『牙狼』中山麻聖、最新作『月虹の旅人』はファンと一緒に語り合いたい"驚きの連続"


●情報処理が追いつかない
この世に棲みつく魔獣「ホラー」と、ホラーを殲滅する使命を帯びた「魔戒騎士」たちとの暗闘を描くアクションドラマ『牙狼<GARO>』シリーズの最新劇場映画『牙狼<GARO>-月虹の旅人(げっこうのたびびと)-』が、2019年10月4日より全国劇場にて公開されている。

今回の映画の主役を務めるのは、2014年に放送されたテレビシリーズ『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-』で活躍した冴島雷牙(演:中山麻聖)。雷牙は『牙狼<GARO>』テレビシリーズ第1作の主人公である冴島鋼牙(演:小西遼生)の"息子"にあたり、「ガロ」の鎧を継承した"最強の魔戒騎士"と言われている。

魔戒騎士として日々ホラーと戦う冴島雷牙は、仮面の男・白孔(しろく/演:松田悟志)の術によってかけがえのない存在であるマユリ(演:石橋菜津美)を連れ去られてしまう。マユリを追いかけ、不思議な列車に乗り込んだ雷牙を導く謎の少年の正体は? そして、白孔の真の目的とは? 黄金騎士ガロの称号を受け継ぐ、雷牙への新たな、そして壮絶な試練が始まった……。

ここでは映画の公開を記念し、主演を務める冴島雷牙役・中山麻聖にインタビューを敢行。『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-』から年月を経て、魔戒騎士としてさらなる成長を遂げた雷牙を、中山はどのように演じたのか。映画撮影時の裏話や『牙狼<GARO>』シリーズにかける思い、そしてアクション面の苦労話を訊いた。

――『牙狼<GARO>-魔戒ノ花-』(2014年)から5年ぶり、そしてシリーズ10周年を記念したオムニバスドラマ『牙狼<GARO>-魔戒列伝-』の第9話「青二才」(2016年)に出演されてからでも3年ぶりとなる冴島雷牙ですが、まさに今回の映画『月虹ノ旅人』は冴島雷牙ファン待望の作品といえますね。最初に本作のお話があったときは、どんなお気持ちでしたか。

まず何より嬉しい!ですね。これまでずっと雷牙の"その後"の物語を待っていてくださっているファンの方々に、ようやく作品としてお届けすることができるという思いが強かったです。

――台本を読まれたとき、まず感じられたこととは?

自分の部屋で読んでいたんですけど、何回「えっ!?」と叫んだかというくらい"驚き"の連続でしたね。いろいろなところに『牙狼<GARO>』シリーズのファンならたまらない要素が入っていて、ものすごい情報量でした。この内容がぜんぶ映像化されたら、どうなるんだろう? お腹いっぱいどころじゃないぞ、っていうくらい(笑)。

――『魔戒ノ花』全25話のテレビシリーズの"後日談"であり、さらには『牙狼<GARO>』シリーズ各作品を観ていると気づく "仕掛け"がいろいろと入っているようですね。

そうですね。歴代の『牙狼<GARO>』シリーズが好きな方だったら、映画を観ていても「ちょっと、今のところ止めてもう一回見せて!」と叫んでしまいそうになるんじゃないですか(笑)。次から次へと、歴代シリーズを深く知れば知るほど心に染み入る出来事が起こりますので、自分の中でも情報処理が追いつかない。まさに盛りだくさんな内容の映画だと、試写を観て改めて思いました。

アニメを経て変わった意識

――雨宮慶太監督の創り出される幻想的な画面が『牙狼<GARO>』シリーズの魅力ですが、撮影現場ではCG映像との合成を想定した演技が要求され、役者さんとしてはたいへんなのではないでしょうか。

演技をしているときは目の前には何もありませんからね。『魔戒ノ花』の時に、雨宮監督がイメージしていたものを「映像」として観ていますので、今回の映画ではある程度の方向性はわかっていました。それでも、自分の想像力をはるかに超えた映像ができあがってくるので、やっぱり監督は凄いです! この場面で出てくるホラーはこんな感じなのかな、と思っていると、完成映像を観ると「こんなにたくさん!」と驚きました(笑)。実際には見えないホラーとの戦闘シーンについては、雨宮監督がご自分で描かれた画コンテを準備してくださるので、キャストもですがスタッフの皆さんと共にイメージを共有できるので、とてもスムーズです。

――2018年のアニメーション映画『薄墨桜-GARO-』で「声」の演技をされましたが、これが『月虹ノ旅人』の演技に活かされた部分はありましたか。

アニメもやらせてもらったことによって、動きや表情ではなく「声」だけで感情を表現するのはとても奥深く、難しいということを勉強させていただきました。具体的に声の出し方を変えたとか、意識としても大きく変化したわけではなかったのですが、アフレコが終わった後、雨宮監督から「(アニメを)やっただけのことはあるな」と言ってもらえたので、自分でも気づかないうちに意識が変わっていたのではないか、と思います。

――『薄墨桜』や『月虹ノ旅人』で中山さんの声を聴いていますと、きれいに響く低音ボイスが三田村邦彦さんとそっくりで、さすがは親子だと感じました。

そうなんです。よく声で父と間違われることがありますよ。特に、声のトーンを低くしてしゃべっているときに(笑)。松竹の京都撮影所に行くと、以前に父と一緒に仕事をしていたスタッフさんたちから「三田村くんかと思ったよ!」なんて言われることが多いんです。

――三田村邦彦さんといえば『必殺仕事人』シリーズの錺(かざり)職人・秀がなんといっても有名です。そういえば『月虹ノ旅人』に「特別友情出演」されている京本政樹さんも、『必殺仕事人V』などで組紐屋の竜を演じられて活躍していました。闇にうごめくホラーを殲滅する魔戒騎士の雷牙を演じられている中山さんですから、「仕事人」の役柄も似合いそうですね。

仕事人、ぜひ取り組んでみたいですね! 実は、親父(三田村)から譲り受けた「カンザシ」が家に置いてあるんですよ。日本に3本しかないうちの1本です。僕としては、いつでも"シゴト"をする準備は出来ています。カンザシの回し方も親父に教わりましたし(笑)。

――お話を『月虹ノ旅人』に戻しまして、ひさびさに雨宮監督と現場でご一緒されて、どんな印象を持たれましたか?

『魔戒ノ花』のときと同じく、優しく見守ってくださり、好きなようにやってみろ、と言ってくださるときがある一方で、イメージと違う芝居をしたときなどは本当に細かく説明していただけて。とても尊敬できますし、いつも頼りにしています。監督であり、父親のような存在なんです。

●雷牙の成長を見せなければならない

――父親といえば、『月虹ノ旅人』では『牙狼<GARO>』第1シリーズの主役であり、雷牙の「父」である冴島鋼牙が登場する、というのが大きなトピックスとなっていますね。鋼牙を演じられた小西遼生さんと"共演"されたご感想をお聞かせください。

まず、目の前に雷牙と同じ「白コート」を着た人が立っている、という状況がこれまで経験していなかったことで、新鮮な思いを感じました。小西さんとはイベントだったり、プライベートだったりで何度かお会いしたことがありましたが、「もしも冴島雷牙、冴島鋼牙として会ったら、どんな思いを抱くのだろうか」と、ずっと思っていました。映画の中でも雷牙が鋼牙と"対面"する場面は、長年待ち続けてきた父さんと会えたという思いと、これもまた幻影ではないのか、信じられないといった気持ちが混在した上での対面でしたけど、「嬉しさ」のほうが前面に出ていた感じですね。芝居ではない部分で「会えて嬉しい」という感情が強かったかもしれません。

――改めて冴島鋼牙として中山さんの前に現れた小西さんに、どのような印象を抱かれましたか。

役者としても、『牙狼<GARO>』の出演者としても先輩ですし、作品の世界観について僕よりもはるかに詳しく理解していらっしゃいますから、現場でも頼ってしまいました。鋼牙としての存在感もすばらしく、カメラが回った瞬間、そこには「父さん」がいる、という感覚でした。

――『牙狼<GARO>』の魅力に、ホラーと戦う魔戒騎士たちの超人的バトル・アクションがありますが、今回の撮影で中山さんが「難しかった」と思えるアクションは、どのようなところでしたか。

すべてが難しく、やりがいのあるアクションでしたが、特に印象に残っているというと、冒頭の魔獣ルトとの対戦ですね。敵がすごくしなやかな動きで攻めてくるので、リハーサルの段階から戦いにくいな、と思っていました。ふつう、殴られるときのリアクションとしては向こうのパンチに合わせて身体で受けたりするんですけど、身体の動きから少し遅れて打撃が飛んでくるので、リアクションのタイミングをつかむのがとても難しかったんです。ですから、パンチが来るギリギリまで引きつけるというのが、今回のアクションでの印象でした。中盤での"仮面の男"白孔(演:松田悟志)との戦いのときも同じく、松田さんに対する攻撃はギリギリまで攻めて、そして向こうからの攻撃もギリギリに来てからよけるという「ギリギリの攻防」を心がけていました。

――『魔戒ノ花』から実際の時間で5年たち、その分だけ雷牙も魔戒騎士として経験を積み重ね、成長したと考えてよいでしょうか?

それはあると思います。『魔戒ノ花』の雷牙は、怒りに身を任せてしまう部分がありました。自分を忘れて「暴走」するところですね。今回も、雷牙が怒りに燃えるという状況が出てきますが、決して暴走することなく、自分の中で食い止めています。台本を読んだとき、怒りの感情を自制できたということで「雷牙も日々、成長しているんだな」と感じましたし「逞しくなった」と言われるだけの成長を見せなければならないと思ったんです。でもそれは、意識して見せようというのではなく、なるべく自分自身のふるまいから"にじみでる"ようにしようとしていました。

――5年ぶりに再会されたゴンザ役・蛍雪次郎さん、クロウ役・水石亜飛夢さん、マユリ役・石橋菜津美さんの印象はいかがでしたか?

蛍さんは以前とまったく変わらず、冴島家の大黒柱というべきゴンザをずっしりかつしなやかに、柔も剛もあわせ持って存在してくださいました。僕も雷牙も、ひたすら感謝! ですね。水石くんについては、5年で「こんなに成長したの?」と驚くほど、大人の男になっていました。そして菜津美ちゃんは、キレイになりましたね。『魔戒ノ花』のときは可愛いという形容が似合いましたが、より大人の女性の雰囲気をかもし出されて、作品の中でも長い月日が経ったことを感じさせました。

●劇中のいたるところに"気づき"のポイント

――劇中で戦いに臨む雷牙がマユリに「必ず戻る。信じて待ってろ!」と、かつて父・鋼牙が言った"名セリフ"と同じ言葉をかけますね。こういった部分にも、鋼牙と雷牙の親子関係の深さを感じさせます。

台本を読んだとき「あっ(このセリフ)!」と自分でも感激しました。ただ、撮影しているときは「これは父の言葉だ」という意識はもちろんなくて、雷牙の身を案じるマユリに対して心の底から発した言葉になっています。カットがかかってから「あ、いま俺(あのセリフ)言えたんだ……」と気づいたくらいですから。

――他にも『牙狼<GARO>』シリーズを長年愛し続けているファンのみなさんなら気づくだろう、というポイントがあれば教えてください。

いくつかあるんですけど、それは映画を観てのお楽しみとさせてください。ひとつだけ明かしますと、とある戦いの際、雷牙が鋼牙と同じ"構え"を取ります。ファンの方々がご覧になれば「とうとう、こういうところも継承したんだなあ」って思っていただけるのではないでしょうか。

――キービジュアルでは鋼牙の父・大河(演:渡辺裕之)の登場も示唆されていますし、映画を観て初めてわかるサプライズなども期待できますね。

『月虹ノ旅人』は『牙狼<GARO>』シリーズを初めて観る方でも楽しめる内容ですが、
これまでシリーズをずっと応援してくださったファンの方たちへの感謝の気持ちを込めて作られた映画です。劇中のいたるところに"気づき"のポイントがあると思います。僕自身、『牙狼<GARO>』シリーズの大ファンなので、映画をご覧になったみなさんと一緒に「あそこ、気づきましたか?」「あそこはっ?」なんて、熱く語り合いたくなります。どうか皆さんも、ぜひご覧ください!!!

映画『牙狼<GARO>-月虹の旅人-』は2019年10月4日より、全国劇場にてロードショー公開。

(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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