宇垣美里「思い出しただけで血を吐きながら壁ドンしてしまう」/映画『エイス・グレード』

女子SPA!

2019/10/6 08:46

 2019年3月にTBSを退社し、ますます活躍の場を広げたフリーアナウンサー・タレントの宇垣美里さん。

コスプレ姿の披露や大のアニメ好きで知られていますが、映画愛が深い一面も。

そんな宇垣さんが現在公開中の映画『エイス・グレード世界でいちばんクールな私へ』についての思いを綴ります。

●作品あらすじ: 原題『Eighth Grade(エイス・グレード)』とは8年生、日本では中学2年生にあたります。そう!中2病とも言われる、自意識もニキビもてんこ盛りな時期。

この映画の主人公はアメリカの中2、ケイラ。学校では地味系女子として、この歳ですでにパリピな一軍女子達にのけ者にされてうまくいかなかったり、家ではシングルファーザーの父マーク(めっちゃいいヤツ!)が気にかけてくれるのになんだかイライラ…。

そんなヒリつく思春期の闇を生きるケイラを描いて、オバマ元大統領が2018年ベストムービーの一つに選び、「映画の神々からの贈り物」(雑誌『ローリング・ストーン』)とまでいわれた作品を宇垣美里さんはどう見たのでしょうか?

◆思春期の少女のイタい行動に悶絶!でもそんな彼女と友達になりたい

これは踏み絵だ。この作品を見て無邪気に笑える人も世の中にはいるのかもしれない。でも、その人とは私はたぶん友達になれない。皆が皆、キラキラした青春時代を過ごしただなんて思うなよ!

中学卒業を間近に控え、「クラスで一番無口な子」に選ばれてしまった少女ケイラ。なんとか自分を変えようと精いっぱい背伸びしてみるけれど、空回るばかり。YouTubeでイケてる女の子風の動画を配信するも視聴者数はほとんどゼロ。

ケイラのなんとも言えないダサさがあまりにも痛々しく、悶絶せずにはいられなかった。それは見た目だけの問題じゃない、圧倒的に痛々しい行動の数々。痒みがすごい。身に覚えがある人は多いだろう。かく言う私も中学生当時、太宰治に傾倒しすぎて文豪顔負けの言葉遣いをしていた。思い出しただけで血を吐きながら壁ドンしてしまう。

今の学生たちは入学前からLINEグループがつくられ、インスタ・TikTokは当たり前、らしい。そんな若い頃から写真写りやいいね! の数を気にしなくてはならないなんて……。気にしないのが一番だけど、人はそんなに強くない。

作中でケイラは何度も挑戦し、そのたびに失敗する。劇的な成長があるわけでもない。急にヒーローになんかなれない。現実はそんなに優しくない。でも最後、彼女は確実に小さく一歩を踏み出すことができた。本当に些細なことだけど、その一歩がきっと未来に続いている。私、パリピよりあなたと友達になりたいよ。自意識を大暴走させ痛い思いをたくさんしてきた人だからこそ持てる言葉を、放てる眼光を、私はたまらなく愛している。

『エイス・グレード世界でいちばんクールな私へ』’18年/アメリカ/1時間33分 監督/ボー・バーナム 配給/トランスフォーマー

(C)2018 A24 DISTRIBUTION, LLC

<文/宇垣美里>

’91年、兵庫県生まれ。同志社大学を卒業後、’14年にTBSに入社しアナウンサーとして活躍。’19年3月に退社した後はオスカープロモーションに所属し、モデル・女優業や執筆業などに幅広く挑戦している。

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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