Surface Neoに搭載のWindows 10Xってなに? それはMicrosoftの未来像

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Image: Microsoft

折りたたみラップトップは、未来のほんの一例。

先週の新Surfaceの発表の場で、2020年発売の折りたたみラップトップ「Surface Neo」とそこに搭載される新OS、Windows 10Xの存在も明らかになりました。また新しいOS作っちゃって…と思われたかもしれませんが、Windows 10Xはむしろ、新しいデバイスを出してもいちいち新しいOSを作らないようにという考え方から生まれたみたいです。

しかも単なる効率化というわけじゃなく、ユーザーにとってもデベロッパーにとっても、いろんなタイプのデバイスを横断して使える・開発できる未来のためのステップなんです。この記事では、そんな新しいWindowsについて知っておきたいことをまとめます。

どんなデバイスでもWindowsを使えるようにしたい


Windows 10Xは短く言うと、「どんなデバイスでもWindowsを」というMicrosoftの長年の夢が初めて具体的な形になったものです。つまりパソコンでもXboxでも、もしかしたらまたスマホでもWindowsを使える世界を作りたい、ということです。Windows 10XはWindows 10の基礎部分の上に作られていて、その基礎部分は「Windows Core OS」と呼ばれています。

Windows Core OSについてはほとんど公表されていませんが、Windows Centralが詳しく解説してくれてます。それによると、Windows Core OSとは次世代Windowsのベースとなるモジュールで、最低限の機能にまで削ぎ落とされています。でも単にミニマルにしてるんじゃなく、Windowsを載せるデバイスに合わせて、必要に応じて機能を追加できるんです。すでにSurface Hub 2とHoloLens 2がWindows Core OSを搭載していることもわかっています。
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Image: Alex Cranz - Gizmodo US

Windows Core OSはUniversal Windows Platform(UWP)をコアとし、HoloLensやSurfaceといった種類の違うハードウェアも横断して動けるようにデザインされています。ここ数年XboxとWindows 10の間でコードが共有されつつあったんですが、それをもっとニュータイプのデバイスにも広げていこうとしているわけです。

Windows Core OS+モジュールで柔軟に


モジュール状になっているWindows Core OSは、デフォルトでは入っていない機能も簡単にプラグインできる設計です。たとえばWindows 10Xでは、レガシーなWin32アプリに対するサポートを追加しています。しかもWin32のコンポーネントは使っていないときは無効化できるので、その分バッテリー消費を抑えられるのが上手いところです。

「私たちはOSを白紙に戻して新たに作ったりはしませんでした」Microsoftのコーポレート・バイスプレジデント、Eran Megiddo氏は公式ブログに書いています。彼はWindows 10Xを「この何年かWindows 10でやってきたことの進化形」だと表現し、こう言っています。

Windows 10には個人ユーザーから法人ユーザーまで、多種多様なデバイスで横断的に使える共通の技術があります。我々内部ではこれらの共通技術を「ワン・コア(one core)」と呼んでいますが、ユーザーにとってもっとも大事なのは、その技術が何を可能にするかということです。

Windows 10Xはデュアル画面デバイスのために作られたOSなので、少なくとも当面は、他の普通のデスクトップ/ラップトップに入ることはありません。それはふたつの画面をスムースに連動させるべくできていますが、ビジュアル的には今までWindowsを使ってきた人にとって慣れ親しんだものになります。

まだプレビューしか見ていませんが、Windows 10Xができることの一部はもう発表されています。Outlookのリンクをタップすると自動的に、同じ画面じゃなくもうひとつの画面でリンク先が開きます。あとはmacOSのTouch Barをスーパーチャージしたみたいな「WonderBar」なる機能もあって、画面のひとつの所定位置にBluetoothキーボードとかMicrosoftの外付けキーボードを置くと、画面の余白にあたる部分に自動的に表示されてきます。
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Image: Microsoft

Windows Core OSの他に、Microsoftは「CShell」または「Composable Shell」なるものを開発しています。これはどんなスクリーンサイズでも適合できるユーザーインターフェースを作ろうという試みで、ハイブリッド機でのデスクトップモードとタブレットモードの切り替えを今よりスムースにすることを目指しています。Windows Core OSと同じように、デバイスの形態が変わるとUIのいろんなパーツが有効になったり無効になったりするという考え方で、折りたたみデバイスではすごく便利なはずです。
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Image: Alex Cranz - Gizmodo US

ただこのへんはまだ開発中なので、たとえば折りたたみスマホのSurface DuoのOSはAndroidで、Windowsはバックグラウンドにちょっと入ってるくらいです。でもとにかくMicrosoftの向かっている方向ははっきりしています。デバイス横断で動かせるOSは、ユーザーに対し常に直感的で慣れ親しんだ使い勝手を提供できるというだけでなく、アプリの開発者にとってもわかりやすく作りやすいというメリットをもたらすはずです。

DellやHP、Lenovo、AsusもWindows 10Xデバイスを開発中ですが、発売まではまだ1年あります。つまりWindows Core OSもWindows 10Xも、これからもっと完成度を高められると思われます。ただしWindowsの基礎をアレンジしたOSは各デバイスの形態に合わせて作られるもので、MicrosoftいわくWindows 10Xは従来のデスクトップやラップトップには搭載しないとのこと。

そんなわけで来年5月の開発者向けカンファレンス、Microsoft Buildはすごくおもしろくなりそうです。そこではWindows 10Xのこととかそのコアになるテクノロジー、そしてより幅広いデバイス向けにMicrosoftが作っていくものの詳細が明らかになるはずです。HoloLens 2とかSurface Hub 2Xといった、Windows Core OSベースで動くデバイスについてもその進化ぶりが期待できます。

Source: Windows Central(12)、Ars TechnicaMicrosoft

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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