PayPay、LINE Pay、クレカ…キャッシュレス決済の消費者還元をもう一度おさらい

日刊SPA!

2019/11/10 15:51

 政府による「キャッシュレス・消費者還元事業」が始まってから1か月が経過した。これは対象店舗でキャッシュレス決済を実施したら、2%か5%のポイント還元が行われるというもの。この「2%か5%」の違いは、店舗の規模に応じる。商店街にあるような個人経営の店舗であれば5%、チェーン店舗であれば2%という区別だ。

たとえば、A社の○○Payというスマホ決済サービスが独自に5%還元キャンペーンを行っていたとする。そこで消費者還元事業に参加していた場合、独自キャンペーンの5%と消費者還元事業の2~5%が合計され、7~10%のキャッシュバックが発生する仕組み。これだけ聞けば、消費税分を跳ね返せるほどお得な見返りである。

だが、ここで気をつけたいのは「付与上限」だ。

◆PayPayの付与上限額は?

此度の消費者還元事業は当然ながら、政府から予算が下りている。その範囲内で実施されるものだから、ひとりに対して無尽蔵にキャッシュバックを与えるわけにもいかない。この付与上限は、各サービスによって額が異なる。たとえばPayPayは月2万5000円と定めている。単純に考えれば、50万円相当額までの買い物に反映されるということだ。なお、決済1回毎の付与上限も2万5000円に設定されている。

現実問題として、1か月の間に50万円分もキャッシュレス決済で買い物をする人は多くない。それに加え、もともとPayPayは1決済最大50万円という制限が設定されている(30日最大200万円)。そういうこともあり、消費者還元事業の付与上限の話題が注目されることはあまりないようだ。

◆「大きな買い物」に向いているLINE Pay

消費者還元事業によるキャッシュバック上限は各サービスによって異なる、と先述した。次に、LINE Payを見てみよう。こちらはPayPayよりも多い月3万円。つまり月60万円までの利用に対応するということだが、LINE Payの場合は今現在のPayPayよりも「大きな買い物」に向いている側面が見受けられる。

というのも、LINE Payの一決済毎利用上限額は100万円で、PayPayの実に2倍のキャパシティーである。もっとも、チャージ金額の上限もあるので手元の100万円札をすぐさまLINE Payの残高に反映させるということはできないが、それでも100万円分の残高があれば1決済で使い切ってしまうことは可能だ。

逆に見れば、PayPayは今年の初め頃から急に「日常的なサービス」に変貌した。去年末は家電量販店を主戦場にした、いわゆる「10万円キャッシュバックキャンペーン」で一世を風靡したPayPay。10万円分の買い物をしたらその場で10万円分キャッシュバックに当選し、その隣にいた別の客も同じように当選して狂喜乱舞する動画がSNSで拡散されたほどだ。

ところが、今年に入ってから地方のスーパーマーケットがPayPayののぼりを立てるようになった。首都圏以外の小売店舗にPayPayが営業をかけている証左でもあるが、ともかくこれで家電量販店での「年に一度の大きな買い物」ではなく、近所のスーパーマーケットでの「習慣的な買い物」にPayPayが本腰を入れるようになったのだ。

◆クレジットカードの場合は?

今回の消費者還元事業に関して敢えて苦言を呈するとしたら、「付与上限が分かりにくい」ということだ。これがクレジットカードの場合、付与上限は概ね月1万5000円。「概ね」だから、このあたりは各々が利用しているカード発行会社の公式サイトを閲覧しなければならない。たとえばセゾンカードの付与上限は月1万5000円で、その還元が実行されるタイミングに関しても公式サイトで細かく説明している。

こうした情報は、消費者還元事業の公式サイトにはもちろん記載されていない。故に、仕組みに関して説明不足になっている点がどうしても否めない。が、一度その仕組みを把握すれば大幅な還元を手にすることもできるはずだ。<文/澤田真一>

【参考】

PayPay,LINE Pay,セゾンカード

【澤田真一】

ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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