ピアノの詩人・ショパンを目でたっぷり鑑賞できる『ショパン-200年の肖像』展

SPICE

2019/10/11 13:30



「ノクターン」「前奏曲雨だれ」「小犬のワルツ」をはじめ、優美で流麗なピアノ曲を数多く残し「ピアノの詩人」と呼ばれているフレデリク・ショパン(1810~49)。彼の自筆譜や手紙、油彩画、版画など、貴重な資料や美術品を展示する『ショパン-200年の肖像』展が、10月12日から兵庫県立美術館のギャラリー棟を振り出しに、来年9月まで福岡(久留米市美術館)、東京(練馬区立美術館)、静岡(静岡市美術館)で開催される。

普段、ショパンの音楽をコンサートやCDなどで「聴く」ことはあっても、関連物を多数まとめて「見る」機会は滅多にない。本展は日本とポーランドの国交樹立100年を記念しての特別展で、ポーランドの国立フリデリク・ショパン研究所をはじめ、ワルシャワ国立博物館やオランダのドルトレヒト美術館などからの、日本初公開の品々を含む約250点を鑑賞できるチャンスだ。

展示のとてもユニークな点は、クラシック音楽の大曲になぞらえて第1楽章~第5楽章の5部構成になっていること。 
 第1楽章「わたしたちのショパン」は、フリデリク・ショパン博物館からの造形化されたショパン像、明治~昭和の日本におけるショパン受容が分かる楽譜や書籍などを展示。
 第2章「ショパンを育んだ都市ワルシャワ」は、彼が育ったポーランドの風景や彼を取り巻く人々の肖像画などから、ワルシャワでの音楽活動を紹介。
 第3楽章「華開くパリのショパン」は、20歳で故郷を旅立ったショパンの、パリでの華やかな音楽活動や恋人のジョルジュ・サンドとの暮らしが伺える品々。
 第4楽章「真実のショパン-楽譜、手紙-」は、彼を直接知る人々による肖像画や自筆譜、手紙など。
 そして第5章「ショパン国際ピアノコンクール」は、多くの日本人ピアニストも輩出している同コンクールのポスター、映像、写真などから、コンクールの魅力と意義を探る。
日本初公開《「エチュード ヘ長調 作品10の8」自筆譜(製版用)》フリデリク・ショパン、1833年以前、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute
日本初公開《「エチュード ヘ長調 作品10の8」自筆譜(製版用)》フリデリク・ショパン、1833年以前、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute

レクチャーコンサートや講演会など、多彩な連動イベントも行われて、まさに「目と耳の両方」でショパンを体感でき、理解を深められる展覧会となっている。

なお、隣接会場では、森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりに育った少年が次第に才能を開花させ「ショパン・コンクール」に挑む姿を描く、一色まことのヒット漫画「ピアノの森」の展示コーナーも。昨年からTV放映されて人気を呼んだアニメのオープニング映像や、貴重な原画などを鑑賞できる。
日本初公開《自筆の手紙 ー パリのヴォイチェフ・グジマワ宛て(エディンバラ、1848年10月3日)》フリデリク・ショパン、1848年、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute
日本初公開《自筆の手紙 ー パリのヴォイチェフ・グジマワ宛て(エディンバラ、1848年10月3日)》フリデリク・ショパン、1848年、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute

文=原納 暢子

当記事はSPICEの提供記事です。

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