【漢字トリビア】「費」の成り立ち物語

TOKYO FM+

2019/10/6 11:00

「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今日の漢字は今日の漢字は「費やす」、「費用」「経費」の「費(ひ)」。
増税が始まった今、改めてひもといてみたい漢字です。
(TOKYO FM「感じて、漢字の世界」2019年10月5日(土)放送より)



「費やす」という字の上半分は「弗(フツ)」と読む字。
アメリカの貨幣単位「ドル(弗)」を漢字で表すときや、漢文で動作や状態を否定するときに使います。
これは、白川文字学の解釈によれば数本の木に縄をまきつけた形。

曲がった木をうまく束ねることができず、ばらばらに散る様子を意味しているといいます。
その下の「貝」は、古代中国で貨幣価値のあった子安貝の形。
そこから「費やす」という字は、財産が散らばる様子、「散財する、無駄使いする」という意味をもつようになったのです。

いつか役に立つかもしれないと、曲がった木を束ねるあなた。
保管する場所も空けなければなりません。
ところで、この木の束に時間と空間と労力を費やす価値はあるかしら?
もてるすべてを何にどう費やすのか、今こそ知性が問われそうです。

フランスの詩人ポール・ヴァレリーは、こんな言葉を遺しています。

― 存在しないものほど、美しいものはない。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。
その想いを受けとって、感じてみたら……。
ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献 『常用字解(第二版)』(白川静/平凡社)

10月12日(土)の放送では「歌」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。


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<番組概要>
番組名:感じて、漢字の世界
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜6:40~6:45(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
パーソナリティ:山根基世
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/kanji/

当記事はTOKYO FM+の提供記事です。

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