしみ込ませた試験紙が入っており、被験者にはその中身がわからないようになっています。



まずナビゲーターの方が用意した4本の小瓶から好きな香りを1本選ぶことからスタート。好きな香りを選ぶと、その香りから連想される言葉がズラリと表示されます。



選ばれた言葉は、インターネットでその香りについてよく表現されているものだそうで、それをAIにより精査。大きく書かれた言葉は、その香りについてよく使われる言葉となります。その言葉の中から自分がピッタリだと思うものをチョイス。すると、その言葉から連想される香りの小瓶が提案されます。それを計2回繰り返して3本の小瓶を選ぶだけ。この操作によって、好きな傾向の香りとその言葉が強く結びつけられるというわけです。



最初は「さわやかな香りが好き」ということで選び始めた馬場さん。その結果求める香りは、リフレッシュ、息抜き、すっきり、甘い、華やかな、チャーミングという言葉のある傾向。それを表現すると「頬に触れる満開の八重桜」となりました。

このワードもAIが作り出したものとのことで、開発者も「実際に何パターンあるかわからない」そうです。さて好きな匂いは「頬を撫でる満開の八重桜」であることが判明した馬場さんは「桜ではなく八重桜というのがいいですね。どこか女性的な言い回しで、こだわりを感じます」「この前まで風邪をこじらせていたから、心の底ではリラックスする方向の香りを求めているのかしら」と、深層心理をも突かれた傾向と言葉に驚かれると共に気に入っていらっしゃいました。

ビジネスチャンスは無限大!お見合いシステムに香りが登場するかも!?





この香りを言葉として表現することは、ビジネスだけでなく教育、そしてエンターテインメントにも応用ができるとのこと。すでに教育の分野では、嗅覚から表現力が養える可能性があるとの話が出ているそうです。



愛知教育大学 理事 副学長の野田敦敬教授からは、小学校の生活学習教育に有効だというお墨付きも。



すでにいくつかの企業からアプローチがあり、来年にはチョコレート専門店から適切な言葉で香りを表現した商品が登場する予定とのことです。



馬場さんも「ワインや日本酒などにも使えそうですね。あと私は今でも独身なのですが、同じ感覚の人を選ぶというマッチングサービスがあるといいかもしれません。ほら匂いって大切ですから」と意味深な発言も飛び出しました。

自分の好きな香りを言葉で表現するカオリウム。一般の方が試される機会は予定されていないそうですが、今後このシステムを使った商品やサービスが登場することは間違いナシ。言葉で表現された匂い、に期待しましょう。

―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』

当記事はガジェット通信の提供記事です。

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