映画『ひとよ』 原作者・桑原裕子(劇団KAKUTA主宰)が白石和彌監督の手腕を絶賛「冒頭から我慢しても涙が」

SPICE

2019/11/4 21:30


11月8日(金)に封切られる映画『ひとよ』から、原作者・桑原裕子(劇団KAKUTA主宰)出演シーンの劇中写真が公開された。

『ひとよ』は、『凶悪』『孤狼の血』などで知られる白石和彌監督の最新作。劇作家・桑原裕子氏主宰の劇団KAKUTAによる同名舞台を原作とした作品だ。ある惨劇をきっかけに崩壊した一家・稲村家の母親と三兄妹が、15年後に再会して絆を取り戻そうとする姿を描く。主演としてフリーライターの次男・雄二を演じるのは、佐藤健。電気屋勤務の長男・大樹を鈴木亮平が、妹・園子を松岡茉優が、母・こはるを田中裕子がそれぞれ演じる。


映画『ひとよ』はプロデューサーの長谷川晴彦氏が、劇団KAKUTAの舞台『ひとよ』に感激したことから、映画化の企画がスタート。長谷川プロデューサーが「監督のパブリックイメージとは異なる作品をその監督にオファーすること」をモットーにしていたことから、『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』の白石和彌監督に依頼したという。白石監督の内面的な優しさや、パーソナルな部分から映画化してもらうことを期待し、プロジェクトが動き出したのだ。

一方の桑原が映画化の話を聞いたのは、自身の舞台『痕跡(あとあと)』の上演中。観劇後の白石監督と初めて挨拶した際、『ひとよ』映画化の相談を寄せられたという。「演劇は生ものだからそれでいい。記録に残らずとも、誰かの心の中に、ささやかな灯火のように残り続けるものになればと思っている」と語る桑原だったが、観劇後に「素晴らしかったです」と語る白石監督を見て、「この人ならどんな『ひとよ』をつくるのだろう、それを観たい」と強く思ったという。さらに「これはもう、直感的な願いだったのかもしれない」と当時を振り返っている。
桑原裕子 (C)2019「ひとよ」製作委員会
桑原裕子 (C)2019「ひとよ」製作委員会

桑原が『ひとよ』の脚本を執筆したのは、2011年の夏。東日本大震災を受け、自分にできることをしようと突き進み、稽古場で芝居に没頭する日々を送っていた時だという。世間では「絆」「復興「再生」という言葉が絶えず飛び交うなか、それは一体どうすればできることなのか、不安や無力感や行き場のない想いと、どう向き合えばいいのか。自分の存在が誰かの心を救うことは出来るのか。さまよう問いに答えを見つけられないまま描いたのが、『ひとよ』なのだそう。「あの時も今も、正解は見つかっていません。ただ、追いてきぼりの気持ちと向き合ったというだけ」。

白石監督により映画化が進められる中、桑原は実際に撮影現場にも足を運んだ。佐藤、鈴木、松岡らが演じる三兄妹の姿を見た印象について、「それぞれの目の奥に、あの時私が抱いた想い、その答えと、同じものが光っているように感じました。それは『それでも生きていく』という、静かで猛々しい光です」と明かしている。

完成した映画を観た桑原は、作品の出来と白石監督の手腕を絶賛。「原作をとても大事にしてくださってて…それどころか、舞台では描けなかったあんなシーンこんなシーンが、白石監督の素晴らしい目線で豊かに色濃く描かれていて。冒頭から我慢しても涙が」と、自身のTwitterで発信している。

なお、公開された場面写真は、松岡茉優演じる三兄妹の長女・園子が勤めるスナックのママ役で、桑原が出演している一幕を切り取ったもの。桑原は、松岡だけでなく、佐藤や鈴木とも共演を果たしている。

映画『ひとよ』は11月8日(金)より全国ロードショー。

当記事はSPICEの提供記事です。

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