韓国人気女優シム・ウンギョン 不安ありつつも日本に進出した理由とは?

クランクイン!

2019/10/6 07:00

 骨太な社会派作品『新聞記者』に主演するなど、日本での活躍も目覚ましい韓国の若手トップ女優、シム・ウンギョン。映画『新聞記者』より前に撮影が敢行され、夏帆と共演した『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が公開を迎える。本作での経験は「すべてが新しく、初めてのことばかりでした」と充実の笑顔を見せる彼女。初体験が詰め込まれた上に「原点に立ち戻ることができた」という本作への思い。不安がありながらも、日本のエンタメ界に進出した理由までを語ってもらった。

■日本での撮影を初めて経験

TSUTAYAが主催する映像企画とクリエイターの発掘プログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM(TCP)」で、2016年の審査員特別賞に輝いた箱田優子の初監督作品となる本作。心が荒みきった30歳のCMディレクター・砂田(夏帆)が、病気の祖母を見舞うため、自由奔放な親友・清浦(シム)と共に大嫌いな故郷に帰る姿を描く。

『怪しい彼女』(2014)や『サニー 永遠の仲間たち』(2011)など韓国で数々の大ヒット映画に出演してきたシムにとって、本作は初めて日本での撮影を経験した映画となる。トライしてみたいと思ったのは、「女性の監督が書いた脚本で、今の時代を生きている女性の話だったから。女性監督との仕事は今回が初めてです。ずっと女性監督と仕事をしてみたかった」と話すシム。さらに「清浦のキャラクターにもとても興味を惹(ひ)かれました。これまでにもコミカルな役柄を演じたことはありましたが、また違った魅力のあるキャラクター。いろいろな感情や芝居を表現できるキャラクターだと感じました」とワクワクしたという。

■初体験で原点に“芝居の準備をするというのは、こういうこと”

飛び込んだ新天地では、「すべてが初めてのことばかりでした」とニッコリ。「日本語でのセリフも初めて。“どうやって作品に入り込んでいけばいいのだろう”とたくさん考えて、とにかく台本を読み込みました。すると、感じられるものがいっぱいあったんです。読めば読むほど、新しいアイデアが出てきた。ある日、“芝居の準備をするというのは、こういうことなんだな”と初心に帰れたような気がして」と初体験に挑むことで、原点が見えてきたと語る。

さらに「箱田監督は清浦に自由さを求めていたので、お互いにアイデアをたくさん出し合って、アドリブもバンバンやった。“夏帆さんには秘密で、アドリブをやってほしい”とも言われて(笑)。面白いシーンがたくさん撮れたと思います」と楽しそうにほほ笑む。「子役のときはアドリブをたくさんやっていたんですが、こんなにやったのは久しぶり。いろいろな意味で原点に戻ったような気がします」と夏帆に瞬間の感情をぶつけたが、夏帆との共演も「すばらしい経験になった」そうだ。

■夏帆との共演 実はお互いに“人見知り”で…

砂田と清浦の絶妙なコンビネーションが、笑いとノスタルジックな切なさを生み出す本作。シムは「夏帆さんの情熱をたくさん感じました。これまで夏帆さんの作品もたくさん観ましたが、まったく違う夏帆さんが見られます」と、その女優魂にほれぼれ。「私は『海街diary』での夏帆さんがとても印象深かったのですが、実際にお会いした夏帆さんはとてもシャイな方で。私も人見知りでシャイな性格なので、ちょっと似ているなと思いました。そういったところで話が通じ合うこともありました。夏帆さんの熱量に寄り添って、芝居の息を合わせることができたんじゃないかなと思っています」とナイスコンビネーションの理由を振り返る。

■日本での活動には「もちろん不安もありました」

「撮影期間はとても短かったんです。2週間くらいで撮ると聞いたときは、ええー! と驚きました(笑)。作品にもよるかもしれませんが、そこは日本と韓国の撮影スタイルの違いを感じたところですね。韓国では3ヵ月、4ヵ月と撮影をすることもありますので、今回は一日一日がギュッと凝縮された撮影期間に感じました」と新鮮な空気を吸い込んだシム。そもそも日本に進出してみたいと思った理由を聞いてみると、「もちろん不安もありました。でも俳優というのは、もともと勉強することが大事な職業だと思っています。一番の勉強になるのは、人生の経験を積むこと。たくさんの経験をして、それをいろいろな作品に反映させることが大事です。自分の国で経験を積むことも大事。でもそれだけではなくて、いろいろなことを直接、肌で感じてみたいなと思っています」と俳優としての並々ならぬ覚悟が溢れ出す。

「暑くてみんな汗びっしょりでしたが、チームワークも感じられて、毎日が幸せでした。日本でのスタートが本作だったのは、とてもラッキーです!」と宝物のような存在となった本作からパワーをもらったシム・ウンギョン。学びを忘れず、真摯(しんし)な情熱を抱いた彼女がこれからも多くの人々を魅了することだろう。(取材・文:成田おり枝 写真:松林満美)

映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』は10月11日より全国公開。

当記事はクランクイン!の提供記事です。

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