
2014年から現在まで、週刊少年ジャンプで掲載中の人気マンガ『僕のヒーローアカデミア』。無個性だった主人公が最高のヒーローを目指し成長する、アツい作品だ。
その人気は凄まじく、マンガだけでなく小説やゲーム、舞台まで展開されているが、7月11日にリニューアルした同作品を題材としたアーケードゲーム『ヒーローズバトルラッシュ』(ヒロバト)が、子供のプレイする物としてはやや親が不安になる部分があると物議を醸している。
■親が不安に感じた部分とは
その不安な部分とは、ゲームをプレイするともらえる一部カードのデザインが「子供にとっては過激すぎる」ことで、とあるヒロバトを子供がプレイした親が、SNSにカード画像を投稿していた。
その画像は2種類あり、1つ目はマウントレディというキャラクターが、お尻をつき出したポーズを取っているもの。2つ目はミッドナイトというキャラクターで、こちらは胸を髪と手で隠したものだった。
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共通点としてはどちらもヒーローのスーツを着用しているのだが、胸とお尻の部分のスーツ色が肌色で、何も知らない人が見た場合その部分にはなにも着ていないように見えなくないため、過激と感じる可能性もなくはないと感じた。
インターネット掲示板に投稿されていた意見を見てみると「子供に見せるには過激」「考えすぎ」などさまざまな投稿があったが、実際にこれを見た親世代はどう感じるのか? 実際に子供を持つ親3名に話を聞くと、以下のコメントを得ることができた。
■イラストを見た親世代の意見
「子供には将棋やオセロなどを除いてゲームの類は一切させていないので、自分の家庭のこととしては判断できません。
やや露出が多いようにも見えますが、そもそもドラクエとかの時代からRPGの女戦士などのキャラクターデザインは、こういうもの(鎧や防具などをつけているがほとんどガードになっていない)ではないかとも思います」(40代・男性)
「土曜の夕方に放送されている
アニメ版では「全身スーツ」であることが明確化されていますが…。
ただ、アニメを見てハマった子供たちが手に取るものと考えると、やや過激なデザインだとは思います。驚いてしまう親御さんがいても、不思議はないのかもしれません」(20代・女性)
「え、どう見ても過激だと思うんですけど…これを問題無いという親なんていないんじゃないですか? 私の子供がこれをプレイしていたら絶対に止めさせます」(30代・女性)
話を聞いた3名の温度感は違うものの、露出度が高く、過激に感じるといった印象は一致していた。
■作品のファンにも話を聞くと
また、僕のヒーローアカデミアについて良く知っている独身男性にも話を聞いてみると
「調べればスーツの一部であるとわかるものの、第一印象でそうと捉えるのが難しい。 ミッドナイトのポージングは乳頭が鞭と手首で隠れるようなポージングになっているのが、誤解の要因のひとつなのかもしれないです。
超主観ですが、「ヒロアカ」という作品はすごく純粋というイメージがあります。なので、作品名を聞いてから見た以上、露出しているようには見えるものの、性的には見えないです。」
という意見も。ファンとしては、実際には作品自体に性的な表現がほぼ無いにもかかわらず、誤解されている状況にやや悲しさを感じているようだった。
■他の同作を題材としたゲームはレーティング対象に
通常コンピューターゲームには購入・貸与・鑑賞ができる年齢制限の枠を設けるレーティングシステムがあり、同作品を題材としたニンテンドー3DS用ゲーム『僕のヒーローアカデミア バトル・フォー・オール』は、セクシャルという理由でCEROレーティング12才以上対象になっている。
しかし、アーケードゲームはレーティングの対象外だったため、通常はレーティングの対象になるデザインが含まれていたにもかかわらず、全年齢対象のゲームとしてリリースされてしまったのだろうか?
■厳格なチェックが必要かもしれない
その他の事例についても見てみると、たとえば人気デジタルカードゲーム『ハースストーン』も、性的、もしくは暴力的な表現を含むカードのデザインを美術的な基準が変わったという理由で変更したことがある。
しかし、デジタルでないカードを使ったゲームは回収やデザインの変更が難しいため、イラストの変更は容易ではない。さらに子供が遊ぶことも多いことから、アーケードゲームもレーティングの対象にする、もしくはさらに厳格な発売前のチェックが必要になってくるのかもしれない。
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