なぜ?子供に「テレビ禁止!」がNGなワケ

All About

2019/10/6 19:15

「テレビに夢中になって宿題をしていなかった」「以前に決めたテレビルールを破っていた」など、悩みは絶えません。
テレビを見ている子どもに「そろそろ寝なさい」と声をかけたら、実は宿題をやっていなかった!以前に決めたテレビ視聴のルールを守っていなかった!などなど、テレビをめぐる問題は、どこの家庭でも共通のようです。

「約束守らなかったんだから、今日からテレビ禁止!」と、つい言いたくなりますよね。でも、この怒り方、あまりいい方法じゃないのです。

子どもにテレビ禁止がNGな理由1:親の方が先に参る

いちばんよく見聞きするのが、このパターンです。テレビ禁止というのは、家族全員に及びますので、きょうだいなど他の家族もテレビ禁止に巻き込まれます。もちろん、テレビ禁止を言い渡した親自身も。

しかし、毎週楽しみに見てきた番組がいきなり見られなくなるというのは、他の家族からのブーイングは必至。また、気になるニュースなどは、親自身テレビでチェックしたくなるものですよね。自然災害が起こったときなども、情報が早いのはテレビです。

なので「これから1カ月テレビ禁止!」と強権発動したところで、実際には実現が難しいのです。結果、「反省したか? 反省したなら、テレビを見せてやってもいい」と、親の方から子どもに持ちかけるハメになってしまったりします。

「約束を守らなかった」という理由でテレビ禁止にしたのに、1カ月という「約束」を、禁止した親の側が守れないという情けない事態は、できる限り避けたいものです。

子どもにテレビ禁止がNGな理由2:ルール設定が困難

はじめは協力的だった他の家族も、しばらくすると「(ルールを破った子どもが)いない時なら、見てもいい?」などと、持ちかけてくるようになるでしょう。たしかに、この子は悪くないし、と思うと、気持ちがぐらついてきます。

だって、テレビはそこに「ある」のですから。テレビっ子世代の私たちにとって、テレビの誘惑はハンパじゃありません。電源を抜いて納戸にしまう、処分してしまう、くらいじゃないと、誘惑に打ち勝つことは困難なのです。

そこで「1カ月テレビ禁止」には、新たなルールが日々付け足されていくことになります。「(ルールを破った子ども以外は)1日に1番組OK」だの「ニュースはOK」だの。そして、なしくずしに、テレビ視聴が復活……というのも多いパターンです。

子どもにテレビ禁止がNGな理由3:「うそ」が生まれやすい

あの手この手でテレビを見ようとする子どもも少なくないでしょう。すると、テレビ見たさに、子どもは「うそ」をつくようになります。

「家に帰ったら何故かテレビがついていた」とか「ビデオだからいいと思った」とか「テレビはついていたけど、自分は見ていなかった」とか。すぐバレるうそも多いでしょうが、うそをつくことに慣れてほしくはないものですよね。

また、今のご時世、テレビ本体がなくても、パソコンだのタブレットだのスマホだので、テレビ番組を視聴することは可能です。

また、デジタル放送の視聴に必要な「B-CASカード」を抜いたとしても、録画した番組やDVDは見放題。親がつきっきりで監視するならともかく、子どもをメディアから隔絶することはほとんど不可能に近い状態です。

ドラマなど、放送後1週間はネットで見られるようになっている番組も多いですし、「テレビ」が何を指すのか、ということ自体を明確にすることなしに「うそをついた」と叱られるのも、子どもには理不尽に感じることでしょう。では、テレビルールは、どのように作っていけばいいのでしょうか。

ルール作りのコツ1:「メディア使用」でまとめる

テレビもビデオもパソコンもタブレットもゲームもスマホも、すべて「メディア」としてひとくくりにした方が、範囲が明確になって(抜け道がなくなって)いいかもしれません。

また、録画の活用は、子ども自身が視聴時間をコントロールしやすいのでおすすめです。

翌日のお友達との会話のために「オンタイムで見たい!」という子も多いですが、「追っかけ再生なら可」という形にして「録画したものを、決められた時間に見る」という原則にしておくと、ダラダラ見は防ぎやすくなります。

ルール作りのコツ2:守れるルールにする

いきなり目標を高く置きすぎると、早々にルールは破られてしまいます。それでは意味がありませんので、現状の視聴時間の7~8割程度を目標として設定しましょう。

また、曜日によって家族の動きが違いますので、毎日○~○時まで、というのは、あまり現実的ではありません。

また、突発的な出来事があったときに「翌日繰り越し」を申し出てくる子もいることでしょう。

ですから、週末は視聴時間が長くなることを見越して、平日は1日N時間まで、1週間の合計はN×7+2時間以内(例:1日1時間の場合は週9時間以内、1日2時間の場合は週16時間以内)というふうに設定しておくといいでしょう。

また、1日N時間、というのは、各自が、ではなく「家全体」として考えましょう。つまり、家の中でテレビがついている時間、として設定した方が、ルールとしては明確になります。

ルール作りのコツ3:家族全員んで考え、子ども自身に決めさせる

テレビは「ついていると、ついつい見てしまうもの」ですから、家族全員で検討することが必要です。番組改編時期は検討のチャンス。テレビガイドを買ってきて検討しましょう。

1:各自が見たい番組を申請する
2:曜日ごとに視聴時間がルール内に収まるよう取捨選択する
3:見たい番組が同じ曜日に重なる日は、録画を活用して別の曜日に見る


時間表を作って、見たい番組を付箋(1人1人色を変える)に書き、パズルのようにはめ込んでいくのがおすすめです。

小学生も高学年であれば、2より先は自分たちで検討して決めさせましょう。子どもがまだ小さく、親主導で作る場合も、子どもに検討の過程を見せて「自分たちで作ったルール」という意識を持たせることが大切です。

押しつけられたルールに嫌々従っていると親に対する不満しか持ちませんが、自分たちで決めたルールならば、守ろうという意識も出てきますし、守れたときには達成感を味わうことができます。

1週間のテレビ視聴時間を累積して計れるよう、ストップウォッチや、視聴時間をカレンダーに書き込むなど、視覚的に目標達成が確認できるツールを使うのもいいですね。
(文:福田 由紀子(子育てガイド))

当記事はAll Aboutの提供記事です。

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