人生100年時代。ライフステージに合わせた住み替えが常識に

日刊Sumai

2019/10/30 20:34

人生100年時代の到来に伴い、これからの住まいのあり方は変わってくるといわれています。「ライフステージによって住み替えることが常識となっていくでしょう」と話すのは、宅地建物取引士で不動産会社に勤める吉井希宥美さん。
長い人生の間には、子どもの教育、親の介護などそのステージによっていろいろな出来事が想定されます。自分たちがより生活しやすいように、家をライフスタイルに寄り添うようにすることがポイントになるそうです。
1.結婚して家庭を持ったとき
リビング
OrangeMoon / PIXTA(ピクスタ)
結婚したときは、夫婦の通勤距離を考えて住まいの場所選びをするでしょう。
ある程度の通勤距離があるのは、決して悪いことではありません。通勤時間が気持ちをリセットするための大切な時間と考える人もいます。
広い住まいを選びたいならば、あえて郊外の家を選ぶべきです。家賃も安く、住宅購入のための資金作りも順調に行えます。
通勤距離があっても、電車の乗り換え回数が少ない、始発駅であるなど、条件の良いところを選べば、案外快適に通勤できます。電車通勤でも座って通勤できれば、読書や仕事の資料の確認などもしやすくなります。
2.子どもが生まれたとき
小学校
papa88 / PIXTA(ピクスタ)
子どもができたら、教育環境の良い場所に家を構えたいと思うものです。
公立の学校に通わせるなら、居住エリアによって学校が決まってきます。自分たちの教育方針にあった学区内で、家計に負担が少ない住宅選びをしましょう。
子どもの教育費とマイホームの購入費は、同じライフステージ上で重なるものです。
そのために、まず、子どもは私立と公立、どちらの学校に通わせるのかを想定して、教育費を先に確保しましょう。その後、住まいに確保できる資金がどのくらいなのかを計算します。
教育費の検討がつかない人は文部科学省による「子どもの学習費調査」を参考にするとよいでしょう。世帯年収を考慮すれば自分が住宅費にいくらかけられるかが分かります。
また、住宅取得の際はいろいろな優遇税制があるので、上手に使って家計の負担を軽くしましょう。
3.子どもが独立したとき
二世帯住宅
千和 / PIXTA(ピクスタ)
40代~50代は、子どもの独立をきっかけに、家族の状況が大きく変わる時期でしょう。
このタイミングも住まいの形を見直すチャンスです。ミドル世代の住み替えの際は、金融機関からの借り入れ金額を最低限にしたいものです。
各種優遇税制や受けられる補助金を確認しましょう。
親世帯の近くの住まいを選ぶと、自治体から住宅取得費用の補助金が受けられるケースがあります。
ちなみに千葉県佐倉市では、親と子が近居・同居すると、住宅取得費用の1/2以内 (上限50万円)を補助する制度を実施しています。申請時期や要件がありますので詳細は佐倉市のホームページで確認して下さい。
また子どもの独立などで、現在住んでいる住宅に使っていないスペースができてしまったら、一部を賃貸に出すというのも1つの選択肢です。賃貸併用住宅ならは、相続税の軽減も期待できます。
4.仕事をリタイアしたとき
田園
ばりろく / PIXTA(ピクスタ)
リタイア後の住まいは、今までよりもさらに多様化することが予想されます。
平日は都市部、週末は地方で暮らし、2つの地域に生活拠点を持つ「二地域居住(週末移住)」を選ぶ人もいるでしょう。都市に住んでいる人が農山漁村などの地域にも同時に生活拠点を持つことで、生きがいを見つけることができます。
地方への関心が高まったら、地方へ定住することも考える人もいるでしょう。
「二地域居住」は国でも推進しています。詳しくは国土交通省のホームページを参照してください。
逆に、郊外の広い家を売却して、都心の賃貸住宅へ移住する人もいるでしょう。車を使わず、徒歩圏内にスーパ―や銀行、病院などがある場所に移り住み、自分の生活圏をコンパクト化させるのも1つの選択肢です。
5.まとめ
老夫婦
runa / PIXTA(ピクスタ)
ライフスタイルの変化は、住み替えのタイミングでもあります。
理想の住まい選びを行う際には、自分が将来どんな暮らしになっていくのかをイメージすることが大切です。今回ご紹介した視点から、自分たちの住み替えのタイミングを見極め、理想の住まいを選びましょう。
ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員 吉井希宥美
【参照】
※ 文部科学省「子どもの学習費調査
※ 佐倉市「近居・同居住替支援事業
※ 国土交通省「地方振興 活力と魅力ある地域づくり  」

当記事は日刊Sumaiの提供記事です。

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