藤原竜也のガキ大将っぷりに蓬莱竜太「蜷川幸雄しか演出家だと思ってない」と笑顔で毒舌 舞台『渦が森団地の眠れない子たち』開幕

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2019/10/4 11:23



2019年10月4日(金)から東京・新国立劇場 中劇場にて、舞台『渦が森団地の眠れない子たち』が開幕する。作・演出を蓬莱竜太が務める本作は、藤原竜也鈴木亮平がダブル主演で小学生役を演じるという事が話題になっている注目作だ。初日前日、同劇場にてゲネプロ(通し稽古)が公開され、キャストたちが本番さながらに熱のこもった芝居をみせた。
(左から)蓬莱竜太、藤原竜也、鈴木亮平
(左から)蓬莱竜太、藤原竜也、鈴木亮平

これに先立ち、囲み会見も行われ、藤原、鈴木、蓬莱が出席した。会見の場にエアガンを持ち込んだ藤原と鈴木は報道陣を狙ってまるでガキ大将のように嬉しそうにバリバリと撃つ仕草を見せると、報道陣からも「思いっきりぶっぱなして!」とリクエストが入るなど、皆が童心に帰った状態で会見がスタートした。


団地を舞台に繰り広げる子どもたちとそれを取り囲む大人たちを描いた本作について、小学6年生役の藤原は「子どもたちってひたすら元気じゃないですか? はしゃいで、遊んで、銃撃戦をして。ののしりあってバカバカと汚い言葉を言い合いながらひたすら物語は進んでいくんですが。僕と(鈴木)亮平くんは38歳。子ども心を常に持っているからか、何ら違和感はない。ストレートに役に入り込めますね」と心境を語る。が、「先輩たちから若い、若いと言われていますが、節々が痛い。さりげなくコルセットを付けていたり、そういう年齢になってきたのかな」と苦笑い。すると鈴木も「乱闘シーンがあると、やはり(中身は)大人同士なので、(お互いにくらいついた)手や指の痕がアザになったりしてね。アザだらけです」と笑い合っていた。


物語の内容に触れた鈴木は「団地大河ドラマと僕らは呼んでます。子どもたちの世界もキラキラしたものだけではなく、ドロドロあり、パワーバランスがあって、子どもだからこそ本能で動くところもあって“戦国時代”のようです」と語るが、「これまで中学生まではやった事があるんですが、小学生役かと。アクの強い役をいただくことが多いんですが、ここまできたか、と。残すは幼稚園児と赤ちゃん役しかないですね」と笑いを誘っていた。

藤原は役作りで「子どもって無邪気でパワーがあって、時に残酷でものすごい存在だなと思いました」と舌を巻く。「2時間半もやるとものすごく疲れるよねえ。シェイクスピア作品と何ら変わらないね」と鈴木を顔を見合わせて苦笑していた。


蓬莱は二人と仕事をするにあたり、「竜也くんともっと演劇で遊びたいと思い、彼の少年っぽい魅力を存分に出せるものを作りたい。そして亮平くんが入った事で、よりフィクション度が増したものを見せたいと考えました。見事にハマりましたね」と冷静に語るが、稽古中の藤原のヤンチャな行動には手を焼いたようで「これはやったらダメだよ、と竜也に言っても次の瞬間またやり出す。蜷川幸雄しか演出家だと思っていないんじゃないか」と亡き恩師の名前を出すと藤原が照れくさそうに笑っていた。








ゲネプロでは、ステージ上に土か粘土の巨大な塊のようなモノに囲まれた中で子どもたちが日々遊び暴れる姿が描かれる。その巨大な塊は子どもたちが住んでいる団地や、遊び場を囲む自然、さらには子どもたちの心の中にあるざらついた感情にも見えてきた。藤原が演じる“キング”鉄志はそのあだ名の通りガキ大将で何についても俺様がルールだとばかりに傍若無人に振舞っている。その姿は実に“子ども”そのもの。中の人が38歳である事をあっという間に忘れさせてくれるほど。一方、団地に引っ越してきた圭一郎はある事が原因でお腹を下しやすい小学生役。身体こそは大きいがやはり見事な“子ども”役を熱演していた。








二人は親せきであり、親友という間柄をキープしているが、やがてその関係は崩れ、お山の大将争奪戦へと変貌する。子どもがどんな子に育つのかは親や環境の影響によるものとよく耳にするが、この二人も例外ではなく、鉄志は母親からの干渉に堪え、そして圭一郎は震災で受けたトラウマを抱えながら、それぞれのむき出しの心をぶつけ合っていた。
二人と、そして団地の子どもたちが迎える様々な事件を経て子どもたちは徐々に成長していく。その姿を見ながら笑ったりしていたが、時に胸の奥をぎゅっと握りしめられるような切なさを感じる事も。彼らの未来には何が見えているのか。ぜひまた観に来たくなる作品だった。


取材・文・撮影=こむらさき

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