高齢者は本当に家が借りにくいの?人気ブロガーちきりんさんに聞く

日刊Sumai

2019/11/9 17:50

社会派人気ブロガーのちきりんさんは、2019年春、自宅をフルリノベした経験からリノベ本を出版。そんなちきりんさんが、秋のリノベシーズンに合わせてトークイベントを行いました。
会場となったのは、西新宿の新宿パークタワー3~7階にある「リビングデザインセンター OZONE」。5フロアにわたる広大な空間には、新築やリノベーションなどの家づくりに欠かせない設備やアイテムが充実。情報収集と体験を同時に行える場所に。
今回はトークイベントの後半に設けられた約30分の質疑応答タイムから、4つのQ&Aを厳選。街選びや家の広さを決める基準、高齢者は賃貸物件を借りにくい問題、そして高齢の親が住む実家問題についての質問に、ちきりんさんがズバッとお答えします!
ちきりんさんリノベトークショー

1.街選びの基準は?
高層マンション
PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです
街が好きだというのは、大事な視点。よく「値下がりをしないエリアに家を買いたい」という声を聞きますが、住みやすさの方が大事だとちきりんさんは考えます。色々なエリアに住んだちきりんさんにとっての“住みやすい街”とは、普段着で出かけられる街、とのこと。
コンビニに行くだけなのにいちいち身なりをきれいにしなきゃいけないのは面倒。だから繁華街ではなく、住宅地がよかった」のだそう。また、海外の40階建てのホテルに滞在していたとき、エレベーターで降りるのがおっくうで外出する気になれなかった経験から、高層マンションもちきりんさんにとってはNG。
最後に「価値観が合う人が暮らしていそうな街がいいよね」とも付け加えました。
2.家の広さを検討する基準は?
パッキング
AKIRA / PIXTA(ピクスタ)
「リノベをしたら家の広さは1割増える」とちきりんさん。例えば、70平米は必要だと思っている人なら、廊下をなくす、適材適所の収納計画を行うなど、自分のこだわりに合わせてリノベーションをしたら、60平米の家でも同じくらい快適な空間にできるのです。そして、家の広さが抑えられれば、物件価格も抑えられます。
ちきりんさんは、コンパクトな家の方が好きなのだそう。それは、狭い方が家の掃除などのメンテナンスが楽、旅行に出かけて不在にすることが多い、収納が余分にないので荷物が増えすぎない、などが理由。
ホテルのスイート
Dit Sangthongsuk / PIXTA(ピクスタ)
もし、もっと広くて開放的なところに行きたい衝動に駆られたら、「たまにはホテルのスイートルームに泊まったりしてもいいよね」とも話します。
「そんなの高くて無理!」と思いますか?でも、家はそのはるか上をゆく数千万円の買い物です。もし広さを抑えることでお手頃な物件価格で家を購入できたなら、その差額分をあてたつもりでたまには贅沢な空間で過ごし、暮らしのメリハリを楽しむのもアリかもしれませんね。
3.「高齢者は家が借りにくい」という流れは変わる?
販売中
izumi / PIXTA(ピクスタ)
そもそも、私たちが新居を購入することでビジネスが回る不動産屋や銀行などは、基本的に私たちに「家を買ってほしい」と思っています。ですので、この質問のような話題をはじめ、世の中にあふれる損得の話は、「誰が発信しているかを理解することが必要」とちきりんさん。
買いたくなるような切り口で情報発信しているのは、往々にして「家を買ってほしい」と思っている人たち。その声を鵜呑みにせず、自分で調べて「本当にそうなのか」と考えることが大事です。
そして、約500戸を賃貸運営している不動産会社の社長とお知り合いのちきりんさんは、「不動産のプロは高齢者に賃貸することを全く躊躇しない」と言います。高齢者の入居が困難と言われているのは、孤独死やそれにともない残される家財問題などを懸念してのことですが、不動産のプロはそういう事態が発生した時の手続きや対応してくれる業者を熟知しています。
空室
ばりろく / PIXTA(ピクスタ)
ですので、家賃をしっかり払える高齢者であれば、「空室になるよりは貸したい」が実情です。もちろん、「高齢者は賃貸を借りにくい」というのが正しい側面もあります。
例えば、オーナーが会社員などで、副業で数部屋の賃貸運営をしているような場合。本業で忙しい時に、急にイレギュラーな事態が起こったら対応が非常に困難なので、高齢者の入居を敬遠するということはあるでしょう。
4.実家の改修を親に踏み切ってもらうには?
バリアフリー
ヨシヒロ / PIXTA(ピクスタ)
ちきりんさんのリノベ本にも書かれていた「親の実家問題」。ケガをしないように段差をなくしたり、子どもが介護しやすいような間取りや設備にしたり、と子どもは願いますが、親は面倒なのか、金銭面を心配してなのか、なかなか踏み切れないことも多いもの。
でも、不意のケガや病気が増える年代になると、それらはあるときいきなり訪れます。ケガをしてから、介護が必要になってから、バリアフリーにしたり介護をしやすい間取りにしたりするのは大変です。だから、その前にしておくべき。
そこでちきりんさんは、「同じ世代のリノベーションした人の話を聞くのがいい」と勧めます。ちきりんさんの周りには「定年後にリノベーションをしてよかった」という人が多いのだそう。そういう同世代のリアルな声を聞けば、一歩踏み出せるかもしれません。
実家
マーボー / PIXTA(ピクスタ)
とはいえ、60代を超えると未来が見えにくいもの。いつ病気をするのか、いつ配偶者が亡くなってしまうのかなどは誰にも分らないので、すべてを想定した完璧な家にするというのは無理があります。
ですので、時間をかけて親の話や不安を聞いてあげて、それを払拭するリノベーションからはじめたり、リノベーションのレベルでなくても荷物を減らして整理してあげるなど、無理のないところから始めてみるのもいいですね。
■ちきりん
日本を代表する社会派ブロガー。関西出身。大学卒業後、金融機関に就職。アメリカの大学院留学を経て、外資系企業に転職し、在職中にブログを書きはじめる。
退職後、2011年からは文筆家として活躍。『自分のアタマで考えよう』『マーケット感覚を身につけよう』(ダイヤモンド社)ほか著書多数。
人気ブログ「Chikirinの日記」を運営する。



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当記事は日刊Sumaiの提供記事です。

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