【ネタバレあり】サラ・コナーをとことん怒らせる必要があった。映画『ターミネーター/ニューフェイト』ティム・ミラー監督インタビュー

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Image: (C)︎2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

聞いて良かった、聞いてスッキリ

映画『ターミネーター2』の正当で直接的な続編である『ターミネーター:ニューフェイト』がついに公開されました。もうご覧になった方もいるでしょう。どんな感想をお持ちでしょうか? 嬉しい? 悲しい? モヤモヤ? 怒り? わかります、わかりますよ。『T2』はみんなにとって宝みたいな作品ですから。私も嬉しい一方で複雑な気持ちになりました。

だから、その気持ちを正直に本作のティム・ミラー監督にぶつけてみたんです。ぶつけてみたら、すごく面白いコメントが返ってきました。きっと、「そっかー、作り手はこんな風に思っているんだ」って思うと思いますよ。

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Image: (C)︎2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

──監督は『ターミネーター』と『ターミネーター2』の直接的な続編を撮ったわけですが、監督にとっての『T2』以降のターミネーターはどんな存在ですか。

ティム・ミラー監督(以下、ティム):興味深いと思います。でも、クラシック作品とはいえませんね。『T3』のエンディングで見せたスカイネットがネットで繋がれた分散型のシステムだったという展開は面白かったと思います。『T4』の、自分がターミネーターであることに気付いていないターミネーターが登場したことと、未来の姿を見せたことも良かった。でも、5作目については…、うーん…なんともいえませんね。特にありません。

3作に共通して言えるのは、どれも『T2』の続編ではなく、ジョン・コナーに関する物語だったということです。サラ・コナーを掘り下げてもいなかった。サラ・コナーを演じられるのはリンダ・ハミルトンだけです。だから、リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーで物語を作れる余地を残してくれたことはありがたいと思っています。
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Image: (C)︎2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

ティム:厳密には、5作目となる『新世紀』とドラマ『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』はサラ・コナーのことは随分と語られていますが、リンダ・ハミルトンの作ったサラ・コナーとは異なるキャラクターでしたね。まったく別ものという印象です。まぁ、それだけリンダのサラ・コナーは特別なんだと思います。だって、すべてにおいて本当に強烈でしたもん。

ここからは超絶ネタバレになってしまうので、未見の人はUターン推奨。すでにみている人は引き続きどうぞ。

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さて、本作の目玉のひとつは「エドワード・ファーロングのカムバック」でした。でも、トレイラーをみても、パンフレットをみても彼の名前はないんですね。それもそのはず、エディの出演シーンはCGで、本人は参加していないんです。しかも、デジタル・エディのジョン・コナーが登場したと思ったらあっけなく殺されてしまいます。

もう、拍子抜け。ちょ、待てよ!状態です。だってよく考えてください。『T2』であんなに大事にされていたジョンですよ? 再び『T2』を見直しても「あー、でもこの後あっけなく殺されちゃうんだよね」って思っちゃうじゃないですか。しらけちゃいますよ。溶鉱炉の中に沈んでいくT-800を見ても泣けなくなってしまいます。なので、そこを突っ込んで聞いてみましたよ。

──『T2』のファーロングがT-800に殺されるシーンをみて、どう思いましたか。エドワード・ファーロングを起用して一緒に闘うストーリーにしても良かったと思うのですが。

ティム:エドワード・ファーロングが演じたジョン・コナーの話はすでに他の作品で語られています。リンダ・ハミルトンのサラ・コナーというキャラクターのほうが自分にとっては魅力的でした。本作では彼女の怒りや復讐心を描きたいと思いました。それには、彼女をとことん怒らせる必要があります。そのための燃料として、ジョン・コナーを殺す必要がありました。
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Image: (C)︎2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

それと、今回はグレースとダニーというふたりの新しいキャラクターを登場させていますが、もしジョン・コナーを登場させていたら、この2人が入り込む余地はほとんどなかったと思います。

それに、ジョン・コナーを登場させるとなると、審判の日が訪れなかった2020年のジョン・コナーを描くことになります。人類のリーダーになるはずだったのに、審判の日がやってこなかったら、ジョンは会計士や教師になっている? それこそファンを悲しませます。そんな彼なんてみたくないでしょう。だから殺したんです。

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Photo: ギズモード・ジャパン

なるほど~。確かに、「会計士ジョン・コナー」や「教師ジョン・コナー」は嫌だ。その他でも嫌だ。戦士でリーダーじゃないと嫌だ。殺されるより、どっちらけだ。聞いて良かった。自分の中の超絶モヤモヤがすとんと落ちた気がしました。

『ターミネーター:ニューフェイト』は『T2』の遺伝子を持った正当な続編であり、『T2』のネタやアーノルド・シュワルツェネッガーのファンなら知っているネタをふんだんにちりばめたアクション増し増しの超大作になっています。『T2』が好きな人なら、「う~ん、わかるわかる!!」「これを待っていたぁぁぁ!」な連続でしょう。

ちなみに、シュワ様はもうターミネーターとしての「カムバックは無い」とのこと。シュワ様演じるT-800を記憶に焼き付けておきたいですね。

映画『ターミネーター:ニューフェイト』は本日より全国で公開中。

Source: 映画『ターミネーター:ニューフェイト』

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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