木村拓哉「グランメゾン東京」手塚とおるのクズっぷり最高3話。ナッツ混入事件黒幕も推理してみた

エキレビ!

2019/11/10 09:45

木村拓哉が主演を務める日曜劇場「グランメゾン東京」第3話が、11月3日に放送された。


シカの血が不気味で「何やらすごそう」
第3話。尾花(木村拓哉)と倫子(鈴木京香)は、メインディッシュとなる肉料理の開発に苦戦していた。そんななか、丹後(尾上菊之助)率いる「gaku」が参加するジビエ料理のコンクールにエントリーする。

「gaku」のオーナー・江藤不三男(手塚とおる)が本領を発揮した。グルメバトル作品においてもっとも嫌な敵は、ライバル料理人ではなく、権力だ。今作では、江藤が地位と資金を使って尾花たちの妨害工作を行う。

今回江藤は、クズグルメ界の王道中の王道"買占め"に打って出た。新鮮なシカ肉の流通をストップさせ、自分たちだけ有利な立場を作った。この妨害により、グランメゾン東京はシカ肉のロースではなく、京野(沢村一樹)がなんとか手に入れたモモ肉で戦わなければならなくってしまった。

江藤の妨害が作ったのは、物語上の逆境だ。この逆境が、「グランメゾン東京」のチームワークと努力を生む。ホワイトボードにシカ肉の調理法、加熱する温度や使用する香草など、あらゆる調理パターンを書き出し、ローラー作戦のようにつぶしていく。華やかなレストランの裏側の、地味な努力だ。

ここから、倫子の決意からくる提案と尾花の発想力で、「シカ肉のロティとコンソメ」ができあがった。調達したシカ肉の血入りのペットボトルは少し不気味で、フレンチに疎い人間にも、「何やらすごそうだ」というインパクトを与える。たびたび使われた、「荒々しさ」というワードのチョイスも、味こそ想像できないが、雰囲気だけはしっかりと伝わってくる。なんだか漠然と深い味がしそう。

クズの江藤を起点に華麗なストーリー展開
妨害行為とコンクールだけで、尾花と相沢(及川光博)の異常な料理への熱と、それに圧倒される倫子。対比と決意、さらには京野の恋心までほのめかした。なんという無駄のない華麗な脚本だろうか。基本は一話でストーリーを完結させながら、着々と本筋を進めていく。スピーディな展開と、スピーディな料理描写。そりゃあ観ているだけで気持ちいいはずだ。

丹後が妨害を知らなかったことも良い。江藤に掴みかかる気迫は、妨害を知っていたらあえてモモ肉で勝負したのではないだろうか? と想像させる料理人の気概を感じられた。丹後は、闇落ちしたのではなく、尾花と袂を分かっただけ。闇落ちしたのではなく、ただただ自分の道を突き進んだのだ。

料理という基本は幸せ要素の強いテーマにおいて、逆境を作るには、クズの存在がかなり重要。今後も、「グランメゾン東京」の悪評を流すなり、チンピラを雇うなりして、大きなストレスを与えて欲しい。エセ関西弁も、人の感情を逆なでする頬肉の垂れっぷりも、手塚とおるは最高に最悪。嫌味な雰囲気を持ちながらもピュアな丹後とクズの江藤は、理想的な敵コンビだ。

うっすらと黒幕について
熱いグルメバトルの裏側で、静かにかつしっかりと進行している本軸のナッツ混入事件がある。フランスで行われた首脳会談で、アレルギー食材のナッツが混入し、尾花が地位を失ってしまった事件だ。元「エスコフィユ」のメンバーの中で、誰が犯人なんだ? といった具合に演出されているが、実際はどうなのだろう。

事件が起きたキッチンにいた「エスコフィユ」の主なメンバーは、京野、平古、相沢の3人だが、まずこの「容疑者が3人しかいない」という状況がストーリー的に少し不自然に感じる。唯一の部下でストレスが溜まっていそうな平古も、「誰よりも食材を大事にする」という性格上、アレルギーのナッツを皿盛る可能性は低い。今話の丹後を見ると、そもそもこのドラマ、料理人に皿の上で悪さをさせない気がする。

僕が怪しいと感じているのは、平古の交際相手の美優(朝倉あき)だ。美優は、嫉妬から平古のホテルでパティシエを務める松井萌絵(吉谷彩子)のロッカーに画鋲を忍ばせる精神の不安定振りも見せた。今作では、江藤に続いて悪になれる素質を持っている。

事件が起きたのが3年前、平古と出会ったのが2年前、交際し始めたのが1年前と、時系列的に無理があるようだが、美優は一流ホテルのコンシェルジュで語学が堪能なはず。学生時代にフランス留学をしていたら? そこで平古に一目ぼれでもしていたら?と考えると、何か関係している気がしてくる。どうやって厨房に忍び込んだのかとか、そこら辺は全くわからないけど。
(沢野奈津夫)

■『グランメゾン東京』
出演:木村拓哉、鈴木京香、玉森裕太 (Kis-My-Ft2)、尾上菊之助、冨永愛、中村アン、手塚とおる、及川光博、沢村一樹
脚本:黒岩勉
プロデュース:伊與田英徳、東仲恵吾
演出:塚原あゆ子、山室大輔、青山貴洋。
料理監修:岸田周三(カンテサンス)、トーマス・フレベル(INUA)、服部栄養専門学校音楽:木村秀彬主題歌:山下達郎「RECIPE(レシピ)」

当記事はエキレビ!の提供記事です。

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