名女優・藤山直美が『喜劇 道頓堀ものがたり』の会見でみせた、芝居に取り組む姿勢「出来た、これでいけるという言葉が一番嫌い」

SPICE

2019/10/10 18:00


2000年に11月に大阪松竹座で初演され、その後も再演を重ねてきた舞台『喜劇 道頓堀ものがたり』が、10月12日(土)より京都・南座で上演される。


その記者会見が京都市内でおこなわれ、主演をつとめる藤山直美が、共演の喜多村緑郎、河合雪之丞、林与一、三林京子、石倉三郎、鈴木杏樹、松村雄基、春本由香、演出家の浅香哲哉とともに登壇した。

同作は、大正末期から昭和初期、芝居街として賑わう大阪・道頓堀を舞台に、芝居茶屋で働くことになった田舎娘・お徳(藤山)の運命を描く人情喜劇。
藤山直美
藤山直美

藤山にとって南座への出演は2014年『八月喜劇夏祭り』以来5年ぶり。2018年11月の新装後は、初めて同劇場の舞台に立つ。以前に改修工事がおこなわれた1929年は、亡父である俳優・藤山寛美の生まれ年。「両親が出会ったのも南座でした」とのことで、「藤山の家と南座は、蔦が絡んでいるように不思議なご縁があるんです」と同劇場との関わりについて語った。

さらに、学生時代を振り返り「私は(三代目の)市川猿之助(現・市川猿翁)さんの大ファンだったので、南座で出待ちをしていて、学校から呼び出しを受けたんです。あと、京阪電車の四条駅(祇園四条駅)と三条駅で、南座の猿之助さんのポスターも盗ったことがあって。あ、大阪の中座のも盗ってしまいました。今も持っているので、なんかあればお知らせください」と過去のいたずらエピソードを、ちょっぴりバツが悪そうに告白して場内を笑わせた。


2017年の乳がん摘出手術を経て2018年10月に舞台復帰を果たしたことについて、「(今、体調が)100パーセントかと言われたら不安もあります。還暦なので老化もありますし」となかなか万全にならない状況について胸中を吐露しながら、「この前も筋違いをやってしまいました。「お前の考え方が筋違いなんや」ということなんですかね」とまたもや直美節が飛び出した。


三林京子が「(以前の)写真を整理していたら、直美ちゃんと私の水着の写真が出てきた。二人とも細くて可愛らしかった」と言えば、藤山も「和歌山やったっけ?」と思い出話に花を咲かせる一幕も。


一方で藤山は、芝居に対しての思いについて問われたとき、「毎回一生懸命演じている。でも、残酷な言い方かもしれないけど、ジャッジするのはお客さん。「出来たな」「これでいける」とか、そういう言葉が私は一番嫌いで、お客さんにも失礼だと思っている。役者は、上の目線で芝居をしてはいけない。だけど、お客さんに媚びるつもりもない。一番良いものを観ていただこうという気持ちで、(芝居を)提供いたします」と名優ならではの姿勢をみせ、報道陣をうならせた。


『喜劇 道頓堀ものがたり』は京都・南座にて10月12日(土)から11月5日(火)まで上演される。

当記事はSPICEの提供記事です。

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