両想いになった途端、好きが冷めちゃう女性の心理「蛙化現象」とは…

女子SPA!

2019/10/9 15:47

「蛙化現象(カエル化現象)」という言葉をご存知でしょうか?

SNSでたびたび話題になっているこの単語は、童話の『カエルになった王子様』から来ています。真実の愛で王子様に戻ることのできたカエルとは逆に、王子様、つまりは好きな人と想いが通じ合った途端、それまで感じていた魅力から冷めてしまうのです。

「Twitterで『蛙化現象』の投稿が回ってきたときは、え、わかり過ぎてツライ…ってなりましたね(笑)」

そう話しはじめたのは、都内のメーカーで営業として働くマミさん(26歳、仮名)。

◆好き人と両想いになった途端に冷めちゃう。どうすればいいの…

「相思相愛って、どんなに幸せなんだろうって思いますよ。思うのに、相手も私のことが好きってわかった瞬間、急にサーッとどうでもよくなっちゃう。私なんかを好きになる彼を好きだったわけじゃないのにって。『え、趣味悪』って、嫌悪感すら湧いてくるというか……」(前出・マミさん)

「営業成績も結構いいんですよ~」との言葉も、人当たりのよさそうな笑顔と、言動の端々から感じ取れる気づかいから納得できてしまうほどで、一見「私なんか」と卑下するような女性には見えないのですが……。

「ただ、彼を落とすためにがんばってきた“私”って、私ではないんですよ。会社では“キャリアウーマンな私”を演じているように、ものすごく作った、彼を落とす仕様の“私”。両想いになって、彼氏いないのも寂しいのでとりあえず付き合うけど、その“私”を演じることに疲れて、結局別れるか、ほかの適当な男の人に手を出してしまいます」

◆とにかく自分に自信が持てない

周りからの期待にとにかく応えようとしてしまうので、“面白く、気の利く私”を常に演じてしまうというマミさん。「器用貧乏なんですよ。どれだけがんばって結果を得て少し自己肯定感が瞬間的に高まっても、すぐに他の人の優れているところを見つけて、勝手に鬱になってますね」と自傷的につぶやきます。

「折角がんばって、両想いになったのに何で嫌いになるの? 勿体ない、素直に応じればいいのに!」と思ってしまいそうなものですが、どうやら「蛙化現象」の心理の裏には自己肯定感が強く関係しているよう。なぜそういった思考にたどり着いてしまうのか、女子SPA!の連載「性活相談」でも人気のAV男優の森林原人さんに聞いてみました(以下、森林さんによる寄稿)。

◆「好きになった人が好きなタイプ」

「好きな人のタイプは?」と聞かれて、「その時好きになった人がタイプ」と答える人がいます。かつての僕は、トンチきかせてんじゃねーよ!とあからさまにムカっとしていました。

でも最近は、好きになるタイプが特定されている人は、相手をあるがまま受け入れておらず、自分の好きな型に当てはまる部分だけや、無理矢理当てはめてそこだけを見て好きになっているんだと気づきました。そしたら、好きなタイプを外見や特徴的なエピソードで答える人の好きが胡散臭く思えてならなくなったのです。

「好きになった人が好きなタイプ」と答える人は、自分の好きに自信がある人です。好きなタイプの傾向がまとまる人の好きは、育ってきた過程で植え付けられた価値観や、周囲の人の好きに少なからず影響を受けて真似ている可能性が高いです。だから、自分の好きをとことん突き詰めていったときに自信を持てなくなるでしょう。本当にこの人のことを好きなのだろうか?過去を振り返ったときに、本当はそんなに好きじゃなかったんだと思うことでしょう。

◆湧き上がる感情や欲望を認められない

蛙化現象は、自分の好きが揺らぐことで起こるんだと思います。それは、自分の感情を信用できていなかったり、感情そのものをはっきりと自覚できないということです。

感情は、自分らしさの根幹です。自分らしさ、アイデンティティーは、感情や欲望を大切にすることで確立されます。でも、感情や欲望を抑制したり、否定する教育の中で育ってくると、自分の感情や欲望を捉えられなくなります。

自己肯定感が低い人は、自分の中から湧き上がってくる感情や欲望を認められないし、そもそも素直に認識することができません。そこに罪悪感を感じたり、否定しコントロールしようとします。すると当然のことながら自分で自分のことを大切な存在だと思えないから、大切な存在になるために、他者からの承認を求めます。結果、空気を読みすぎて疲労してしまったり、他人軸で物事を考え選択していくので自分が二重の存在になっていきます。ひどい場合は、自分がもう1人の自分と解離していってしまいます。

◆自分ならではの好きと借り物の好きを見分けるには…

蛙化現象は、恋愛経験が豊富でない時期に起こることが多いのですが、それは既存の型に当てはまった恋愛を無意識のうちにしてしまっているからです。その時に抱いている恋愛感情は、本当の好きでは無いのです。

自己肯定感が十分だと、恋愛で傷つく経験を積み重ねていく中で自分の中に芽生える感情と向き合うことができるので、好きが自分のものになっていきます。でも、自己肯定感が弱いと、1人になるのを極端に恐れるあまり依存的な好きだったり、主体性を持てず、植え付けられた価値観に沿った好きをなぞってしまうことから抜け出せないのです。

では、自分ならではの好きと、借り物の好きをどう見分けるのかと言うと、喜びをどこで感じるかです。自分のことを好きになってほしい、好きになってくれたら嬉しいと思うのが後者で、前者の場合は、好きになれただけで幸せを感じられます。好きな相手から好かれることより、好きな相手をとことん好きになれることの方が幸せなことだと理解するには、自分の感情を認め大切にする生き方をしていなければなりません。

◆しつけされてしまった感情や欲望を取り戻すきっかけに

感情や欲望が湧き上がってくるのをコントロールすることはできません。コントロールできるのは、湧き上がってきたものを認めた上で、それをどう表現するかの表現の部分です。蛙化現象は、しつけされてしまった感情や欲望を、自分自身に取り戻すきっかけとなるのではないでしょうか。

<文/森林原人・女子SPA!編集部>

【森林原人】

1979年生まれ。1999年にAV男優デビュー。出演本数1万本。経験人数9千人。セックスの虜になり道を踏み外したと思われているが、本人は生きる道を見つけられたとむしろ感謝している。著書に「イケるSEX」(扶桑社)他。性と向き合い、性を知り、性を楽しむためのサイト「リビドーリブ」とオンラインサロン「森林公園」を運営。★Twitter(@AVmoribayashi)

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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