EXIT兼近大樹、法律違反も「それの何が悪いと思っていた」過去

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 お笑いコンビ・EXITが今月4日、『爆報!THEフライデー』(TBS系)に出演し、兼近大樹の逮捕の裏側や過去について激白した。兼近は「週刊文春」2019年9月12日号(文藝春秋)にて、売春あっせんでの逮捕歴や窃盗容疑について報じられていた。

「週刊文春」によると、兼近は当時19歳だった2011年、19歳であった女子高生に、出会い系サイトで知り合った男性といかがわしい行為をさせ、現金を受け取らせたという。「文春」の取材に対し兼近は事実だと認め、後日、SNSに謝罪文を投稿した。なお、EXITの所属事務所の吉本興業は、未成年時の逮捕歴であったことから「文春」に対して、法的措置も検討する姿勢を見せた。

『爆報!THEフライデー』では、兼近大樹の生い立ちにスポットを当てていた。父親は建設業をしていたというが自己破産、さらに両親は離婚し貧困家庭に。兼近や妹はいつもお腹を空かせていたといい、近所の家にピンポンダッシュをしてわざと捕まったうえで、空腹を訴えてお菓子をもらうなどしていたそうだ。

家計を支えるために兼近は定時制高校を中退し、新聞配達やとび職を経て、夜の店のボーイとなる。彼の周囲では片親が当たり前で、ちゃんと学校に行って親からお小遣いをもらっている人の方が“異常”だったという。

そのような環境で生活する中、兼近は売春あっせんで逮捕される。当時の兼近は法に触れるとはわかっていたものの、「それの何が悪い」という思考に陥っていたそうだ。その数カ月後、次は窃盗の容疑をかけられ再び逮捕。10日間拘留されたが、不起訴処分で釈放された。

この窃盗事件での逮捕拘留が兼近の人生を変えることとなる。拘留中に又吉直樹の著書『第2図書係補佐』(幻冬舎よしもと文庫)を読み、兼近はお笑い芸人になるという夢を持つようになったという。刑事から「今までの友達とは縁を切り、東京で芸人を目指せ」と背中を押されたことがきっかけで、それまでの環境を捨てて上京に踏み切った。

相方・りんたろー。の兼近への信頼は厚い
 上京から4カ月後、兼近大樹は「東京NSC」に入学し、現在の相方・りんたろー。と出会う。コンビを組む流れになるが、兼近は自身の逮捕歴が明るみに出るとりんたろー。に迷惑がかかると考え、過去を打ち明けることに。

兼近は解散も覚悟していたというが、りんたろー。からは「いいよ、過去にことは気にしねーよ」「その時は2人で考えよう」と、兼近の過去を受け入れる返事が返ってきたという。

実際、りんたろー。は「週刊文春」で兼近の逮捕歴が報じられた際も、自身のTwitterに<身勝手ではありますが、今度は僕がそばに居て今のあいつを肯定してやりたいんです>と、兼近をかばう姿勢を見せており、兼近への信頼は相当厚いようだ。今回の番組では、二人のコンビ愛が再確認される形となった。

さらに番組では、兼近大樹の母親にも取材。兼近が逮捕された当時の思いを母は涙ながらに語り、EXITの二人に対して手紙を綴った。母からの手紙に、兼近ではなくりんたろー。が号泣していた。
「逮捕歴を美談にしている」との批判も
 兼近大樹の過去を詳細に振り返った番組の反響は大きかった。

番組終了後、兼近大樹はTwitterに送られてきたリプライにできるだけ返信すると宣言し、リプライ祭りを開催。過去を反省し芸人として頑張る兼近の姿に、「勇気をもらった」「これからも応援しています」など、肯定的な声が多いようだ。

一方で「犯罪歴を美談にしている」と否定的な意見も出ている。兼近は逮捕歴が発覚した際の謝罪文で、「過去の違法行為を美談にする気も肯定する気もありません」と語っていた。しかし、今回の番組の構成は、終始、視聴者の涙を誘うようなものであり、あたかも美談のように扱っている感は否めない。違法行為があったおかげで今がある、というような捉え方は違うだろう。

ただし吉本興業が「更生を妨げないでほしい」と表明したように、過去の逮捕歴で現在の仕事が阻害されるとしたら、それは犯罪者の更生を妨げ悪循環を生んでしまう。EXITはこれからも芸人として芸能活動を続けていくようだ。また兼近は現在、自伝的小説の執筆に励んでいるという。いずれリリースされるであろうその本が、かつての兼近のような生活を送る人々に届けばいい。

当記事はwezzyの提供記事です。

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